開場50周年を迎えた2010年から行ってきた施設の全面改修工事が昨年完了。
クラブハウスは従来の雰囲気を残しつつ、使い勝手を向上させている。
「外装、内装、設備と全面的な改修を行いましたが、古いものを新しいものに置き換えることは簡単です。オーナー(大西勉氏)監修のもと、ハウスを設計した渡辺節氏の意匠を壊さないように腐心しました」
とは、有山茂之副支配人。国の重要文化財である綿業会館(大阪市)をはじめ、日本近代建築の先駆けとなった渡辺節氏が設計したクラブハウスに愛着を持つメンバーは多いという。
「既に使わなくなったオイルヒーターや配管なども、インテリアとして敢えて残しました。また、階段の蹴込板に織部焼きのタイルをあしらったり、ロビーや男性浴室の窓にステンドグラスを入れるなど、ノスタルジックな雰囲気を高める工夫もしています」(有山副支配人)
その一方で、時流に合わせた改修も見られる。たとえば、女性施設の拡張だ。従来、50程度だった女性ロッカーの本数を120本に増やし、パウダースペースとセットになったシャワーブースを7つ新設。女性の入会促進と来場増に繋がっている。
「一緒に来た男性を待たせないように、シャワーだけを浴びて身支度をされる女性のお客様は多いです。そうしたお客様に少しでも快適に利用していただこうと、シャワーブースを設置しました」
と、有山副支配人。このほかにも、レストランでは厨房の一部をオープンキッチン化。ライブ感ある調理風景が、食への満足度を高めているという。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。