1956年1月10日火曜日の朝、米国屈指の名門サイプレス・ポイントの１番ティに二人の億万長者と四人のゴルファーが集結した。史上ありえない組み合わせで始まるそのゲームは世紀の大事件といえた。
米国ツアーが世界ナンバーワンに成長する原点となった珠玉の名勝負を描く迫真のノンフィクションノベル！

（本文より） 　大きな拍手がごく自然に湧き起こった。その瞬間を、プロとアマというゴルフの二派に分かれた四人の男たちがそこに顔を合わせている意味を、そしてその日、彼らがどんな戦いをしてきたのかを、彼らははっきりと理解していた。感謝と敬意。もう二度とこのような対戦に立ち会う機会はないと、誰もがわかっていた。

　　　＜目次＞

　　プロローグ
　　クラムベイク
　　コールマンのカクテル・パーティー
　　エディ・ラウリー
　　賭け
　　ケン・ヴェンチュリ
　　１番ティ
　　出だしの３ホール
　　バイロン・ネルソン
　　林の中へ
　　ハーヴィー・ウォード
　　砂丘地帯
　　ベン・ホーガン
　　バック・ナイン
　　ネルソンとホーガン
　　再び、海へ
　　孤高の人
　　フィニッシュ
　　一九五六年のクラムベイク
　　それぞれのその後