予想のつかないUSGAのセッティング!
どのティーインググラウンドを使うのか!?
大会初日の全18 ホールのセッティングに注目
大会初日は予選ラウンドの後半パートを担当するツアープロコーチの内藤雄士さんです。
いよいよ開幕する全米オープン。「今年のフェスキューのラフはものすごい」と各選手が口を揃えて言うように膝上まで伸びたフェスキュー芝は過去に例を見ない長さです。フェスキューに入るとボールを探すのも一苦労するほど、出すだけで精一杯なのでフェアウェイキープが大事になります。全長7,800Yと距離が長いのでほとんどのホールがドライバーになります。フェアウェイは狭くはないですが、ほとんどのホールで左右どちらかに傾斜しているので真ん中を狙っていくとラフに入ってしまいます。さらにコース内には木が無くて、常に風が吹いている状況なのでフェアウェイキープが難しくなります。
また、今回のコースはパー3やパー5、そして1オン可能なパー4ではティーインググラウンドが6個もあるホールが多数あります。ティーのセッティングによってホールの難易度やマネジメントは大きく変わります。恐らくUSGAは風や天候、スコアを考えならバーディが獲れるホールと難しいホールのメリハリをつけてくるでしょう。選手も初日のヤーデージとピンポジションが発表されて初めてその全貌が明らかになります。セッティングの予想が全くつかないので、どの選手が有利なのか、初日を見ないと始まりません。ゴルフネットワークでは大会初日は11時間生中継するので、ぜひTVを見ながらどのホールが難しいか?ティーインググラウンドはどこを使っているか?など18ホールのコースセッティングとホールアベレージにも注目してみてください。
【大会初日主な注目組のスタート時間】※日本時間
- 午後08:56(10番):今平周吾、R.パーマー、M.ウォレス
- 午後09:07(1番):宮里優作、J.T.ポストン、A.レイ
- 午後09:07(10番):谷原秀人、C.ホフマン、J.ダフナー
- 午後09:51(10番):松山英樹、R.ファウラー、J.ラーム
- 午後10:35(10番):D.ジョンソン、J.スピース、M.カイマー
- 午前02:52(1番):池田勇太、J.ベガス、S.オヘア
- 午前02:52(10番):小平智、D.サマーヘイズ、A.レビ
- 午前03:36(1番):S.ガルシア、A.スコット、B.ワトソン
- 午前04:09(1番):R.マキロイ、J.デイ、J.ローズ
- 午前04:20(1番):P.ミケルソン、S.ストリッカー、S.シンク
初日以上に厳しいセッティングが予想される2日目、ビッグネームたちの巻き返しに注目!
ゴルフネットワーク解説陣が中継の見どころを連日ご紹介。
大会2日目は予選ラウンドの前半パートを担当する佐藤信人プロです。
メディアデーでラウンドした時と比べてラフがかなり伸びていました。フェスキューはもちろん、セカンドカットも意外と重そうな感じでラフに入るとボギーといった感じなのでやはりフェアウェイキープが重要になってきます。リッキー・ファウラーが「65」というビッグスコアを出しましたが、フェアウェイを外したのはわずか2ホールでパーオン率も83%と手堅いマネジメントが好スコアの要因です。ピンチらしいピンチもない完璧なゴルフでしたが、メジャートーナメントでこれが4日間続くことはないです。ましてや全米オープンですから、明日以降は厳しい戦いになるでしょう。
優勝を目指している松山選手にとって2オーバーは出遅れた感じはあると思いますが、USGAのセッティングを考えると上位進出の可能性も十分あります。天候次第でコースの難易度はがらりと変わってきますが、USGAも「初日の天候とコースセッティングでこのくらいのスコアが出る」と把握したと思うので、2日目はあまりスコアが伸びないような初日以上に厳しいセッティングにしてくるでしょう。徐々に「最難関メジャー」と言われる全米オープンらしい展開になってくると思うので、リーダーボードも動く可能性があります。
そういう点では初日に出遅れたダスティン・ジョンソン(+3)、ローリー・マキロイ(+6)、ジェイソン・デイ(+7)、松山選手(+2)ら世界ランキング上位4名のビッグネームたちが2日目にどれだけ巻き返してくるか注目です。
【2日目注目組のスタート時間】※日本時間
- 午後9時7分(1番):小平智、D.サマーヘイズ、A.レビ
- 午後9時7分(10番):池田勇太、J.ベガス、S.オヘアー
- 午後9時51分(10番):B.ワトソン、A.スコット、S.ガルシア
- 午後10時24分(10番):J.デイ、J.ローズ、R.マキロイ
- 午前2時41分(1番):今平周吾、R.パーマー、M.ウォレス
- 午前2時52分(1番):谷原秀人、C.ホフマン、J.ダフナー
- 午前2時52分(10番):宮里優作、J.T.ポストン、A.レイ
- 午前3時36分(1番):松山英樹、R.ファウラー、J.ラーム
- 午前4時20分(1番):D.ジョンソン、J.スピース、M.カイマー
