高級接待コースといわれるゴルフ場のクラブハウスは総じて大きく、何かのこだわりがある。それは調度の場合もあるし、構造の場合もある。東建塩河カントリー倶楽部では、内装に総天然木を使い、広い空間を温かみある雰囲気で包んでいる。
「天井が高く、大きな空間を作っていること。そして、クロスやプリント合板を一切使わず、ロッカーの扉に至るまで全部天然木で造ったところがこのハウスの特徴です」(ゴルフ課・吉田直樹氏)
もともと法人9割、個人1割というメンバー構成の高級法人接待コースとしてオープンしている。当時の主流スタイルである、フロント・ロビーの上にレストラン、下にロッカー室・浴室というレイアウト。延べ床面積は8600㎡超と27Hのゴルフ場としても大きなハウスだが、主要な部屋は1つひとつが大きく、構造は比較的単純で、動線で迷うことはない。
「フロントにチェックインして、左を向けば、上に上がるとレストラン、下がるとロッカーかスタートテラスですから」(ゴルフ課主任・市原祥嗣氏)
大きな空間でも、内装が天然木という温もりを感じさせる素材なので、色調も含め押し付けがましい高級感ではない、ゆとりある落ち着きを感じさせる。また、ロッカー室の中庭や、コンペルーム通路の中庭、スタートテラス前の庭園といった、魅せる演出も施されている。
ゴルフ場に癒やしや非日常を求める多くのゴルファーを優しく迎え入れてくれるハウスである。
今回、ご紹介したクラブハウスは…
「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。