経営交代を機に、老朽化したクラブハウスをリニューアルした例が増えている。
躯体を変更しない中で、いかに運営コンセプトをアピールできるかがポイントだ。
「開場40年を経て、クラブハウスは老朽化していました。そこで、経営交代をし、その舵取りがある程度落ちついてきた3年目というタイミングで、リニューアルしました。コンセプトとしては〝ミッドセンチュリー〟と言われる1900年代半ばの雰囲気、いわゆるシックで落ち着いたものにしたいということです」(取締役支配人・塚本善郎氏)
もともとコンパクトなハウスで、基本的に動線にも無駄がない。そこで、レイアウトを大きく変更せず、雰囲気作りを重視した。そして、外装をレンガ風の総タイル貼りにし、内装もエントランス、フロント周り、レストラン、男女ロッカー・浴室とほぼ全面的にやり直した。照明器具もすべて取り換えたという。
「以前は天井も壁も白系でしたが、今回、天井は漆黒に、柱は外装同様のレンガ風タイルに、残る壁だけを白くしました。カーペットは柱や壁の色調に合わせました」(塚本取締役支配人)
全体的に暗めのハウスではあるが、レストランやコンペルームなどの入口にあった壁はなくし、代わりにマホガニー系の棚を作り、動線上にも飾り棚が設えてある。先が見通せるために開放感があり、決して閉鎖的な暗さにはなっていない。
「クラブハウス全体の雰囲気を変えることで、庶民的なゴルフ場から高級路線に転換する方策の1つでもあります」(塚本取締役支配人)
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。