尾崎と同じラインを攻めてみた
8月30、31日の2日間、KBCオーガスタのラウンドリポーターをやった。残暑とはムセ返りの暑さであることを知った。
10番ティの気温、37度。10番グリーン上は33度。私は温度計を持ち、マイクを持って歩いた。400メートルしか離れていないのに4度の気温差。
7月にこの気温差は出て来ない。ムセ返る8月下旬に気温差は生じる。どこを歩いても同じ気温なら、その温度に慣れるが、温度にムラがあると暑い。
トーナメント翌日の9月1日、KBCよりの依頼を受けて芥屋をラウンドした。最終日と同じピンの位置。37、32の69で回った。何ちゅうことはない、尾崎将司と同じルートに打って行ったらこのスコア。ドライバー飛距離は違う。アイアン番手も違う。それでも同じルートに打ち、同じパッティングラインが18ホール中、14ホール残った。
尾崎将司と私との大きな違いが一つ見つかった。彼はラインをストレートに読んでいる。特に5メートル前後の距離を。スライスラインはストレート気味に、フックラインはフック気味に。
私はスライスはスライスに読む癖を持っている。フックはフック。それで外れ外れの22年。この日、私は尾崎将司の打ったラインに打っていった。5メートルが入ってくれた。尾崎の強さは5メートル前後の距離の様な気がした。
尾崎が10メートルを5メートルと同じライン作りの感覚で打っていったら、の仮説が生じる。それでメジャーに挑むとしたら? 日本が大騒動する様な結果が待ってる様な気もする。尾崎の10メートルは私と同じラインだった。
「流石、プロですネ。物書き辞めて現役復帰出来ますよ」
「プレッシャーなければ、尾崎将司の真似は出来ます。でもプレッシャー来れば物真似は通じません。やっぱり自分の型で戦うしかない。坂田の型は三流。大変身を期待して私はアメリカのシニアに行きます」
尾崎は5メートルに対して強気のゴルフを出して来る。10メートルは謙虚。メジャーに勝つ者は10メートルに対して図々しいラインを出す。10メートルで生きている。
日本とメジャーとの差は5メートル。日本のトッププロは5メートルを打ち慣れている。5メートルに寄せられるコースの易しさがある。メジャーコースは10メートルに乗れば良しとする難度を持つ。その差ではあるまいか。
私と尾崎とでは地頭(じあたま)が違う。私の地頭は悪い。三流プロには三流の地頭しかないのです。それを9月1日のラウンドで知った。
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