ゴルファーの憩いの場として機能するだけでなく、
災害時拠点も兼ねた地域に不可欠な存在となっている。
「第3セクターのゴルフ場として、ハードとソフトの両面から県民の健康増進や余暇の充実に貢献できるよう努めています。クラブハウスは築30年が経過して、内外装や主要設備の大規模修繕が必要な時期を迎えていました。そこで施設の所有者である県に要望を伝えながら、平成27年度から29年度にかけて改築工事を行いました」
こう語るのは、中澤伸行支配人。
新クラブハウスは外観も特徴的。
利用者が最初に目にする北面は「ゲート」をイメージしたタイル張り仕上げ。一方、コース側の南面は開放的なガラスカーテンウォールに。レストランから18番ホールを臨めるように、林帯の間伐も行った。
内装と各種設備は白色を基調に揃えられ、従来2段式だったロッカーを1段式にしたり、コンペルームの増設や女子脱衣室のパウダーコーナーの設置など使い勝手も向上。女性集客にも貢献しているという。そして、足下には荒川河川敷に広がるコースらしく、川の流れをイメージした青色の絨毯を採用。内装などとのコントラスト効果で、館内は清涼感ある空間が広がっている。
「熱効率の高い真空式太陽熱温水器を屋根に設置して、省エネルギー化も図っています」(中澤支配人)
普段はゴルファーで賑わうクラブハウスだが、自家用発電機や防災備蓄倉庫、多目的トイレなどが備えられ、災害時には近隣住民の一時避難施設として機能する。いかなるときも、地域と県民に寄り添うクラブハウスである。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。