ゴルフダイジェスト出版案内>ゴルフ野性塾SP

ゴルフ野性塾スペシャル
No107...ヘッドアップ...(8/9)

ダフリで悩んでいます
私のゴルフスウィングにおける最大の課題はヘッドアップです。意識して頭が上がらないようにしているのですが、なかなか直りません。おかげで、コースではダフリが多くて満足なスコアが残せません。
それでも、雑誌のレッスン特集などを見ると「ルックアップならいい」と解説されていることもありますね。私にとっては「目からウロコ・・」なのですが、どこからがヘッドアップでどこまでがルックアップなのかがはっきりしないので、とても悩みます。また「頭は左右に動いてもいい」「スウィング軸は2軸」などという解説も出でくるとチンプンカンプンになってしまいます。(--後略--)

(岐阜県・29歳)


頭は動くものなんです

一時期、我が家の長男雅樹がダフりばっかりやっていた。練習場では上手くなっているのに、コースに出るとダフリ連発。スッポ抜けも出た。

私には分かっていた。でも、アドバイスしなかった。自分自身で理由に気付くのが一番。言われて分かる様では先は見えている。

雅樹は1カ月かけて直した。

「ダフリの理由は分かったのか?」
「右手のリードが弱かったのとヘッドアップでしょ」
「阿呆!」と一喝した。
「ダフリへの悩み方が足りんな。1カ月待つ。お前のダフリの原因を考えて来い。ゴルフの常識で決めつけるな

1カ月後、雅樹は答えた。正しい答えだった。

頭を残そうとすると、間違いなくダフる。アマの方はコースに出た時、頭を残そうとする。残せば、ヘッドの勢いが強まるからダフる。

体全体のスムーズさが球を捕らえる。頭の残しすぎはスムーズさを欠く。日頃から残せてるスウィングならいいけど、付け焼き刃では逆効果。

頭とゆうのは残すタイミングで残してゆかねばならぬ。日頃のタイミングを無視し、頭は残すべき、とゆう常識で打つからダフるのです。いい球を打とうの意識が結果としてダフリを招いてゆく。

ダフリばっかりやってる方の相談を受けたことがある。

「練習場ではいいのです。マットで打ってるからいけないのでしょうか?」
「コースではヘッドアップしなさいよ。その方が貴兄にとってはスムーズな振りになる筈」
「ヘッドアップですか? ヘッドアップって、やっちゃいけないのでしょう。レッスン書に書いてありますけど・・・」
「そのレッスン書が間違っているんです。練習時とラウンド時の人の心の違いが分かっていないんだ」

その方、いいスコアを出してきました。

「上手くいきました、ハイ! ヘッドアップのことを考えない様にしてラウンドしたら、ダフリが少なくなりました」

貴兄は同じ愚をやっている。練習場にてヘッドアップで上手く打てる方はコースでもヘッドアップすべきだ。そうでないと、球に当たる訳もない。

さてと、どこ迄がヘッドアップなのか、との質問なれど、インパクトからフィニッシュ迄、頭を引いときゃヘッドアップにはならないこれはきついですぞ。このきつさに堪えられないのであれば、スウィング中、膝の角度を変えないように意識すること。

これもきついとなれば、頭のテッペンに串を差し込んだ気持ちでスウィングすればいい。

頭は動くものだ。余程に小さいスウィングなら、頭は動かない。でも、それでは飛距離が出ない。

頭は動かしてもいい。残しを意識すると、脇腹を痛めますぞ。インパクトで左脇が締まっとりゃいいんです。ダウンスウィングで左脇の締まる動きを覚えて下さい。

本来、左脇は下半身で締まるものなれど、1日1000球、4年打たにゃ、下半身で締める動きを体は覚えてくれぬ。仕方ないから、貴兄は誰かにトップ位置のグリップをつかんで貰って下さい。

そこで膝を回せば左脇は締まる。そのフィーリングを覚えたらいい。

フィーリングってのは覚えるものです。勝手に出てくるのではない。ここを誤解さてる方は多い。

左脇を締めるのも大変となれば、飛距離を一旦は落としてでも、ゆっくり振る以外に方法はなかろう。

ヘッドアップ上体の突っ込みとを混同してはいけません。ゆっくりとした振りはヘッドアップ防止にはなる。が、上体の突っ込み解消にはなり得ない。

大体、ダウン時にヘッドが外流れするとヘッドアップは生じます。貴兄はスライサーなんだろう。左腕振りの1本の素振りをやって下さい。フィーリングを覚えて下さい。

今、暫くはヘッドアップはやってた方がいいと思う。頭の上下、左右への動きの範囲は球2個分迄が限度。それ以上の動きはミスの因となる。

練習場、6アイアンだけで打つことです。ラバーティの上にティアップし、球だけをクリーンに打ってゆき、トップ気味のフィーリングを求めて下さい。

6アイアンで練習することだ。そこから貴兄の悩みを消す道は始まる。


野生塾トップへ戻る