1カ月で効能消え?
さっそく質問。トップで手の位置を右耳の前方(ボール寄り)にとり、空に届けとばかり高くしたら予想に反し、よいショットが出始めました。しかしそれは1カ月の間だけ。今はメロメロで元のフラットスウィングに直そうか、迷っています。ゴルフというものは、ちょっと変わったことをすると、最初のうちはよいが、すぐダメになり、それを繰り返すうちにもっと落ち込むものだとキャリア20年で納得しました。塾長はどう思われますか。
(茨城県 50歳 )
変化を嫌ってはいけない
私も今年10月で50歳となる。体力的には同じだ。ならば、話は早い。
貴兄に高いトップを支え続ける背筋力と腕力はある。肥満でなければ、高いトップ位置は作れる。そして貴兄は作った。なのに、その高いトップで上手く打てたのは1カ月間だけ!? おかしい。
貴兄の不満はトップ位置とトップ型にあるのではなさそうだ。スウィング軸を確認してみてはどうか?
軸とは、眉間、鼻、あごのラインを言う。この軸が地軸と平行であればよい。要するに、地球重心を指せばよいのだが、仲々に難しい。
軸はすぐに悪い癖を持つ。アマの方は10人中9人、トップ位置では左倒れ軸になっている。軸が左へ倒れれば、右サイドは伸びる。
ゴルフスウィングの中で回避すべきは右側首筋の突っ張り。右側首筋が突っ張ると、右脇腹、右腰、右ひざ、右足首と伸びきる。
トップで力を溜めるのは右サイドなのに、その右サイドのパワー枯渇状態。伸び切り部分にパワーは宿らぬ。
右が伸び切れば、フォローでは左サイドが伸び切って行く。球は飛ばないし、曲がる。総ては眉間、鼻、あごの軸が左倒れ状態より起きる乱れ。貴兄の不調は軸狂いより起こりしものと思う。
アドレスからトップ迄、首筋を立ててスウィングすることだ。鏡の前での素振りでは左倒れの是非は分からない。誰かに見て貰う以外に知る手立て無し。自宅で出来る。女房殿に頼めばよい。
変化は、歓迎すべきでしょう。変化を否定してたんじゃ、総てが硬化する。変化しなきゃ、人間として生まれて来た面白味もなさそう。
貴兄は自信を無くしているようだ。だから、変化を嫌う。変化すべきです。
過ぎたる変化は脆さを生むが、スウィングに関する限り、程々には変化して行くべきだ。フィーリングも知識も変化して行く筈。変化を恐れなきゃ、進歩するものです。
善い変化は悪い変化を最後には喰ってくれる。変化はその力を持つ。老いは変化に敏感になるし、恐れも抱かせるらしい。貴兄も私も敏感になる年齢じゃない。老いの時ではない。70歳過ぎて敏感になればいいのであって、今は鈍感に進む時と思う。
貴兄はスウィング軸だけを見つめよ。眉間、鼻、あごを重心に向けよ。
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