〔メルマガ 09号〕
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求ム、しぶといパット
【CONTENTS】
1.東名CCでいいスコアを出すには
2.ジュニアゴルファーが東大へ!?
3.女子ゴルフ部員2人の絆
4.初級ジュニアゴルフ大会
CONTENTS.1
1ラウンド何パット?
|東名CCの
|高速グリーンに
|勝てる人とは
かつて東名CCに飛距離240ヤード級のトップアマチュアが所属していました。恐るべきパット力の秘密を探るべくテストラウンドをお願いしたことがあります。「9ホール、すべてグリーンを外してください。どこまで寄せワンができるか見たい」と。
結果は、すべて1パット! 危ない場面もありました。2メートルの上りをギリギリカップインさせたのですが、最初からピンそばに止まるようにアプローチしていなかったから2メートル残したんですね。印象的なシーンでした。
「これはちょっと離れすぎちゃったけど、とにかく上りのほぼ真っ直ぐが残るように考えている。フックラインなのにピン方向に打ち出したのはそのためです。50センチでも下りのパットは打ちたくない。速いグリーンは、そうやってゴルフするんです」 こう、おっしゃっていました。
(里祐太郎プロのアドバイス=東名CC所属)
東名CCのグリーンはスピードがあります。そして高低差もあるので上りのパット、下りのパットは、明らかに違ってきます。何度か出場した皆さんはよくご存じでしょう。昨年大会の15~17歳の女子プレーオフ、勝った林さんは1.5メートルの下りを沈めてパーセーブ。これで2ホール目に進んだのですが、あんなに見事に入れられるものではありません。
上りのアプローチでピンの根元が見えない……このケースはよくショートします。普通ならばピンに突っ込んでいこう、と考えるものです。けれども東名CCでは、あえてピンの下に付けるべきです。
2枚の写真を撮りました。下りの80センチ、上りの1.5メートル。想像してみてください、そのときの自分の気持ちを。
チャンスに見えても、下りの80センチは簡単に外すでしょう。なぜなら、入らなかったときのために打ち過ぎてはいけないと邪心が入るから。一方上りのパットは、いくぶん長くても、そのパットに集中できるじゃないですか。
常に上りのパットを残す発想は、ピンにくっつけるという発想と違って、どこかストレスが蓄積されていきます。上りといえども1.5メートルをしっかり打つ技術も求められます。ですが、この勝負に勝つことが東名CC攻略の最重要ポイントなのです。


CONTENTS.2
文武両道少年 1
|東大に
|行くかもしれない
|少年ゴルファー
文武両道、まっとう中の少年に会いに行きました。 がむしゃらに、というよりわりとナチュラルにやってのけている印象。「子どもが勉強嫌いで」と悩んでおられるお母さん方に、ひとつの例としてレポートしますね。 彼は先ごろ神奈川県アマの準決勝で69を出してメダリストにもなり、和歌山国体に向けた関東ブロック大会の神奈川代表にも選出されました。井上達希くん、高校1年生。有数の進学校である聖光学院に中学から通っています。進学校……ふつうは内情もわからないですよね。
まず学校を訪ねると、10年前から友人だったかのような人懐こさの校長が出迎えてくれました。ゴルフ部はありません。しかしゴルフの試合に出かける達希くんを公欠扱いにするなど、校長裁量による支援体制があるようです。
――進学校の生徒は、ひたすら勉強しなくて大丈夫なんですか?
校長: いや彼は成績いいですよ。スポーツと勉強の間で、時間の使い方をちゃんと工夫するものです。お、来た来た、達希!
――あれ、校長先生とそういう仲?
井上: はい、よく話しに来ています。
校長: そうだよな、たまにゴルフの話もするし。
――ふうん……校長、先ほどの答をもう少し。
校長: 人口が多かった昔は、スポーツをやる子、勉強する子に分かれていましたよね。しかし今の子は、いろんなタレント性を磨くべきです。本人がゴルフやりたいって言うんだから、じゃあ頑張れよ、と。学校としては中高6年を通じて自分の資質を見極めるよう指導して高3で方向性を決めてもらう。少子化で若年人口が少なくなっているのですが、多角的に能力を発揮する人材が育たないと、日本の将来はないのです。勉強もうまくやっているだろ、達希!? 中3のときは学年で15位くらいのときもあったよね。
井上: それはいいときかな。でも学年成績で上位5分の1くらいに入ることを心がけています。ゴルフの試合が多い1学期はやはり勉強に割ける時間が少なくてちょっと大変ですが、2、3学期はまた頑張ります。やることは3つくらいしかないじゃないですか。ゴルフ、勉強、友達と遊ぶ。ゴルフは移動時間も長いので、そこで英単語を覚えるとか、なんとか足りるようにしています。高校になって宿題が増えたので、すぐ夜になっちゃうんですよね、それが最近の悩みです。遊ぶ時間は減っています。
――ゴルフの練習はいつやっているんだろうか。
井上: 週3回くらい学校の帰りに行ってますよ。
――ホントにそれで、双方高水準な成績にできるもの? 目指す大学もあるんですよね?
校長: 予備校的な授業ではなく、トータルで学力がついていくんですね。学年で150位くらいまでは東大に入れますから、大丈夫ですよ(笑)。
やや別世界な会話の途中ですが、続きは次回。まだゴルフ上達の話も聞いてない。今わかっているのは、達希くんは決してゴルフの申し子のような少年ではなかったいうこと。

