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ゴルフ野性塾スペシャル
No49... ゴルファーの寿命...(6/21)

ゴルファーの寿命はなぜ長い
プロテニス、体操、水泳などでは、トップレベルの選手たちはだいたいティーンエージャーか20歳そこそこが多いようで、本当に若いチャンピオンが現れています。そこへいくとゴルフは、選手として脂が乗るのは30歳前後からではないかと思います。また、ジャンボ尾崎のように40歳を過ぎて、ますます円熟味をみせる人もいます。この競技者としてのピークの違いは、どこから来るのでしょうか。

(東京都 40歳)


息の長さは3本の糸の絡み方
瞬発的運動能力を必要とするスポーツと、そうでないスポーツという性格の違いであろう。

心・技・体というのは絡まった糸のようなものである。1本1本に分ければ弱いが、3本を織り合わせると強くなる。「3本の矢」の故事と同じように考えてもいいのではなかろうか。

ゴルフというゲームは、この心・技・体の絡み方が強いスポーツと思える。

瞬発性の強いスポーツは、一に体、二に技、三に心が出来上がってゆく順序と思える。ゴルフも順序的には同じではあるが、ゲームの特製に耐えられる糸が織り合わされるのは、30歳過ぎという気はする。

となれば、体が落ちても技と心の糸がある限り、3本の糸はピーンと張ることもできれば、たるませることもできよう。

技と心の糸には、経験という油を塗り込ませるほど、強くなる特徴はある。ゴルフの息の長さは、3本の糸の織り方が幾重にもなっているからであろう。

瞬発的スポーツは織り方が一重のみ。ゆえに1本が衰えてくれば、すぐに切れる。フォローが効かぬ。ゴルフは、心・技・体が絡み合いすぎている。だから切ることが難しく、長くやってゆける要因という気がする。