奥道後ゴルフクラブ(愛媛県)

奥道後ゴルフクラブ(愛媛県・18H

落ち着きある高級感と眺望に配慮したハウス

老朽化と手狭がきっかけとなった建替えだが、
新築なったクラブハウスは
今までとは違うスマートな
見栄えと落ち着きを兼ね備えていた。

瀬戸内海を眺望する景観と
シンプルな動線

 コースがアゲハ蝶の羽を広げた形となっているため、ハウス外観もアゲハ蝶をイメージしたという。確かに変わった外観ではあるが、内部は違和感を感じない。むしろ、機能性を感じさせる鉄骨構造である。

「高台にあるので、旧ハウスからも瀬戸内海を望む景観がウリの1つでした。特に旧ハウスから引き継いだコンセプトはありませんが、この眺望だけは大切にしたいと思いました」(代表取締役社長・藤田利仁氏)

 内外装ともにダークブラウンを基調としており、落ち着いた静かな高級感が漂っている。瀬戸内海に面したレストラン、VIPルーム、レセプションルームはいずれも窓を大きくとっている。親会社が造船会社ということで、祝賀会などに利用できるレセプションルーム(間仕切りをしてミーティングルームともなる)がハウス北端にある。ゴルフ場から20㎞ほど東に造船所があるため、進水式などの後、船が沖を通るのを見ることができるという演出も考慮されたデザインである。

 また、1階ロビーホールから玄関の先には、祭りなどが行われる地域の象徴的な島である鹿島が見通せる。これも景観を意識しての設計だ。

 こうしたいくつかの意図をデザインに組み込んでいるが、レイアウトは非常に整理されており、動線は極めてシンプルである。また、近隣のゴルフ場に比べて女性の来場比率が高いため、女性ロッカーを増やしたり脱衣室にパウダールームを設けるなど、さらに女性施設の充実も図っている。

外観

近くにはコース、先には瀬戸内海を望むレストラン。18卓

2つあるVIPルーム。1室で8名

フロント横にあるショップ

コンペルーム(レセプションルームを含む)。5室、174名収容

ロビーの1階ラウンジ

レストラン入口付近にある2階ラウンジ

ロッカー。男性140本、女性40本、兼用40本

男女浴室。女性のみパウダールームがある。(左・男性、右・女性)

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
愛媛県松山市八反地乙
開場
昭和50年6月
ハウス設計者
㈱大林組
ハウス施工
㈱カナックス、㈱大林組
延べ床面積
2813㎡
構造
鉄骨

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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