〔メルマガ 17号〕
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ジュニアがプロを脅かす
先週の週刊ゴルフダイジェスト11/3号でもGDジュニアカップ優勝者の続報! 男子15~17歳の部チャンピオン木庭輝くんには、ホンマツアーワールドカップのマンデートーナメントへの出場権が渡されていました。女子優勝者の2人、林菜乃子さんと岩﨑美紀さんには、スタンレーレディス本戦への出場権が。

【CONTENTS】
1.木庭輝、予選通過にあと一歩
2.岩﨑美紀は香妻琴乃と回った
3.林菜乃子の哲学する日々
4.ジュニアだらけのマンデー
CONTENTS.1
低空ドライバーショット
|木庭輝の
|ショットは
|観客の心に届いた
木庭輝くんがマンデートーナメントを1位通過したことで、同じ週に3人のGDジュニアチャンピオンがプロに混じって戦うことになりました。実は女子10~11歳の部チャンピオンの梶谷翼さんもスタンレーレディスのマンデーで通過ラインに肉薄。もうちょっとで4人となるところだったこともお伝えしなければ(カットライン73のカウントバックのところ、彼女は74)。
木庭くんは大したものだった。同じ組の宮里聖志より鋭い球で終始オーバードライブ。夏からやっているという低いティアップから放つ林より低いドライバーショットに、ギャラリーからは「オーッ!」と感嘆の声が何度も。ポワーンと飛ぶ球や、安全運転すぎる刻みは、それも技術かもしれないけど、誰も興奮しません。
細いのにパワーが出る若さって羨ましいね、年間やるにはその体がいるんでしょう、いや重いっす……宮里聖志とそんな軽口も叩きつつの観戦でした。大会サイドでも彼の快進撃に注目、どうにか決勝に進んでくれという期待感が、非公式に伝わってきました。
硬く締まったグリーンでギリギリのプレー。バーディを取れば次はボギー。金曜の34ホール目まで2オーバーでした。ちょうどそれが決勝に進めるスコアになりそうだという情報を得て祈るように観ていましたが……バーディを取りにいったパー5でついにティショットをミス。このホールのダブルボギーで明らかに落胆した木庭くんの姿を見ることになりました。
彼は、コースセッティングの厳しさに最後は心がもたなかった、プロとの差を感じたと言いましたが、かなり出来上がっていますね。少なくとも、出場者のなかで100番目の実力ではない。真ん中へんにはいたのでは。
これが初めてのプロツアー参戦でした。「テレビで観ているところに息子がいる不思議感」とお母さんが可愛い感想をもらしていました。しかし木庭くん本人は、すでにずっと先を見据えているのでしょう。


CONTENTS.2
中学3年生の大冒険
|降り注がれる声援を
|岩﨑美紀は初めて
|フェアウェイで聞いた
中学3年の岩﨑美紀さん(GDジュニア12~14歳の部チャンピオン)は、スタンレーレディスの初日、若林舞衣子プロ、香妻琴乃プロと同じ組でスタート。
「ドキドキしました。テレビで観ている人と一緒に回るだなんて……だからギャラリーもいっぱい、楽しかった。バーディを取れていたら、ワーッとなったんですけどね」
プレー中はいつもストイックな表情の岩﨑さん、このときは中学生少女の顔でした。観客がいないジュニアの試合とはまるで違う雰囲気を堪能したようです。2日目からスコア順の組み合わせになりギャラリーは減ったけれど、キーになるホールには大勢います。「あのアマチュアの子、中学生かよ!?」といった会話がオジサンどうしで交わされます。そして声援が飛ぶ。
「18番パー5ではグリーン周りの斜面に大ギャラリー。あちこちから声が飛んできて、泣いちゃいそうでした」
と岩﨑さん。感動、ってやつですね、それ。全英オープン18番で高いスタンドから選手に降り注がれる声援など、記者としてロープ際を歩きながら聞くだけでも鳥肌が立ちますもの。フェアウェイで主人公としてそれを感じた彼女には、絵に描いて表現してもらいたいもんです。
GDジュニアのときとはセッティングがまるで違った東名CC。2日間13オーバー。しかし凄いプレーも随所にありました。14番ホール(桃園5番)のピンはグリーン左奥。フェアウェイからは盛り上がったグリーン奥の稜線と空が目に飛び込みます。その先は急傾斜でOBゾーンの低い雑木林につながっているのを当然知っているわけです。彼女はここで、ピンにくっつけました。
怖いもの知らず、と身勝手に評する人々がいます。けれど、こういうショットを打てる選手だけが、選ばれていくのではないでしょうか。


