|GOLF DIGEST JAPAN JUNIOR CUP

〔メルマガ 04号〕

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素敵なゴルファーになってください

【CONTENTS】
1.ゴルフ場内、なぜそんなに渋滞?
2.平日にゴルフ場に行ける高校もある
3.宮里優さんの育て方
4.スポーツ推薦で大学へ
5.野外教育でゴルフ&1球1円練習場

CONTENTS.1

ん!? 1ラウンド7時間?

|ジュニア選手の
|プレーがやたら遅い件。
|驚きの昨年実績です

「12歳~17歳の選考会・最終組は、予定より29分押しの10時33分にティオフしました。アテスト終了は17時45分でした」
1ラウンド、7時間12分! 会議でなにげなく報告されたこの話には、驚きを通り越して呆然とします。 夏、山坂という悪条件、昼食時間入りを差し引いても、これは困った問題。
ビギナーが集まるコースで客をギュウギュウに詰めた週末、食事込みで1ラウンド6時間半かかるのは事実。けれどそれより30分余計にかかっているのです。難度が高いとある高級コースに聞いたら、満杯の週末でも6時間少々でホールアウト(食事70分込み)。それより1時間遅い。
3サムで回るマスターズの初日・2日目は、5時間半かかることもあります。撮影のため次の組を待つと、なかなかやって来ない。セカンド地点では選手とキャディが延々“会議”をしている。観戦するアメリカ人は陽気にビールを飲んで待ちますが、はっきり言って、選手たち、のろい! これは世界的な問題。一方で、上位進出の目がなくなった最終日トップスタートなど、1ラウンド4時間で帰ってくる。超難度のオーガスタでも、やればできるじゃないかと言いたい。
30年近く前、全盛期の日大ゴルフ部では、こんなことがありました。9ホールのラウンド時間記録、45分!!
これは特にプレーが速い上級生が、遅い後輩に見せつけるためにやったもので、4人同時に打つなど乱暴なこともしていました。とはいえ、全員パープレー近辺で回りました。走って、打って、パットは直観でラインを決めて打つ。暑い夏合宿です。
そんなことが可能であることを、ジュニア選手は知らないのかもしれません。しかし少なくとも、プレーが遅いプロツアーを見て「それがゴルフ」と考えるのはやめにしませんか。

坂道は確かに大変。でも時間短縮できるパートもあるはず。みんなで考えてほしい

CONTENTS.2

ショットは凄いのに、ね

|ある高校の監督に聞くと
|子どもたちは
|ショートゲームに弱点?

感性あふれる少年少女は天才的なパットをする……そうでもないとか。意外にショートゲームの能力が低い状態で入部してくると、その監督は言います。

「どっちに曲がる? ではなくて、ちょっと強めならどっちにも曲がらない! そんなふうに心を決められる子はめったにいません。勇気をもって強めに打てる子だけが、上に行くものです」

ショットはみんな、素晴らしい。500球打て! と言う親も多いし。ところがスコアになってこない。
以前、賞金ランク2位にもなったことがあるツアープロが取材時に見せてくれた1メートルのパットは、1メートルオーバーする強さでした。ホールのど真ん中に当たらなかったらどうするの? と聞いたら「そこに打てないなら引退すればいいだけ。速いグリーンほどこれが大事なんだよ」と言いました。確かにツアーでやっていけるのは、並外れたパット力の持ち主だけ。
ゴルフ能力を高める目的で高校ゴルフ部を選ぶなら、放課後にゴルフ場で練習できるかどうかが、ひとつのポイントと言えそうです。
例えば都内の高校は、試合のときだけゴルフ部になるようなところがあります。日々の練習は鳥カゴで打つ程度で、親が用意した練習環境に依存しています。一方、首都圏でもゴルフ部関係者の尽力で、放課後いつでも近隣ゴルフ場に出入りできるところもあります。地方には近隣コースはもちろん、大型練習場まで校内に備えている高校まであります。
九州や沖縄は特別で、ゴルフ部員ではない子もプレーできるようゴルフ場が協力体制を敷いているとか。子どもの数が少ない地区なのに成績のいい選手がよく出るのは、そこに理由があるのでしょう。

CONTENTS.3

兄妹3人をプロに育てた父親

|ジュニアゴルファーの
|親の愛について
|考えてみよう

無人の市営グラウンドでボールを打って遊んだ兄弟。駄々をこねるように、私もやるぅ! と加わった幼い妹。そうしてゴルフを覚えた3人はやがて、宮里聖志、宮里優作、宮里藍というトッププロになりました。
父・宮里優さんが最近、週刊ゴルフダイジェストで子育てについて話をしてくれました。「プロになることを前提にゴルフさせている」ジュニア界の傾向を案じながら……ご参照ください。