CONTENTS.3
高校ゴルフ部ルポ4(埼玉栄)
|ああ青春!
|大人イチコロの
|女子高生の手紙
埼玉栄高等学校ゴルフ部は、強豪です。特待枠はほとんどないけれど、それなりに腕に覚えのある選手が入ってきます。さて、高校から本格的にゴルフを始めようと思った子は、どんな思いで入部するのでしょう。
3年生の女子総務担当・中島祐実さんが、2年前のドキドキを話してくれました。
中学時代はテニスをやっていました。しかしお父さんに誘われて始めたゴルフに、すっかり惹かれてしまったそうです。当時、100を切れていない状態。どんな人がいる世界か不安いっぱいのまま、入試相談でゴルフ部コーチの先生に「入りたい」と告げたそうです。
入部すると、多くが保健体育科の生徒でした。彼らの場合、曜日によっては午後の授業時間も部活となります。中島さんは普通科ですから、15時ごろから部活に入ります。
「毎日、一人だけ途中参加で引け目を感じました。保体科の部員=上手い⇒しゃべりにくい、そんなふうにも感じた。もう、つぶれそうでした。というか、実は泣いていました。そうしたら、後藤玲来(れいら)が励ましてくれて……」
後藤さんは今、女子副部長。当時からパープレー級のゴルフをしていた、中島さんにとっては見上げる存在でした。
「励まし合ってキツいトレーニングをしていたら、絆のようなものができました。もちろん他の部員との間もそうなんですが、一番支えてくれたのは玲来でした。簡単にバーディを取るような人ですよ。でもそういう上手い人とプレーしてみたら、少しずつ自分も上達できましたし、彼女がいつも応援してくれたんです。班の合宿に私が出かけるときなどは、必ず長文の手紙をくれるんです。ものすごいエールです。もう……泣いちゃいましたッ、私」
持ち前のニコニコの中にわずかにウルウルが混ざった顔で中島さんは言いました。 下世話な取材者は、すかさず言いました、その手紙見たいな、と。
「え、ダメですよぉ。でも短いのならケータイに入ってるかなぁ……」

「あの子がいたから、今、楽しく部活してます。ホントよかった。ミサンガもお揃いなんです」
これねぇ、皆さん現場で聞いていたら、確実に涙腺崩壊でしたよ!?
■INFORMATION
JGRAフューチャーチャレンジ ジュニアゴルフ大会
競技慣れした子ではなく、初心者向けのジュニア大会が、7月28日に千葉県の鶴舞カントリー俱楽部で行われます。公益社団法人全日本ゴルフ練習場連盟(JGRA)が、ゴルファーの仲間になって間もない子どもたちを支援する一環で行うもので、募集定員20人。現場の対応はかなり手厚いということでしょう。
JGRAが推進しているジュニアゴルファー検定の1~12級取得者が対象。つまり練習場でゴルフを学び始めた子どもたちに、もっと楽しさを知ってもらおうという大会です。7月7日申込締切(定員に達し次第終了)。詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.jgra-k.com/pdf/junior/2015_5thFuture_1.pdf
■周知が行き届いていなさそうな小学生大会などジュニア競技の情報があったら、ぜひ教えてください。また記事を読んで「そういえばあの話!」とひらめいたら、どしどしメールを。 jrcupmag@golf-digest.co.jpまで!
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★次回は7月6日ごろ!
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