伝統と未来を融合させた

卓越したスピン性能と扱いやすさで、あらゆるレベルのゴルファーから高い評価を受けているフォーティーンのウェッジ。新登場する「FH Forged V1」は、フォーティーンらしいハイスピン性能を備えつつ、ゴルフの年輪を重ね、深みを知るゴルファーのこだわり、変わらない価値観に応えたウェッジだ。これまでのウェッジとどこが違うのかを、金谷多一郎プロに解説してもらった。

PROFILE

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金谷 多一郎プロ

かなたに・たいちろう●1960年東京生まれ。
日大ゴルフ部では主将を務め、84年にプロ入り後、87年にプロ初優勝を果たす。卓越したスイング理論とギアに対する豊富な知識を持ち、現在は多くのメディアで活躍中。
GDOの定例企画『クラブ一刀両断』でもお馴染み。

ロフトごとの用途にベストなソール形状とシャフトを採用

商品名のFHとは、FUTURE HERITAGE(フューチャー・ヘリテイジ)の頭文字で“伝統と未来”を意味しています。「FH Forged V1」は、昔から変わらない価値観を大切にしながら、フォーティーンが持つウェッジ作りにおける最新テクノロジーを融合させたプレミアムな軟鉄鍛造ウェッジです。

ウェッジ、中でもサンドウェッジはもともとはバンカーショットのために生まれたクラブでしたが、時代とともにグリーン周りでのさまざまなライからのアプローチでも使われるようになり、1本のウェッジにオールマイティな機能性が持たされるようになりました。
テクニックをいかせば1本で何でもできる反面、ゴルファーによっては扱いづらい状況が生じることもありました。

そこでウェッジ本来の役割に立ち返り、ロフトごとの用途を明確にし開発されたのが「FH Forged V1」です。
上げる場合はこれ、転がす場合はこれと用途に合わせてクラブチョイスするだけで、とてもシンプルかつ簡単にピンを狙えるように「FH Forged V1」は作られています。

ロフトタイプ別ソール設計

一般的によく使われるミドルロフトの52度、54度、56度には、平らな面がトゥ方向に広がるテーパー形状の「レギュラーソール」を採用。
フルショット、コントロールショットの両方に対応する万能性がある。
ハイロフトの58度、60度には、ソール中央部に山型の稜線を持つツインソールを採用。
フェースが開きやすく、テクニックを活かし、上げて止めるなどデリケートなショットが打ちやすい。
ローロフトの41度、44度、47度、50度には、リーディングエッジ寄りにストレートな尾根を持つリッジ・ソールを採用。
リーディングエッジが地面に刺さりにくくスパッと抜けて、ピンをデッドに狙っていける。

フォーティーンと日本シャフトが共同開発した“ウェッジ専用スチールシャフト”

ウェッジのシャフトには、フルショットに近いコントロールショットからチップショットまで、幅広いスイングスピードへの対応力が求められます。 そこでフォーティーンと日本シャフトが共同でウェッジ専用スチールシャフト「TS-114w」を開発。

カット後重量114gのウェッジシャフトとして適度な重量を持ち、41~50度のモデルはフルショットに近いコントロールショットに対応する特性のローロフト専用シャフト、52〜60度のモデルはチップショットに対応する特性のハイロフト専用シャフトとなっている。

ダブル逆テーパーブレード

ブレード上部方向とネックからトゥの横方向へ徐々に厚みを持たせた“ダブル逆テーパーブレード”設計。従来の形状をさらに進化させ、より効率的なウエイト配分を実現。昔と変わらないヘッドサイズを保ちながらインパクト時のヘッド安定性がさらにアップし、安定したアプローチショットをもたらします。

精密設計スコアライン&鏡面ミーリングフェース

高い精度を誇るフォーティーン独自の溝構造。ドライな状態はもちろんのこと、雨の日やラフからのショットにも安定したアプローチショットを実現。フェースのミーリングに通常の2倍の時間をかけ平面精度を向上させた鏡面ミーリングフェースと一本一本ていねいに彫刻された溝とのマッチングにより妥協のないハイスピン性能を発揮。