CONTENTS.3
戦士として生きる18歳少女
|林菜乃子は
|心のありようで
|スコアが変わる領域へ
月刊ゴルフダイジェスト11月号のジュニアカップ7ページ特集、ご覧いただけましたか。それを見た木庭輝くんが言いました。「林菜乃子、でっかく載っていましたね」。同級生へのちょっとしたライバル心、ワクワクしますね、こういうのは。
GDジュニア女子15~17歳の部で2連覇を果たした林さん。決して調子がいいわけではありませんでした。トレーニング成果と技術の噛み合わせがドンピシャになっていないのかもしれませんが、凄い集中力でプレーオフを制した姿には、ただただ拍手。現場を観ていない皆さんには申し訳ないけど、最後にバーディを決めた下りのパットなど、普通に考えて入るようなラインではありません。しかし本人は入れるつもりだった。ゴルフの本質に迫る重大プレーだったように思われます。
スタンレーレディスは2年連続出場。昨年初日に69で回り新聞記者に囲み取材された折には「え、え、ナニコレ?」となった可愛い高校生が、今年はやけに頼もしく見えたのですが、2年連続日曜までプレーとはなりませんでした。
今回は特にグリーンを固め、厳しいセッティングになっていました。コンクリートで跳ねるような音、という声も聞かれました。結果、上位には実力者ばかりが残り、イ・ボミ選手が優勝。林さんは「対応しきれなかった。もっと磨いてきます」と言いました。そして……。
「ローアマ争いをしている人たちに、自分は少し足りていない。そればかりか、初日叩いてしまった時点で、私、下を向いて歩いていました。これじゃいけませんよね。だから余計にミスが続いた。悪いときでも周りが応援したくなるような態度でいたなら、実は自分のゴルフの流れもよくなるんじゃないかと思います。72ホール目で喝采を浴びられるゴルファー、もしも自分がそうなりたいのなら……模索しています」
哲学する18歳少女。あふれる想いの、これはごく一部です。ぬるい大人たち、注視せよ、と言いたくなる。ガンバレ林菜乃子。


CONTENTS.4
今週の主役は中学3年生
|ジュニアだらけの
|女子プロツアー
|マンデートーナメント
女子プロトーナメントには、異変が起きていますね。
今日から行われているPONTAレディスのマンデートーナメントにも、林菜乃子、岩﨑美紀の両選手はチャレンジ。残念ながら本戦出場権は得られなかったけれど、よくよく見ると驚きのデータが。
本戦に進んだのはプロ10人、アマ6人。その6人は全員、ジュニアプレーヤーでした。そればかりか、参戦したアマチュア21人のうち、ジュニアではない選手はわずか1人(大学2年生)。
木庭輝くんがホンマツアーワールドのマンデーをトップ通過したのも事件だったわけですが、このPONTAレディスのマンデー・トップ通過は中3の植竹愛海さん。過日のスタンレーレディスのマンデー・トップ通過も、高2の原英莉花さん。
本来であれば、5アンダー、6アンダーで回るプロがゴロゴロいて、通過ラインが1アンダー、2アンダーであってほしいところですが……さて今後、どうなっちゃうんでしょう。

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■周知が行き届いていなさそうな小学生大会などジュニア競技の情報があったら、ぜひ教えてください。また記事を読んで「そういえばあの話!」とひらめいたら、どしどしメールを。 jrcupmag@golf-digest.co.jpまで!
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