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ゴルフ野性塾スペシャル
No62...プロ稼業と「金」について...(9/21)

金に淡白になっていいのか?
坂田プロの「金がカタキの世の中じゃさびしすぎる」という一文。共感はしますが、プロのあなたはそれじゃいけないのではないでしょうか。ワンストロークでも縮めて一銭でも稼ごうとの「欲」がなくなればプロとは言えないと思うが如何。

(京都府 46歳)


私は迷ってきます

貴兄の率直なる意見に接し得たること、小生の幸せであり大いに感謝するものであります。

冷静なる批判は身に応えますが、実に嬉しいものであります。

ペンを持ち始めて味わう一番の嬉しいことというのは、読者の方からの腹蔵のない所信をいただくこと、二に編集者よりの忌憚のない意見、三に読者の方より街中、あるいはコースにて声をかけていただくこと、四に原稿料

逆に不愉快なことというのは、感情的なる批判「坂田よ、おまえはつまらん男だ」。ここまでは我慢も出来ますし、納得も出来る。しかし高慢ちきな顔が気に入らんという投書には腹が立つ。この顔のどこが悪い。この顔で結婚は出来たし、子供も出来た。国道も堂々と歩いている。許されるものであれば一度、私は感情的な批判者と会ってみたいと思っている。

貴兄のいわれるプロ意識、全くそのとおりという気はしております。私自身、研修生時代より金のなさに追いまくられてきておりますから、1円2円の金にこだわる性分は持っておりますし、感じることもあります。逆に金に清いのが男という気持ちもありますし、ナマクラ四つの性格ではあります。

過去においてはこの1ストロークがナンボという気持ちで構えに入ったこともあります。金への欲で攻撃ルートを求めていったことも長くありました。しかるに近年、それもこの2年の間に1ストロークの金というプロ意識に多少、疲れを覚えてきております。金、金という風潮に背を向けたくなってきております。

私の考え方の方向転換は、プロという職業意識から見ればマイナスという気もします。しかしその是非は今のところ分かりません。金が取れるからプロなのか、あるいは人に興奮してもらえるゲームが出来るからプロなのか、いずれにしましても人々の評価に耐えられるだけの心技体の持ち主がプロという職業でありましょう。

如何なる欲を持って試合に臨むのが最善か。今、私はすべてに右往左往している状態です。スウィングもタイミングも、心構えもすべてがやり直しの時期にきていると思っております。

正直、私には何も分からんのです。

それでも何とかこれから先、勝負の形だけはつけてゆきたい気持ちでおります。練習のみが切り札という思いです。

貴兄のお心、嬉しく思っております。御礼申し上げます。