新築が減った一方で、全面リニューアルをするハウスは増加傾向にある。
老朽化が背景にはあるもの。
その多くが現在の運営スタイルに合わせようという改修だ。
ここ宇津峰カントリークラブもかつての敷居の高さから
幅広い層を受入れる親しみある雰囲気へのリニューアルだ。
「旧ハウスはメンバーシップとして、岩作りのイメージのする重厚感を重んじるデザインでした。リニューアル自体は老朽化がきっかけでしたが、経営交代により幅広い層に受入れられるゴルフ場にしようということで、ハウスも重厚感から親しみやすさをポイントに改修しました」(支配人・山崎守氏)
1階2階ともカーペットを一新し、コンクリートの柱は木目調のデザインにして温もりを与え、天井も張替え、レストランのテーブルや椅子も替えた。
「レストランの壁にクラブ競技などのチャンピオンボードが並び、伝統を強調するような感じがありました。それも変えて、カフェ風の雰囲気に変更しました。また、フロントのカウンターが長く、女性施設へ動線が非常に悪かったので、半分ほどの長さにカウンターを短くして動線を確保しました。また、高さを低くし幅も確保することで、お客様だけでなく、スタッフの業務もやりやすいように配慮しました」(山崎支配人)
チャンピオンボード類は1階のラウンジ周辺にさりげなく飾った。フロントカウンターを短くし装飾も替えたことで、来場客のハウスに入った時の第一印象はかなり敷居の低いものとなった。今回のリニューアルは内装をカジュアルなものにして、照明もすべて替えて明るくした。こうした変更は雰囲気を一変させただけでなく、拡大したショップの位置変更なども含めて、お客の流れに無駄が出ないようなレイアウトの工夫にも繋がっている。
「厨房設備を替えたり、レストランメニューを全面的に刷新するなど、ハード面の変更に伴い、ソフト面も変えたことで、スタッフのモチベーションも上がりました」(山崎支配人)
運営方針の変更によるリフォームだけに、そこで働く人たちも大切である。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。