試打インプレッション

[レギュラーソール×ハイロフト専用シャフト]

小ぶりでシャープに見えるヘッドは、出っ歯すぎず、グースすぎず、とてもオーソドックスな“いい顔”をしています。私のようなゴルフ経験の長いゴルファーに好まれる顔つきですね。
ロフトなりに構えて30ヤードのピッチエンドランのアプローチを打ってみましたが、フォージドらしいソリッドな打感が心地よく、思ったとおりの弾道の高さとスピン量でピンに寄せることができました。何度打っても同じ球筋とハイスピン性能が得られる安定性の高さは、さすがフォーティーンです。

[レギュラーソール×ハイロフト専用シャフト]

転がしてピンに寄せるイメージを持って、52度のウェッジを手にしました。52度のヘッドも大きすぎず、小さすぎず、伝統的なウェッジ形状をしていてとても構えやすいです。
ロフトなりに構えてシンプルに打つだけで、打ち出しを抑えたラン中心のアプローチショットでピンに寄せることができました。こちらも手応えがよくて、思ったとおりのスピン量のショットを打つことができます。ウェッジ専用シャフトのちょうどいい重さ、フィーリングも素晴らしく、安定性が高いですね。

[ツインソール×ハイロフト専用シャフト]

バンカー越えでグリーンエッジからピンまでの距離も近く、ボールを高く上げて寄せたいシチュエーションです。58度を手にして、少しフェースを開いてロブショットを打ってみました。高くフワリと上がった球は、スピンもよく効いてピンそばにピタリ! 自分でも驚くほどのナイスアプローチが1発目から打てました。
58度に採用されているツイン・ソールは抜けが抜群によくて、イメージしたとおりにヘッドが動いて高い球がやさしく打てます。装着されているウェッジ専用シャフトもしなりを感じやすく、ゆったり振ってもヘッドを感じながら打てるのが好印象です。

[リッジソール×ローロフト専用シャフト]

ピンまでは102ヤード。ここでは「FH Forged V1」に用意されているローロフトのウェッジを使用しました。
近年のアイアンはストロングロフト化していて、ロフトが40度台のローロフトのウェッジをバッグに入れるのがスタンダードになりつつあります。「FH Forged V1」のローロフトにはフルショットに近いコントロールショットに対応する専用シャフトが採用されているため、しっかりヘッドを打ち込んでいけます。それでいてリッジ・ソールの効果で、ヘッドが深く刺さりすぎません。長く薄いターフが取れるショットで、イメージどおりの弾道を打つことができました。伝統的な軟鉄鍛造らしいフィーリングがよりいっそう感じられて、ボールを長くとらえて狙い打ちする感覚が得られますね。

ロフトごとにベストなソール形状とシャフトが採用された「FH Forged V1」は、バンカーショットやアプローチショットをよりシンプルに、より簡単にしてくれる機能性が備わっていると感じました。そして美しくて構えやすい伝統的なヘッド形状とヘッド素材でありながら、フォーティーンが持つ先進技術によるハイスピン性能と安定性がきちんと搭載されています。
ゴルフ経験が長い人や、クラブにこだわりがある人ほど、このウェッジの良さが分かるはず。「FH Forged V1」は、ヘッドの見た目、打感、性能、扱いやすさのすべてにおいて高い満足度が得られる、まさにプレミアムなウェッジです。

※2018年2月10日発売

  • ■ヘッド:軟鉄(S25C)鍛造 (鏡面ミーリングフェース)
  • ■仕上げ:ニッケルクロムメッキ・パールサテン仕上げ/マットブラック仕上げ
  • ■シャフト
    ① TS-114wスチールシャフト (WEDGE/125g)
    ② N.S.PRO 950GH HTスチールシャフト(WEDGE/98g)