|GOLF DIGEST JAPAN JUNIOR CUP

〔メルマガ 08号〕

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闘う相手を知らなくちゃ

【CONTENTS】
1.東名CCのプロからアドバイス
2.高校ゴルフ部ルポ3(埼玉栄)
3.1世紀前のアメリカ人のセンス
4.HC0界隈をジュニアが占拠?

CONTENTS.1

想定よりなぜスコアが悪い?

|東名CCには
|見えないハザードが
|あるのです

日本アマチュアでも好成績を残すようなアマチュアが、好んで東名CCのメンバーとなる傾向がありました。速いグリーン他、技術を磨くのに必要な要素が隠されているからです。
ジュニアの選手たちは、思った以上に叩いた記憶があるのでは?
攻略ポイントを、所属の里祐太郎プロに聞いてきました。何回かに分けてお伝えします。里プロはオーストラリアで育ち、2006年帰国後にプロ転向した20代の若手ですから、みなさんも話しやすいでしょう。大会現場で会ったら、ぜひ声をかけてみてください。

(小学生の選手へ)

坂道を上った先にあるグリーンに打ちました、ちょっと飛距離が足らずにバンカー! よくありますね。使うのはSWですか? 里プロからはこんなアドバイスが。

「ものすごく深いバンカーはないんですね。アゴを超える高さに打つことはみんな上手くできています。でもピンまで遠い場合がある。小学生にとってはここが問題。20ヤード、30ヤード……SWじゃなくていいのでは? AWやPWで打ってみてください。楽に距離が出ますから。落ちてからも先へ先へと行ってくれます。大人はそれを難しそうって思うんですけど、小学生の選手たちはきっとすぐにできちゃいます」

(中学生の選手へ)

コースは山の斜面にあります。そんなことわかっているはずなのに、プレーしていると高低差に鈍感になる傾向がある、と里プロは言います。

「例えば裾野コースの3番なんですが、グリーンまで150ヤードの地点から、20ヤードも高い位置にグリーンがあるんです。僕らも、計測してみてわかりました。まさかそれほどの高低差とは思いもよらなかったんです。コース内にいると、感覚が麻痺してくるというか、景色に脳が慣れちゃうんですね、きっと。心して客観的に高低差を見極め、クラブ選択をすると、長いパットを残すことが減るかもしれません」

(高校生の選手へ)

ふつうなら7番アイアン、だけど左足が高くてフルスウィングしにくいから6番アイアンにして楽に打てる形にしよう……まずこんなふうにクレバーになることが東名CCを制圧するには大事。とはいえ、平坦なコースでのプレー機会が多いジュニアにとっては、そこから先が難しい、と里プロ談。

「斜面でのショットは、思った以上に下半身の動きが小さくなるんですね。ジュニアゴルファーは体が柔らかいから「まぁ打てるだろう」と思っちゃう。けれどいつものフィニッシュまで振ると、ちょっとなんだけど崩されて、距離や方向に狂いが出るんですね。もう、ほとんどのショットは、抑え目のスウィングを考えたほうがいいんですが、不慣れなんでしょうね、そういう打ち方。番手を上げたら飛びすぎるんじゃないかと不安にもなり、頭の中から崩されてしまうわけです。東名CCでは、ここの克服がとにかく大事です。ずっと抑えたショットをしいていると、ある種フラストレーションもたまりますよね。だがしかしですよ、考えのあるショットをつないでいくことが、本来のゴルフの姿。ストレスを飲み込んで18ホール回りきる心の強さが求められていると思ってください。ガンバッて!」

CONTENTS.2

高校ゴルフ部ルポ3(埼玉栄)

|OBのツアープロが
|ときどき教えてくれる
|という重大さ

ゴルフ部に入ったなら、もちろん団体戦メンバーになりたいでしょう。実力をつけていく仕組みは、部内にあるのだろうか。

「上手い人と一緒にやることは影響大きいです。こんなふうにできちゃうんだと感じて、いつの間にか自分もできるようになることがあります」(部員a)
「実力別にABCのグループ分けがされています。Aは70台が出せる、Bは80台って。グループの合宿で78以内で回れるとAに昇格。どうしたらAに入れるのか、いろいろ工夫しています」(部員b)

まぁそういうピラミッドは当然あるでしょう。たった5人のレギュラー選手を選ぶ必要があるんだから。団体戦メンバーは偉い、みたいな序列社会もあるの? と何人かに聞いてみた。

「そういう感じではないです。Aの中でそれほど実力差があるわけではないし」(部員c)
「Aの部員が増えれば、結果的に埼玉栄ゴルフ部が強くなる、という感覚です」(部員d)

