古くからのギアマニアに認知度が高いアルディラシャフト。2013年からアルディラ社は、三菱レイヨンの傘下に入り、歴史のあるアルディラシャフトに、三菱レイヨンの高い技術が投入され、アメリカのシャフトに抱いていたネガティブな印象が180度変わってきています。事実2014年のPGAツアーでアルディラシャフトは、出場選手の使用率NO1となっています。ちなみに三菱レイヨンのディアマナがツアー優勝者での使用率がNO1だそうです。
今回試打した、アルディラNVシリーズ、まず難しい事を言う前に、カラフルでおしゃれなデザインに触れたいと思います。持っているだけで楽しく明るいカラーのシャフトは、カラーバリエーションが多彩になったイマドキのドライバーに組み合わせると、カラーコーディネイトが楽しめ、ゴルフが楽しくなること請け合いです。
シャフトの特性としては、手元の剛性が高く先端が少し動きます。中調子で癖のない素直な挙動が魅力です。切り返しでタイミングが取りやすく、ヘッドがとても正確に戻しやすいんです。ヘッドの性能、特性をそのままボールに伝えることができますので、ヘッドも選びません。加えてスイングタイプにも寛容です。スイングに不安があるリシャフトビギナーから、いろいろリシャフトしすぎて、自分を見失っている上級者まで、とにかく一度試して欲しいシャフトです。
50g台のNV50は、しなり戻りが素直で、シャフトが走りスピードが出せ、ボールにヘッドスピード+プラスαを伝えてくれます。60g台のNV60は、NV50よりも少し重量が増す分、コントロールしやすく、まろやかな挙動になります。ドライバーだけでなく、フェアウェイウッドにも結果が出るシャフトです。値段も手頃ですが、高価格帯のシャフトに引けを取らないと思います。ドライバーからフェアウェイウッドまで全てNVで統一するなんてオススメですよ。
今自分が使っているドライバー、なかなか合うシャフトが見つからず、いろいろ悩んで試打して決めたんです。でも今回試打したらいきなり自分のクラブよりいい球が出ました。2球目ぐらいから自分が長く使っているかのような感覚(笑)。試打したのはアルディラNV60のSシャフト。癖がなくスムーズな動きで、とてもタイミングが取りやすいので安定します。ボールの飛び出しが速く、中弾道で伸びがあって、曲がる気配がありません。
義煎さんは、切り返しでグッとシャフトをしならせるタイプです。ヘッドスピードの割にハードなXシャフトを使用されています。手元の剛性が欲しいタイプなので、どうしても少し硬めのシャフトを選びがちなのでしょう。『アルディラNV60』は、手元の剛性が高め、切り返しでヘッドを暴れさせません。試打してすぐに長く使っていたような安定感で、ドローボールを連発していました。
皆さん「飛ぶシャフト」を探していますが、ミート率が上り、平均して飛ばせるシャフトは、スイングしていて心地良いシャフトです。タイミングが取りやすく、インパクト付近でスピードが出せる『アルディラNV60』は、スイングしていて心地良いのが見ていいてすぐにわかりました。データを見ても、どんどん飛距離が伸び、強い当たりにご自身も驚いておられました。
今回、『アルディラNV50』を打った、第一印象はしっかりしていて、当たると強いボールが出るということです。ドライバーは少し苦手なのですが、鹿又さんにボールの位置を直してもらったら、ボールも上がるしすごく飛ぶようになりました。スライスに悩んでいたんですが、このシャフトだとボールが真っ直ぐ飛ぶので自分で驚いています。それとシャフトのカラーとデザインがとても可愛いので、それだけで使いたくなってしまいます(笑)
小川さんは、身体能力がとても高く、ゴルフ歴が短い分、スイングには伸びしろがありますが、ヘッドスピードは男性並でした。残念ながらご自身のクラブはアンダースペック。『アルディラNV50』のLをまず打ってもらいましたが、まだ行けそうなのでRに変更したら更に飛距離が伸びました。女子ゴルファーは、小川さんのようにアンダースペックのものを選びがち、重量も軽すぎる場合も多いです。
『アルディラNV50』はヘッドスピードがある女子ゴルファーにも是非試して欲しいシャフトです。フェアウェイウッドに入れてもいいかな。女性ゴルファーには、このピンク色が魅力でしょうね。標準的なヘッドスピードの女性で50L、小川さんのように速めの方は50Rという基準で選ばれるといいでしょう。カラーヘッドとカラーグリップをコーディネイトして、愛着が湧くクラブを作ってあげたいです。リシャフト経験が無い人が、「可愛いからリシャフトしたい!」と言っても使いこなせると思います。
ドライバーの悩みはスライスです。それも飛ばしてやろう!と思った時に限ってスライスのフケ球になってしまいます。いつも振り遅れている気がしていたんです。しかし『アルディラNV60』を1発打った瞬間から強いドローが出ました。全く振り遅れている感じがありません。何球打ってもインパクトでビシッとシャフトが戻ってくる。ホントに“シャフトって大切だなぁ”と実感しました。性能もいいですが、色がいいですね。楽しくなります。
黒田カントリークラブさんは、自称ヘッドスピード40m/sとおっしゃっていましたが、もっとポテンシャルがあるんです。ご自身が“振り遅れ”と感じているのは、今お使いのドライバーのシャフトが、ヘッドスピードについてこなくてフェースが開いてインパクトしているから。純正シャフトのスペックに合わせてスイングしていました。
『アルディラNV60』を打ち始めると、ボールが捕まり強いドローを連発。タイミングが取りやすいのでしょう、本来のポテンシャルが覚醒しました。イマドキのドライバーは、浅重心だったり、重心距離が長かったりと、捕まりにくいものが多いですが、『アルディラNV60』はインパクト付近でシャフト先端部分が仕事して、ボールを捕まえてくれます。結果、飛距離も大幅にアップしました。スピン量もかなり抑えられて理想の弾道になりましたね。
撮影協力:カメリアヒルズカントリークラブ