気持ちの持ち方に問題?
今回、塾長にご相談したいのは、プレーする際の「気持ち」の問題です。自分たちの仲間16人ほどで作っているグループでコンペを開催すると、なぜかプレーに余裕が持てず、自分のゴルフができないままに18ホールが終わってしまいます。当然、成績はいつも悪く、実力の半分ぐらいしか出ない、という感じです。しかし会社関係のコンペに出場すると、驚くほど自分のリズムでスウィングでき、結果的に良いスコアで18ホールのプレーができるのです。(--中略--)自分としては、ゴルフに対していつも同じ気持ちでプレーしているつもりなのですが、いったいどこが違うのでしょうか。
(三重県 43歳)
欲は相応に若くありたい
ゴルフ伸び盛りの頃、いいスコアを出した自分を普通と思っていた。悪いスコアの自分は、自分ではなかった。欲を伸ばして伸ばして、己の実力以上を己に課した日々であった。
今は違う。70も己の実力なれば、80も己の実力。現実を飲むことがいい事か、悪い事かは知らぬ。ただ、40歳過ぎれば飲める胃袋は持てる筈。それが40歳の人間の魅力ともなろうし、ズルさでもあろうし、生きる退屈感ともなるし、それより進んで諦観に変わりゆく面もある。
私は飲んでいる。その味、長く残ることもあれば、飲んだ瞬間に消えゆくこともあった。私であれば、上位入賞も実力の半分の成績も、己の実力と思って過ごす。
46歳の年齢が考えさせるのかも知れぬ。
貴兄は何故?と思っておられる。多分、貴兄は伸び盛りなのでありましょう。だから、何故?の思いが起きる。
欲の若さとゆうのは貴重と思う。青木功さん、尾崎将司さんの欲は若い。欲、若き人は伸びる。年齢は若くとも、欲、老いし人は伸びない。
年は46歳だが、精神年齢30歳、と言う方がいる。私はそうは言いたくない。「年は46歳。精神年齢も相応の経験と知恵を積んで46歳になってます。でも欲の年齢は30歳。だから私の進歩はこれからですよ」と言いたい。
残念ながら、然り気なく現実を飲み込んでいるから、欲の年齢30歳とは言い難い。でも、私は若い欲を持ちたい。
精神年齢の若さとゆうのは、春先の蟹と同じ。甲羅は大きくても、中身の肉が詰まってない。やはり、甲羅に合った肉は欲しい。年齢に応じた精神年齢は欲しいと思う。そうでなければ、何のために年をとったのか! 漠然と老いてゆくだけなのか!
充実した年齢でありたい。顔の皺は人間の勲章ですよ。体は老いてゆくが、頭の中身は経験とゆう重さ、機転とゆう俊敏さで締まってゆくものです。
欲、若ければゴルフは伸びる。貴兄は若い。伸びてゆく。己のベストのスコアを目指してラウンドして欲しい。悪いスコアは頭の中から切り捨てるべきだ。悪い時の原因は追求し、練習で原因を越えてゆけばいい。原因だけを残すのがスポーツ上達の方法ではあるまいか。
悔しさ、悲しさ、切なさは想い出として残るだけ。失敗から得られるものは、失敗の原因。この事を私は経験の中で知り得た。ボロボロのゲームから得られるものは数少ない。ほとんど、ないと言ってもいい。いいゲームから得た教訓は多い。スポーツとゆうのは、勝つ程に得るものは多いし、大きい。
相手には勝ったけど、己の気持ちの中にどっかに負けの部分を感じることはある。逆に、相手に負けたけど、己に勝ったとゆうこともある。それは経験として己のものになる。己のものになった時、人はひとつの勝利を得る。スポーツとは、そうゆうものだと思う。
実力の半分しか出ない、と言う貴兄は進歩途上の人。ボール捉えの技術を追うべきだ。スコアのバラツキは気持ちの持ち方ではなく、ボールコントロール技術に問題多しと考えて頂きたい。健闘を祈る。
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