OBの加藤将明プロが教えに来てもいるし、チャンスは転がっている様子ですね。加藤さんに聞いたら、おもしろいことを言っていました。

「みんな、何も考えずに打つんですよ(笑)。それでまぁまぁのスコアで回る。伸びシロはありますよね。自分がプロになって試合に出られるようになるまで、数年かかりましたが、何が足りないのかというと、考えて打つことができていませんでした。今、彼らにはそこを伝えようかな、と。ラウンドの機会では、打つ直前に「どんな球で、どこに打つんだ? 宣言してから打て」と言ったりします。慣れていない子は、悩みますよね(笑)。でもこれを続けていたら、確実に強いゴルファーになると思います」

これ、デカいなぁ。こんな話をしてくれるプロがそばにいるなんて! 加藤プロはボランティアだそうです。監督は、超高級店の寿司をおごらなければいけません。

指導する加藤将明プロ(右)。この日男子部員の大事なスウィング修正ポイントが見つかった

CONTENTS.3

1世紀前のアメリカ人のセンス

|FLOGと呼ぶそうです、
|スコアをごまかす人のこと

ゴルフコースの中には「サッカー少年」や「銭形平次」もいるの?
相変わらず、正しくないスコアの申告が、たま~にあるそうですね。そして林の中でボールを蹴る人、マーカーを前へ前へと投げるように進ませる人。銭形平次はプロにもいましたが、残念なことです。ゴルフの成り立ちを勉強すればやらなくなる……そう期待します。
アメリカでは昔から、そういう人をFLOGと呼ぶとか。1930年ごろ――ボビー・ジョーンズが4冠を達成した時代ですね――当時ルールの権威とされたラッセル氏に友人が質問したことがきっかけで生まれた俗語だとか。
「スコアをごまかす人をどんな言葉で表現したらいい?」
「ゴルフを裏切る行為だからGOLFを逆さまに読んだらどうかね」
そんな会話だったかどうか、以来「あいつはFLOGだ」と言うようになったらしいです。こんなこと言われたら大変です。ゴルフ社会にはいられなくなります。
そもそも「審判がいない」ことって、ゴルファーが誇るべきことなのでは……いや、これ、ジュニアゴルファーにばかり言うべき話ではないというのが、もはや一般論。事情聴取をすると、親からの行き過ぎたプレッシャーが必ず浮き彫りに。GDジュニアでも、かつては片隅で殴られている子どもがいましたからねぇ。
どうか皆様、万事お願いいたします。

CONTENTS.4

HC0界隈をジュニアが占拠?

|おもしろい
|ハンディキャップボード
|発見しました

プラス3からハンディ1、2、3くらいまで、女子ジュニアゴルファーがズラリ!
プラス3の松森さんは(最近アマチュア資格を放棄したが来場がないのでそのままに)、女子プロツアー注目の選手、松森彩夏プロの妹。プラス1の田中さん、鶴岡さん、原田さん、ハンディ0の大又さん、ハンディ1の高木さん、ハンディ3の天野さん……みんな現ジュニアだったり、少し前にプロ転向を決めた人ばかり。プラス1の井出さんと横山さんが大人ゴルファーとして踏ん張っているという、想像すると微笑ましくなるような図。松森彩夏選手も、ここで育ったと言えるくらい中学のころからよく来ていたそうです。
小田原ゴルフ俱楽部 日動御殿場コース。バックティからでも6242ヤード、高低差のあるコース。ジュニアが集まったのは、「一時ジュニアどうしでもプレー可能とか、土日はジュニア一人でもOKというような体制を敷いた時期があったからでは」とコースの方はおっしゃいますが、おそらく狭いポイントを狙って打つ点やスピードがあるグリーンが、いい練習になるという評価もあったのでしょう。ちなみに今でも、土日スループレーの料金はメンバー3500円、ゲスト5700円(中学生以下の場合。親同伴が条件)。
全国を見渡せば、こうしたジュニア天国、まだまだあるのでしょう。そういえば! という情報があればぜひお寄せください。
jrcupmag@golf-digest.co.jpまで!

■INFORMATION

ジャックバニー!!の大会、もうすぐ

すでにご存じとは思いますがJack Bunny!! Junior Golf Tourがもうすぐ始まります。
中高生が出る「Championship」カテゴリーは北海道から熊本までの10会場で予選が行われるので、大遠征をしなくても試合に参加できます(7月27日~8月31日)。もちろん勝ちあがったら群馬県で開催の決勝(9月22~23日)が待っています。
小学生対象の「Challenge Cup」も全国3会場で実施し、初心者の小学生向け大会「My First Tee」は2週間後の6月13日に開催。
大会を主催するジャックバニー!!しかり、我々ゴルフダイジェストや各県のゴルフ協会……大人ゴルフ界は品のある若いゴルフ仲間が増えることを願っています。
服装センスも磨きましょうね~!
詳しくはこちらでご確認を。http://jb-cup.com/ 

■周知が行き届いていなさそうな小学生大会などジュニア競技の情報があったら、ぜひ教えてください。また記事を読んで「そういえばあの話!」とひらめいたら、どしどしメールを。
jrcupmag@golf-digest.co.jpまで! 

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★次回は6月12日ごろ!
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