雰囲気を変えるためのリニューアルは、
従来のデザインとのバランスをとること、
そして、〝変化〟のコンセプトが明確に表現されていることがキーポイントだ。
今回のリニューアルはフロント・ロビー周りとレストランという、ゴルフ場クラブハウスのメインスペースである。もともと広い空間にゆとりあるレイアウトだったが、ゆとりのなかに高級感を漂わせる演出がなされている。
フロント・ロビーのリニューアルのキーポイントはショップである。入り口脇にレディースアパレル、フロント横にメンズ、そしてスタートテラス側にギアと、それぞれのアイテム別に延べ床面積150㎡のスペースを取り、さらにフロント前にも男女アパレルの展示で模擬ゲートを作っている。展示する実用的なアイテムの高級感とハウスの雰囲気をコラボさせたアイデアだ。また、ラウンジをあえて1段高くしてレディースアパレルの対面に配置し、バランスをとっている。表玄関から入ると、ゴルフ場クラブハウスと言うよりアパレルショップに入った印象さえ抱かせる。
ロッカー室は男女ともオーソドックスだが、ロビーから続く同系の照明効果で、高級感が持続しているイメージである。
2階に上がると、コンペルームスペースとレストランとなるが、レストランはモスグリーンに近いマリガンチェックのカーペットを使用したことで、落ち着きのある雰囲気を醸し出す。コースに向けた視線の邪魔になりかねない柱は、木目調の合板を貼ることで、木の質感を強調し、ブラウン系の桟との調和を保っている。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。