世界のゴルフルールを決めるR&Aと、全米ゴルフ協会は来年1月から実施される「ゴルフ規則裁定集」の改訂点を発表した。
3つの新裁定と59の裁定修正、1つの裁定番号変更、24の裁定削除があるが、そのなかで注目されるのは新裁定2つと裁定改訂2つ。ひとつずつ解説していこう。
1つめは新裁定14-3/18「ラウンド中にスマートフォンで気象情報へアクセスできる」というもの。悪天候、雷などから身を守るために限り使用を認めたもので、技術的なアドバイスなどの使用はもちろん禁じられている。
2つめは新裁定18/4「高度な科学技術による証拠(例えば高画質TV、デジタル記録、オンラインの視覚媒体)が球が動いたと証明しても、その場にいた人が〝動いていない〟と認識したら、それは〝動いていない〟」というもの。つまりTV中継で映し出されて球が動いていたことが証明されても、現場の人の眼が決定権をもつということだ。ヒューマンエラーは許す、というわけ。今年のBMW選手権でタイガーが障害物を取り除こうとした際に球が動いたとして2打罰が科せられた。これはリプレー映像で確認されて後から科せられたものだったが、今後はそういった事例はなくなる。
3つめの裁定改訂25-2/0.5は「地面に球が食い込んだ状態について、イラスト図示で明快になった」ことこれについては右図を参照。
4つめは、裁定改訂27-2a/1.5「暫定球の処置が、より時間節約できる方法に変わった」こと。これまでは、暫定球は初めの球を探しに出かける前に打たなければならなかったが、「いったん球を探しに歩きだしたとしても、50ヤード以内なら戻って暫定球を打つことができる」と改訂された。つまり短い距離を戻って暫定球を打ったほうが時間節約になると判断したら、一度前に進んだことは認められる、ということになった。
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