「すべては親の責任です。(中略)ゴルフが楽しいものだということを忘れている子どもがなんと多いことか!
考えてもみてください。自分のDNAは果たして子どもがプロになれるようなものなのか? 私も妻も身長が高いわけではありません。ずんぐりとした親からスラッと手足の長い子どもが生まれるわけがありません。運動神経にしても沖縄ではやり投げで勝ったこともあるがその程度。巨人のピッチャーの素質はない。
だから子どもたちにゴルフをさせたとき、まさか3人がプロになるとは思ってもみませんでした。とにかくゴルフを家族で楽しみたかった。マナーを叩き込み、胸を張って社会に出られる人間になってほしいと願ったのです。うちの子に限って悪さをしないだろう、ではなくうちの子だから悪さをするかもしれないと冷徹な目をもって子育てをしてきました。幸い3人はゴルフを楽しいと思ってくれ、わくわくしながらゴルフ場に行く子どもに育ってくれました。
私は子どもたちにスコアのことで怒鳴ったことなど一度もありません。我が身を思えば『どんな成績でも上出来』と褒めてきました」
(週刊ゴルフダイジェスト2/24号「キャンプMIYAZATO」から抜粋 文/川野美佳)

CONTENTS.4

ジュニアゴルファーの大学進学3

|スポーツ特別推薦で
|六大学の一角に入った子の
|お父さんと話してみた

「大学に行かせたいですよね。未熟な18歳、大学で勉強し、社会を少し知り、その先に進んでもらいたい。親としては当然ですよ」

この家では、兄弟もスポーツ推薦で大学進学しているので、その経験から得た感想を求めました。

「お母さんたちは受け身、声をかけられるのをなんとな~く待っていますよね。でも、ちゃんと学校に行く、ちゃんとゴルフする、それができた子には、道が拓けるように思います」

特待ではなく、授業料は払う形。今回進学する子は、ゴルフ部も強い某大学の付属高校に通っていました。が、憧れていた六大学の一角から声がかかり、大喜び。勉強もよくやっていて、評定平均は4.0あった。ゴルフと勉強の両立を、本人も真剣にやってきた模様。都会に行きたい思いが達成されたみたいで、まぁ、拍手ですね。

「各大学とも日本ジュニアは必ず見に来ていて、活躍した子を勧誘という流れがあります。ということは、全国レベルでそこそこやれている子は、だいたい大学に行けるんだと思います。さらに勉強ができたり、他の分野でも優れている、生徒会活動など別の活動もしていた子は、目立つでしょうね。ゴルフ関係なく進学できる場合もある。だから、文武両道を子どもに求めるのは、正しいんです」

ゴルフをやってきたことによって大学で学ぶチャンスを得た……そんなふうに考えてくれるジュニアゴルファーが増えたらいいですね。大人目線すぎるでしょうか。

■INFORMATION

ジュニアメンバーは1球1円……?

「これ、公開情報ですか?」と確認したほど。首都圏でここまでのジュニア応援体制を敷く練習場があったとは! 八景島シーパラダイスの隣にある杉田ゴルフ場(横浜市金沢区)では、年会費1,030円でジュニア会員になると、平日1球1円、土・休日でも1球6円だそうです。打席料(590円)も平日は不要。つまり200球打っても、握りしめてきた百円玉2個、です。
280ヤード打ちっ放しのこの大きな練習場にはあちこちの打席にジュニアプレーヤーが! みんないい球打っていました。
最長70ヤードのアイアンコースもあり、ジュニア会員は9ホール回って1,030円。大人も友の会に入れば2,060円ということなので、子どもの練習後に親子でアプローチ合戦を楽しめそう。
たまにはレストランで食事もしていきましょうね、と余計なコメントを入れたくなります。詳しくはhttp://www.princehotels.co.jp/golf/sugita/
皆さんの地元でも、さまざまなジュニア応援プランがあると思います。特筆ものがありましたら、ぜひお知らせください。
jrcupmag@golf-digest.co.jpまで!

■INFORMATION

ゴルフで「野外教育」。10人選抜

審判がいないゴルフは、教育的に成果を上げられる可能性が高いと言われています。
ゴルフ界でもファーストティプログラムなどの展開がありますが、この話は、教育界からのアプローチ。ジュニアプレーヤー上達のための話ではありません。教育に熱心で、ゴルフにも興味をお持ちの親御さんがいらっしゃれば、お伝えください。
自然体験活動など野外教育を長くやってきた公益財団法人が、そのひとつとして昨年からゴルフを採り入れたそうです。面接で選ばれた第2期生の10名は、毎日曜日、千葉県君津市の上総モナークカントリークラブに集まり、ゴルフをしたり、英語でルールを学んだり、ときにはテーブルマナーを教わったりします。夏には3泊4日の合宿があり、昨年はコース内にテントを張って過ごし、自炊も体験。朝5時からコースで練習したとか。
「可愛い子には旅を」。そんな気持ちになる内容ではありませんか。
すべて、無料。財団の会員による会費と寄付で運営されているとのことです。毎週、同クラブまで送迎をできることが条件。対象は小学4年生から中学3年生まで。
詳しくはhttp://www.zaidan-kyoiku.or.jp/ 公益財団法人 日本教育科学研究所のゴルフアカデミーセミナーをご覧ください。

■周知が行き届いていなさそうな小学生大会などジュニア競技の情報があったら、ぜひ教えてください。また記事を読んで「そういえばあの話!」とひらめいたら、どしどしメールを。
jrcupmag@golf-digest.co.jpまで! 

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★次回は4月1日ごろ!
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