パターがひっかかります
パターがひっかかって、50センチのパットも入りません。ひっかかる時はたいてい、ヘッドが止まっています。押し出そうとしても、ヘッドが前に出ません。何かいい練習法はありませんか。パッティングの方法論を読みあさり、研究をしてイメージはあります。しかし、ヘッドを思うように扱えません。塾長、いいアイディアを伝授して下さい。
(福島県・41歳)
私は1つしか直せない・・
貴兄の悩みは小生の悩みでもある。1つの欠点を持てば、その欠点と対極する欠点が往々にして生じるものだ。この傾向は上級レベルへ上がる程に顕著となる。
一例。チーピン打つ人はプッシュアウト球を打つ。
一例。パッティングに於いてヒッカケ球打つ人は押し出し球を打つ。
小生、50センチの距離をヒッカケていた。入るには入るがカップの左側から入っていた。この時点で危険シグナルに気付けば良かったが、気付かなかった。外れてる訳じゃないので、問題ありとは考えなかった。
50センチの距離はド真中から入れなきゃいけない距離です。フックであれ、スライスであれ、ストレートラインであってもド真中より入れて行かなきゃいけない。端から入れるようでは欠点が生じます。
私のパッティング不調は50センチから始まった。欠点が常習化すれば癖となる。欠点の状態では直しやすいヒッカケ打ちも、癖と症状進めば直しにくくはなります。
小生の50センチの距離のヒッカケは癖になってしまった。50センチを押し出す癖が生まれた。ヒッカケもすれば押し出しもする50センチ。50センチを怖いと思うようになった。そして左腕が動かなくなって行った。
ヒッカケ癖と押し出し癖が固まるのに時間は要らない。1年もあれば充分だ。欠点なるもの、1つだけの顔は見せぬ。東の欠点は西の欠点を生む。北の欠点は南の欠点を生む。最初に生じた欠点は対極の欠点を誘う。
欠点は常に2つ生まれるものと考えるべきだ。欠点を放置すれば必然、2つの欠点から2つの癖は生まれる。
貴兄の現況を知りたい。プッシュアウト打ちはあるのか? 1つの欠点が生じ、対極の欠点が生じ、それが癖となって行けば私のパッティングとなる。ちなみに癖とは東の欠点と西の欠点が繰り返される状態を言います。
ヒッカケるだけの欠点が出るだけの状態であれば修正は簡単。練習グリーン上、50センチの距離、ド真中を狙った練習をすればよい。50センチをヒッカケ続けるのならば40センチと距離を詰めて行く。40センチがヒッカかるなら30センチと距離詰めして行くのです。
押し出し打ちの出ないうちにド真中狙いの練習をして下さい。50センチの距離、ヒッカケも出る、押し出しも出るのであれば私の手には負えない。貴兄の住む街にパッティング巧者と呼ばれる方はおられる筈。その方の指導を受けるべきと思う。
1つの欠点であれば私は直す。2つの欠点であっても直せる。ショットに関しては2つの癖も直す。パッティングだけは私には1つの欠点しか直せない。
貴兄の望むアドバイスが出来たとは思えません。申し訳ない。パッティングに関する限り、私は常に悩みの途中。ご自愛あれ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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