ひざの動きへの疑問
(・・前略)さて、次の質問にお答えください。
(1)インパクトからフォローにかけて左ひざは送るのものですか、それとも意識して止めるもの? ウッドとアイアンでは、左ひざの動きは変わりますか?
(2)私はショットは左側リードと理解しています。ただしパットの距離勘は右ききですので右手主体で出していますが、これも左手主体にすべきですか?
(3)ティアップし、1-2メートル先にスパットを(真後ろから)探した後、アドレスしてボールの横に立ち目標物に視線をやると、先刻よりグッと左を向いているように見えます。錯覚でしょうか。右目がきき目のためですか?
(4)アイアンのシャフトはウッドに比べて柔らかくと意識し、ウッドをS、アイアンをRにしています。正確性を求める上でアイアンもSにすべきですか?
(鹿児島県)
若いうちは下半身で叩け
イヤハヤ、鹿児島での無様なゴルフを見ておられたとは、有難いやら、恐縮するやら、何とも懐かしい次第。今年も昨年同様、自分でコケた試合となってしまいました。
研修生時代は「大器」と騒がれ、テスト合格前からスポーツ紙に取り上げられたこの私。プロになってからは、予選落ちという恥のかき通し。当然、それに慣れれば顔の皮も厚くなるものでして、多少の屈辱は快楽のうち。イヤなことは早々に忘れられる、という性分も身についてまいりました。
さて貴兄の質問に関して。
(1) -- 大きく振っている若い時代は、意識せずとも両ひざは動いているものです。
その動きが是なのか、非なのかというのは別問題としまして、練習量が多いほどにひざは動いてくれるものです。若いうちは、ひざは送る意識で打ってもいいと思います。
ただ、右ひざ、左ひざという分け方は余り好ましくない。体の使い方はバランスよく使わないと故障はしますし、好調も長続きしません。あくまでも私の経験からだけの意見ですが、若いうちは腰から下で叩けるスィーリングは宿ります。年とともに上半身主体の叩くフィーリングが出てきます。
私の場合、39歳になってから、上半身の動きに警戒せねばならなくなりました。練習量も極端に減りました。下半身が上半身をリードしていったスピード感が消えたゆえに。
若い時は上半身を固めて下半身で打っていた、叩くフィーリングがありました。が、今は下半身を固めて上半身で叩いてゆくフィーリングが主となっております。
年代に応じた叩きのフィーリングはあるようです。
ウッド、アイアンでのひざの動きは変わらぬはずです。アイアンになると、振りが小さくなるだけのこと。当然、ひざの動きも小さくなってまいります。
ひざを止めるということは、止めたあとの一気の動きを意味しております。止めっぱなしではなく、より早いひざの動きを意識した、止めの強調。やはり、結論としてはひざは動いてゆくもの。
(2) -- フィーリングの出し方は、人それぞれ。どうこうと決めることは、マイナス面多し。貴兄は今のままでやってゆくべし。
(3) -- アドレス時の球の位置が内側すぎるか、体が前傾しすぎるか、それとも方向を見る時、なんらかの癖があるのでしょう。無意識のうちに体を起こし、左肩を開いて見ておられるのではないでしょうか。
左肩と左眼で方向を確認できるよう、訓練してください。
プロの場合、目標の決め方はだいたい、アドレス時の体の構えで決めてゆくようです。特に左サイド重視。練習の中で、いい球の出ている時のアドレスというものを覚えてきておりますから、アドレスでスッと決まった時は、それで打ってゆきます。
恐怖が方向感というものを狂わせ、間違わせることは往々にしてあります。平常心になれることが、目標を決める上に置いて、最も肝要。
(4) -- これは好みの問題。別に変える必要はないと思います。今のままで十分のはず。
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