リニューアルに際して女性施設を拡充するゴルフ場は多いが、
特にそれを改修の大きな柱としたハウスである。
「ある程度老朽化も進んでいましたが、なにより女性スペースが非常に狭かったので、そこに重点を置いてリニューアルしました」
と、副支配人の小松崎慎一氏。
都心からのアクセスもよく、コースも18Hで5736ヤード、パー70とコンパクトなため、以前から女性来場比率が20%と高めだったが、女性ロッカーは脱衣室を兼ねた造りで、面積的にも狭かった。そこでリニューアルでは、男性浴室を削るなど、大胆なレイアウト変更によって、女性スペースは30%以上の拡大となった。
「以前は女性のお客様にはロッカーのキーバンドをはめて入浴していただくような形だったので、そうしたことも今回のリニューアルで解消しました。といってもハウスの面積は限られているので、女性ゴルファーの意見も取り入れながら、できるだけシンプルな動線で、現代的な明るく優しい雰囲気を念頭に置いています」(小松崎副支配人)
今回のリニューアルによって、ロッカーを入替えて大きくしたり、ハウス内の案内などもスマートに変更している。また、コンペルームはオーソドックスなタイプに加えて、バイキング形式の立食パーティに対応できる部屋も用意した。こうした女性や若年層にウケる改修は来場ゴルファー層にすぐに反映された。
「2019年11月にリニューアルオープンしたので、まだそれほど経っていませんが、すでに若い人や女性客は増えています。日本一女性にやさしいゴルフ場をコンセプトにして来場比率30%を目指す予定でしたが、それ以上を実現できるのではないかと現場では考えています」(小松崎副支配人)
女性集客や若年層の獲得は、多くのゴルフ場が目標としていること。コースデザイン等の影響もあるとはいえ、クラブハウスとして好例であることは間違いない。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。