全面リニューアルによって、格式ある重厚感よりも、
明るいゆとりで現代的な〝高級〟を表現したハウス。
「昨年8月に経営交代したことを機に、コースを含め全面リニューアルしました。1991年にできたクラブハウスで、機械周りの老朽化はもちろん、施設物が古くなっていました。そこで、お客様が利用するブースはすべて新しくしました。以前はパブリック色が強かったので、それを大きく払拭し、クラブとして上質なエレガントさを意識しました」(副支配人・門川直嗣氏)
まずはエントランスからロビーにかけてだが、フロントは拡張して間接照明とした。さらにその前にあったラウンジとショップをすべてショップスペースとした。壁やカーペット、調度などを新しくし、明るい色調としたこともあるが、フロント前ロビーをあえて広く取らず、ショップスペースを広げたことで、大理石のフロントカウンターと天然木のショップケースが調和し、ゆとりある落ち着きが漂うこととなった。
3階のレストランでは、もともとティンバーフレーム工法で黒の格子状の木枠があったが、それを細い棒の組み合わせにしてデザイン化した。照明はパイプを組んでのスポットライト的な仕様で、天井にかけて高く広い空間が確保されている。シャンデリアのような重厚感ではなく、カジュアル感のある照明が現代風のすっきりとした雰囲気を醸し出す。
大きな屋根が特徴的な外観だが、リニューアルした外壁は黒を基調にしており、どっしりとしたイメージがあるものの、中に入ると明るくすっきりというギャップも特徴といえるだろう。
また、男女ロッカー&浴室が2階と地下の上下に分かれていて、来場者はフロント前を通過すると、3階へ続く階段エリアですべて事足りる動線のシンプルさも特徴の1つである。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。