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ゴルフ野性塾スペシャル
No159...「カン」を言葉に置き換える作業...(8/22)

ボールのどこを見る?
塾長、始めまして。突然ですが、塾長はボールのどこを見てアドレスしていますか? 今まで小生はそんなことを考えもしなかったんですが、ある日突然、ダフリが止まらなくなり、ボールを意識するようになってしまいました。いろいろな人に聞いてみると、ボールの後ろ、真上などさまざまな意見が出てきました。聞けば聞くほどわからなくなってきました。塾長、お願いです。答えを出してください。

(埼玉県・35歳)


プロは言葉を持たない

スウィングが緩み傾向の時、ボールの手前を見る。力んでいる時や重圧を感じている時はボールの右横を見る。ボールの真上は見ない。左横も見ない。

プロは無意識の中でボールの手前に眼線を置いたり、右横を見たり、真上に眼線を繋いだりしている。

プロは多くの言葉を持たない。無意識での慣れたる行為の中で球を打って行く。

アマの方はプロの言葉を期待している面がある様だ。難しい期待と思う。言葉で己のスウィングを分析したり、解説するのはトーナメントに生きるプロにとって難しいことです。直感、直観、直看、直勘の「4つの直カン」でプロはゴルフを見る。

「4つの直カン」で戦って行く。言葉は捨てている。そのカンを言葉にせよ、とゆうのは仲々に困難。カンを分析して行く行為はゴルフを下手にする様な気になりますのでネ。私もイヤだった。

物書き14年、その14年の中で毎週の観戦記を書いていた時期が7年強ある。勿論、自戦記も書いて来た。週刊朝日、スポニチで書き、本誌でも単発観戦記を書いた。多分、700本以上の原稿書いている筈。

7年強の人と己を見る客観的鍛練の中で「4つの直カン」を言葉に換える能力が徐々に身について行ったと思う。

プロの観戦記記事を読む事があった。見えてないな?と感じた。やはり、想いと行為は同時にやらなきゃ見えて来ない。ゴルフは理論を考え、球を叩かなきゃ上達しない。理と実行である。

観戦記は自分の眼と耳と足とで選手を追い、自分の手で原稿用紙の枡目を埋めて行かなきゃ駄目だ。

喋るだけで、あとは記者任せとなれば、それ迄の経験と知恵の食い潰し状態で過ぎて行くばかり。変化に順応、対応し、進化して行かねば何も見えない。

理と実行は如何なる分野においても基本中の基本と考ゆる。

観戦記に関する限り、私は枡目を埋める行為に疲れた。1週間、ブッ通しの徹夜、毎日45ホール歩く取材に疲れました。それで、観戦記の場から離れた。

「4つの直カン」を言葉にするのは難しい。アマの方は難しさを求めて来る。20年も30年も直カンでプレーして来た者に、参考となる様な、それも平易な言葉で、と要求されれば戸惑うばかり。

究極、ゴルフスウィングは上げて下ろせ、の一言で片付くものです。上げて下ろせの一言が「4つの直カン」と体が理解出来たらハンディ3の技量になれてるものだ。

近年、アマゴルファーの方と接する機会が増えて来た。ハンディ12から18迄の技量の方がゴルフを難しく考えている様に思う。貴兄のハンディは幾つか? ハンディ12から18の間ではないのか?

この時期は多くに悩む時期である。飛距離がでている時はボールの右横を見よ。飛んでない時はボールの手前を見よ。パッティングも同じ。

コスリ打ちやカップに届かぬ時、カップの手前で球足が急に弱まって切れ筋パッティングしている時はボールの手前に眼線を合わせよ。「4つの直カン」を鍛えて行くことだ。スウィングの緩みをチェックしながら眼線位置を決めてください。

以上----。


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