経年によりクラブハウスをリニューアルするゴルフ場が増えている。
内装や水回りなどその場所は様々だが、
時流にあわせた機能性を付加することで
より使い勝手のよいハウスになる。
「オープン当初は、2バッグで30組限定の高級接待コースでした。そのため、クラブハウスにもいくつものこだわりがあります。ただし、華美で贅沢な空間があるという造りではないので、使い勝手は悪くなく、バックヤードも使いやすい構造です」(支配人・玉田貢三氏)
外観は京都御所を、2階シャンデリアは比良山系をイメージしたデザイン。男子浴室から見える中庭は琵琶湖周辺のイメージだそうだ。随所にこだわりのデザインがあるが、多額のコストを要するものではない点がよい。ゆったりとした造りだが、動線はシンプルで分かりやすい。そして今回、天井や壁、床などの塗り替え、張替や清掃によるリニューアルをした。
特に、滞留時間の長い2階が特徴的だ。階段を上がると、黒を基調としたラウンジが手前にあり、奥のレストランの赤と絶妙のコントラストを醸し出している。
「ラウンジのカーペットは以前ベージュ系でしたが、家具に合わせて黒にしました。随分印象が変わってアクセントがついたと思います」(玉田氏)
ゴルフ場のクラブハウスでは、ダークブラウンやダークグリーンを使用する例は多いが、黒は意外と珍しい。思い切った色使いだが、隣に明るいレストランがあることで、より落ち着いた雰囲気が強調されている。
また、瓦葺きだった屋根を銅板にして大規模な太陽光パネルを設置した。年間約70万KW、一般家庭約200戸分の発電量が見込まれているという。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。