ボール位置は一定か
(--前略--)それはアドレスに入った時のボールの位置です。クラブの番手が変われば、当然ボールの位置も変わるものと思っていました。ところが、私の友人によると「最近、プロの中にも変えない人は多い」とのことでした。それで上手く打てればいいのですが、私の場合、ミスが多くなってしまいます。実際のところはどうなのでしょう。教えてください。
(岐阜県・35歳)
人は人、己は己
ボール位置には2通りある。クラブが短くなるに従い、スタンスの中央寄りに移すタイプと、ドライバーからショートアイアンまで、一貫して左側位置のタイプとに---。
私は移してます。
練習量の多い時は移しませんでしたが、練習球数少なき今は勘で移している。
球の位置を移す時、私はオープンスタンスに構える。オープンにすれば、右腰の前で球を捉える感覚が出る。シャフトが長ければ、左つま先位置に球があっても右腰前で球捉えるフィーリングはある。私のスウィングは腰の上下のない型ゆえ、右腰叩きフィーリングは活きる。ダウン時、右腰の沈む人は右腰叩きフィーリングは不安かも知れぬ。
腰で叩け、と述べるレッスンがある。この説には説明が要る。
スウィング中、腰のレベルが上下せず、地面と平行に動く腰があっての、腰叩き! 体、各位の動きに説明なければ、レッスン効果はない。逆に迷いを生むだけとなる。
腰の沈む人の叩き処は違う。そこに無頓着なレッスンが多すぎる。レッドベターにも無頓着さは見える。レッスンの難しさを感じる。
アドレス時、左肩の位置が決まらぬ時、私は球の位置を移す。クラブが短いから、球の位置を移すわけではない。左肩位置に不安を覚えた時、球の位置で修正しに行っている。
私はアイアン飛距離は、基本的には振り幅で作る。インパクトの叩きの強さでは作らない。フィニッシュは方向作りと考える。ゆえにフィニッシュ時、グンと体重が左足に乗った時、方向は歪まぬ。グンのひと乗りがないと、球は曲がる。
今はゆっくりとも、勢いよくとも、振り抜けるリズムを体が覚えている。だから曲がらぬ様になってきた。250ヤードであれば、15ヤード幅あればいい。
体重移動を飛距離と思う方は多い。違う。体重移動は方向性なのである。この事に気付いてから、スウィングの骨格を見つける事が容易になった。
スウィングを論じる時、スウィング骨格を見つけねば撫でるだけの論評となろう。ゴルフにレントゲン写真はない。やはり、人のスウィングを見る時、知識の多さが指標となってゆく。レッスンは頑迷であってはならぬ。
100人にレッスする時、レッスンする者が自分の型、考えを一方的に押しつけても通りはしない。理想のスウィング型を捜すことが大事。そのためにも、自在なる理論でありたいと願う。
人間の体は機械ではない。変えよ、と命じても全体が一気に変わるものではない筈。総体的に、徐々に変わりゆくものと思う。
私は球の位置を変える。同じクラブを持っても、変えぬ時もある。ハンディゼロのゴルフを20年続ければ、このフィーリングは分かって頂ける。
ショートアイアンはスタンス中央寄りに、と言う方のラウンド経験は浅い。コース状況、天気、地面の硬さ、そして自分の調子の良し悪しで球の位置を変えることもある。ゴルフの経験とは、球の位置つかみの早さを言う。
球の位置を全く変えぬとゆうプロでも、微妙に変えている。スタンスをオープンにすることによって結果、球の位置が変わるとゆうこともある。
ニクラスも変える。言ってることと、やってることは、超一流プロにあってもズレているのが当たり前なことを知って欲しい。私の観戦記10年は、そのズレを追ってきた年月ではなかろうか--。
それでも超一流のズレは微妙であるのに対し、三流、四流と下がるにつれてズレがはっきりと目立ちゆくことも又、確かなこと。私なんぞ3年前から開き直ってしまった。ズレは坂田流なり。
プロの世界、自分の理想と現実のズレを感じた人はクラブを握らなくなる。それでもシニアツアーが出来たので、ズレ始める時間は間延びしてきた様にも感じる。
試合をやらなきゃ、スウィングは間違いなく悪くなってゆく。欧米のレッスンプロの振ってる様なんぞ、甘ったるくて見ちゃおれん。トーナメントでは100パーセント通用しないスウィングだ。
レッスンプロはクラブ持っちゃいけません。持った時点で悲しさが浮かんできますぞ。持つ時は人の気配ゼロの早朝がいい。
今年の2月、バンコク郊外、アーノルド・パーマー設計コースのバンブーCC、アメリカから呼ばれてきたレッスンプロに出合った。私の前をラウンドしてました。
有名とゆうことだったが、その振りのひどさよ。ラウンド姿勢に格好つけて歩いていたが、ドライバーは230ヤード、アイアンショットはコスリ球。ひどかった。よくあれで招待受けれたもんだと思いました。ハンディ6程度でしょう。プロとして人の前で打てるスウィングではなかった。
レッスン才能とラウンド才能の違うことは分かるが、レッスンを生業とする者、ハンディ2は必要でしょうな。私は年間平均ストローク74を切れなくなったら、クラブを置きます。この意識はプロライセンスを持つ者の義務意識であると思う。
貴兄は球の位置を変えてゆくべきです。変えてゆく中で、勘を磨けばいい。
人は人、己は己の球の位置。工夫してください。
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