NEMU GOLF CLUB(三重県)

NEMU GOLF CLUB(三重県・18H)

海外客も意識しつつ和様の寛ぎをテーマに

リニューアルをする上で重要なことは、
きちんとしたコンセプトの基に改修すること。
そして、必ず将来的なニーズを見極めてデザインすることである。

構造はシンプルでも
各エリアでゆったり感がある

 三重県の南方に位置し、美しい英虞湾に隣接するリゾートコースとして、内装を全面的にリニューアルした。

「駆体に問題はなかったので、内部のリニューアルとしました。ホテルを含む海洋リゾートの施設として、ゴルフ場の存在を際立たせるためにも、リゾートらしさの演出とゆったりとした空間の提供を重視しました」(支配人・上村司氏)

 延べ床面積が2100㎡超なので、決して小さなハウスではないが、構造は至ってシンプル。したがって、動線も明解だ。

 1階エントランスロビーはさほど広くないが、奥のラウンジは十分なスペースがある。併行して行われたコース改造で、ハウス前の樹木を伐採して整理したことで、1階ラウンジからの景観も非常によい。

 2階に上がると、右側に1階同様ゆとりあるラウンジがあり、その奥がレストラン。コンペルームは階段左のため厨房からは距離があるが、来場客の動線とは別に玄関上に配置した専用通路で繋がっている。

 また、2階ラウンジ、通路は木の質感を活かしたルーバーで仕切られており、和風の雰囲気を漂わせる。さらにラウンジ壁には、近隣の伊勢志摩のモノクロ風景写真がはめ込まれている。新調したソファは比較的硬めで、背筋を伸ばして座るような形状となっている。

「以前は座るとふかふかで寝転がるようなソファでしたが、スポーツ施設として活動的な印象を与えるために、今回のようなソファに変更しました。ウェブサイトの書き込みでも、きらびやかではないが、落ち着いた雰囲気で清潔感があると、特に女性から評価をいただいております」(上村氏)

外観

英虞湾の真珠をイメージしたオブジェが下がるエントランスロビー

緑色の光壁を導入し、明るさや雰囲気を他のリニューアルエリアと
調和させたレストラン。14卓

1階、2階ともラウンジは広々として眺望抜群

2階に上がったところにある休憩コーナー。
木目のルーバーが和風様式を感じさせる。

コンペルームは1室をパーテーションで5つに区切ってある。5室90人収容

今回のリニューアルで階段下からフロント横に移動したショップ

ロッカー。男性140本、女性38本、共用42本

男女浴室。女性は洗面スペースが強調されている(左・男性、右・女性)

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
三重県志摩市浜島町
開場
平成元年10月
ハウス設計者
㈱カフェ、㈱プランニングワーク
ハウス施工
㈱乃村工藝社
延べ床面積
2126.26㎡
構造
鉄筋コンクリート(一部鉄骨)

※設計、施工はリニューアル時。
 原設計・施工は住友建設㈱(当時)

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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