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ゴルフ野性塾スペシャル
No195...ドライバーとアイアン...(5/21)

正しいヘッド軌跡とは?
初めてお便りします。塾長の論によりヘッド軌道の重要性を認識いたしました。そこで正しいヘッド軌跡についてご教示ください。またドライバーとアイアンは軌跡が違うかも教えていただきたい。小生はアイアンには自信がありますが、ドライバーは打ちにくいので、いまひとつ安定いたしません。年間ラウンド数36回、平均スコア92、練習週に1、2回の49歳です。

(福岡県・49歳)


体重配分とボール位置は2タイプある
ヘッド軌跡を論ずる時にはシャフトの長さを考慮しなければならない。当たり前の事なれど、サンドウェッジは短く、ドライバーは長い。シャフトの長さが違うのに同じスウィング、要するに同じ体の動きでコントロールされた球が打てるか、だ。

ボール位置が左足かかと線上よりも外、つま先ラインに置かれていた時、同じスウィングは出来ない。

アドレス時の体重のかけ方をドライバーもショートアイアンも同じにした時、インパクトでの体重位置が違って来る。ドライバーよりもショートアイアンの方がインパクト時の体重位置、左足寄りになる。

シャフトが短い分、ドライバーの体重位置では届かぬ。届かせるためは左寄りに体重を移し変える必要がある。

それでは動き過ぎでボールコントロール出来ぬとゆう訳で、アドレス時の体重配分はドライバーは左に3分、右7分、ミドルアイアンで左5分、右5分、ショートアイアンは左6分、右4分、なる論が生まれた。

アドレス時の体重配分の違いは、ボール位置を同じ位置にした時のスウィングにおいてヘッドがボールに正確に届くが為の手段であった。ショートアイアンになる程にボール位置を右足寄りに変えて行けば、アドレス時の体重配分を変える必要は無い。ドライバーからサンドウェッジ迄、同じアドレス時の体重配分で打てる。

選択すればよい。ドライバーからサンドウェッジ迄、同じ体重の配分でアドレスに入りたければ球の位置を変えて行き、逆に同じ球の位置でアドレスに入りたければアドレス時の体重配分を変える。2つの方法からの選択。

プロに較べると練習量少ないアマチュアの方はアドレス時の体重配分、同じ方が打ち易いと思う。ボール位置を同じにして、アドレス時の体重配分を変えて行く打ち方はショットの出来、不出来の差が出易い性質を持つ。昨日は80で回れたのに、今日は95も叩いたとゆう方、大体が体重配分を変えて行く方だ。

同じ体重配分でアドレスし、ボール位置を変えて行く方が視覚でのチェックが加わる分、調整し易くなり、アドレスに入り易い様な気はする。

体重配分を変えて行くのは勘の1本だけが頼り。ボール位置を変えるのは勘と視覚の2本頼り。理屈から行けば2本頼りの方が間違い少なかろう。

だが、理屈が通り難いのもゴルフ。選べばよいのです。

大体、左利きの方はボール位置、同じでアドレスに入る。右利きの方はボール位置を変えて来る。この辺りのことはスポニチ連載「進化論」の中で詳しく述べている。「進化論・基本編」は年内にPHP出版より単行本にされる。応用編は来年秋以降になる予定。()

貴兄の質問だが、ヘッド軌跡は定位置ボールか、体重配分同じのアドレスかで変わって行く。ヘッド軌跡を考える時、右肩の動きを見ればよい。ボール位置、同じであれば右肩はインパクトで沈む傾向を持つ。当然、ボールはターフを取らぬクリーン捕えになり易い。ボールをヘッド弧最下点で捕えるのがその理由。

アドレス時の体重配分を同じにし、ボール位置を変えて行く打ち方では右肩は沈み難い。当然、最下点の前でインパクトを迎えることとなる。打ち込みに行く結果となり、ターフを取る。

最下点捕えの方が難しい。最下点前の方がボール捕えは易しい。

私がアドレス時の体重配分を同じにして、ボール位置を変えて行く方法を勧めるのは球の捕え方の難易度を考えに入れた上でのこと。ジュニア塾生には体のバランス等を考慮していずれかを選び、指導してきた。結果は御存知だと思うが、彼等は活躍している。間違っていなかった。

貴兄はいずれの方法でアドレスに入っているのかを確認せよ。その上で、貴兄に適するヘッド軌跡の型を述べる。出来得ればスウィング写真が欲しい。アドレスの正面と背側からの写真。インパクト正面。この3カットあれば貴兄のスウィングを論じ、修正方法を論じることも出来る。次なる連絡を待つ。



(注) 執筆当時の発刊予定状況です。

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