首位と2打差に急浮上の松山英樹にメジャー初制覇のチャンス!世界ランキング最上位で決勝ラウンドへ
ゴルフネットワーク解説陣が中継の見どころを連日ご紹介。大会3日目は予選ラウンドの後半パートを担当した内藤雄士ツアープロコーチです。
初日終わった時点で予選落ちの可能性もあった松山選手が2日目に「65」を出して優勝戦線に浮上すれば、初日に完璧なゴルフで単独首位となったリッキー・ファウラーは対照的に2日目が「73」とスコアを落としました。わずか1日で9打差が一気に縮まるように、ショットの調子は変わらなくても流れ一つで紙一重の結果になるのが今年のUSGAのセッティングです。
リーダーボードの上位はショットメーカーが名を連ねています。今年のコースはグリーンがうねっていて、バーディチャンスのスペースが非常に狭いので、精度の高いアイアンショットが求められます。優勝争いのポイントとして、先ずは出だしの1番と2番で必ずバーディを取ること。そして、9番から12番は徐々にグリーンが小さくなっているので要注意です。選手は視覚的なプレッシャーを感じるので非常に難しい4ホールとなります。ここをうまく切り抜けるかによって、その後の終盤のプレーに繋がってきます。現地は今日の夜が雨予報なので、ピンポジションやティーインググラウンドの位置を変えて難しくしても、グリーンが軟らかくて止まるので予選ラウンド同様にロースコアの対決になるでしょう。3日目に強風や悪天候でなければ優勝圏内に残るには二桁アンダーは必要になってくると思います。
調子の良いファウラーやブルックス・ケプカ、セルヒオ・ガルシアがどこまでスコアを伸ばしてくるか。さらに、メジャーで優勝するために拠点をアメリカに移したポール・ケーシーも優勝候補の一人でしょう。ライダーカップの出場を諦めるほどメジャーへの想いは強いです。それでも、ダスティン・ジョンソンら世界ランキング上位者が揃って予選落ちとなったので、松山選手にとってはメジャー制覇に向けて絶好のチャンスです。
【3日目注目組のスタート時間】※日本時間
- AM 1:55 宮里優作 / T.エイケン
- AM 2:28 小平智 / M.カイマー
- AM 2:39 S.ガルシア / B.ウィスバーガー
- AM 3:34 松山英樹 / B.スネデカー
- AM 4:07 R.ファウラー / J.ラブマーク
- AM 4:18 B.ケプカ / T.フリートウッド
- AM 4:29 P.ケーシー / B.ハーマン
大混戦の優勝争い!最終日は全米オープンらしからぬスコアの伸ばし合いに、優勝ラインは最低15アンダー
ゴルフネットワーク解説陣が中継の見どころを連日ご紹介。大会最終日は3日目ゲスト解説の藤田寛之プロです。
メジャーはいつもTVで見ています。毎年ドラマがあって、感動します。TVの前で「誰が勝つんだろう」って思いながら最終日のバック9を見るのが好きです。今年の全米オープンは雨の影響もあるのかもしれませんが、グリーンのコンディションがソフトでバーディが多く、今までの全米オープンとは違ってスコアを伸ばす展開になっています。我慢してパーセーブを続けて、イーブンパーで勝てるという雰囲気ではないですね。
首位と4打差に9人と上位は大混戦です。優勝圏内の選手は「スコアを伸ばした人が勝つ」と思って、最終日にプレーするでしょう。風の状況にもよりますが我慢してパーセーブしていくというより、バーディを取れるところでは取るといったようにアグレッシブな展開になると思います。
2日目を終えて8アンダーがトップだったのが12アンダーまで伸びているので、最終日も最低3つは必要。15アンダー以上が優勝ラインになると思います。スコアを伸ばすにはティーショットのフェアウェイキープは必須ですが、最後はパッティングが鍵を握ると思います。どの選手でもチャンスは作れるセッティングなので、それをいかに決めることができるか。また、必ずしもバーディチャンスにつくわけではないので、そこでボギーにしないこと。
優勝予想は難しいですが、日本人としては松山選手に勝って欲しいですね。首位との差は広がりましたが、松山選手はパッティングさえ入ればいくらでもスコアが出る。2013年の全米オープンでも最終日にビッグスコアを出していますし、ビッグスコアを出すべきところで出してくるのが彼のすごいところ。優勝候補の本命は今のゴルフのコンディションを考えると、3日目に「63」を出したジャスティン・トーマスですね。首位で最終日を迎えるレフティーのブライアン・ハーマンにも注目です。小柄な選手で飛距離はそれほど出ないですが、安定したプレーをしているのでチャンスはあると思います。
【最終日 注目組のスタート時間】※日本時間
- 午後11:57 宮里優作 / J.コクラック
- 午前1:14 小平智 / H.イングリッシュ
- 午前3:37 松山英樹 / J.B.ホームズ
- 午前4:32 キム・シウ / R.ファウラー
- 午前4:54 J.トーマス / B.ハーマン