コースでのプレーを「動」とすれば、
クラブハウスはプレー前後の「静」の空間。
〝くつろぎ〟がもっとも重要とも言える。
「スタート前、ホールアウト後に利用するものという認識が一般的ですが、本来のクラブハウスは、クラブメンバーやファミリー、仲間が集う場所だったはずです。設計のコンセプトは、そうしたくつろぎの空間としてクラブハウスを捉えたものと聞いています」(支配人・牧和寿氏)
そのため華美に走らず、シンプルで明るい雰囲気となっている。各棟のトップライトから室内に自然に光が注ぎ込むようになっており、メインスペースであるレストランだけでなく、コンペルームやロッカーも明るい。レストランは中央の吹抜けを囲むようにコの字型になっているが、3方が窓で、特にコース側の2方はなかなかの景観だ。
「構造的には正方形を4つ重ねる設計となっていますが、これは機能面での合理性の追求とともに動線をシンプルにし、ハウス自体をコンパクトに見せる工夫だそうです」(牧支配人)
実際、ロビーにしてもロッカーにしてもゆったりとしているが、決してムダに広い感じはない。また、通路が幅広いこともあって、ゆとりが感じられる。
今年5月にPGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会の決勝大会が開催されたが、プロトーナメントなどの大きな競技の開催も賄える構造とスペースである。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。