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奨学金をもらってアメリカの大学でゴルフ【集中連載②】
|IJGTで成績を残し
|ジョーダン・スピースらも育った
|トップジュニアツアーへ
ゴルフダイジェストジュニアの成績上位者が、アメリカのIJGT(インターナショナルジュニアゴルフツアー)最終戦に出られること、周知が行き届いてきたでしょうか。毎年、日本からの派遣選手は好成績を残しています。中学3年からアメリカで暮らすことにした新井里茄さんが最初に出場したのも、IJGTでした。ここでも年間70試合組まれていて、さらにはスピース・ジョーダンら多くの選手がプレーしていたトップジュニアツアー(AJGA)もあるという世界を、少し聞いてみました。アメリカで実力をつけ、ちょうど今、プロテストを受けようというジュニアゴルファーたちの先輩。
―――英語ワールドに1人ポツンと入り、すぐにジュニアゴルフツアーにも出場したんですよね。
新井 他にもジュニアツアーはあるんですが、私が出たのはIJGT。70台後半のスコアを出していると優勝できることもあります。ここでポイントを集めていく。すると、AJGAの試合にも出られるんですね。なんとその2試合目でトップ3に入り、年間シード権をいただけたんです。
―――順風満帆じゃないですか。
新井 いやそうでもないです(笑)。確かに16歳のシーズンはIJGTに出ながら、AJGA中心になったんですけど、75くらいのスコアでは20位台とか、上手い人が多くて不安もありました。でも徐々に慣れていくんですよね。なんとなく行けそう、この選手よりも上手いかも……と感覚的に居場所ができていって、戦う楽しさが膨らんできました。IJGTでは失敗を恐れていたんですよ。スコアを落とさないようにっていつも思っていた。けれどAJGAでは、この位置から予選通ったらカッコいいんじゃないかというふうに、チャレンジングな自分になっていきました。
―――すっかり中心選手だ。
新井 最初はオドオドしていました。試合会場には各大学のコーチのためのテントがあります。スカウトのために来ているんですね。そして高校生たちはみんな、NCAAの大学に行くことを考えている。厳しそうな気配が漂っていますから、私なんて……と感じるんです。ところが、通っていたIJGA(インターナショナルジュニアゴルフアカデミー=全寮制中学高校)のコーチから言われたんです。「君もその一員なんだよ」って。そうなのか! って思った(笑)。
―――すごく大事なこと話してくれていますね。
新井 それでも、無理やり自分を信じないことにはやっていけない気持ちでした。“You fake it until you make it.”と言われました。
―――そうして、全米ジュニアに3度出場という実力者になっていったわけですね。その後、全米女子アマチュアにも2度出場だものなぁ、大したものです。
新井 ありがとうございます。そしてある日、電話がかかってきました。カレッジゴルフのことをガッチリ調べていなかった私にとっては不思議な感覚でした。
―――狭き門である、大学ゴルフ部からのオファーですか。
新井 もしもし!? って日本語だったんですよ(笑)。かつて日本のLPGAでプレーしていたパティ・リゾさんがマイアミ大学のコーチになっていたんです(岡本綾子と親しい80年代90年代の人気選手)。

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ただいまオーストラリアにいます
|中3の岩﨑美紀
|全豪女子オープンの
|2日目を戦いました
ゴルフダイジェストジュニアカップ優勝を足掛かりに全豪までたどり着いたわけですが(ISPS Handa Women's Australian Open)、岩﨑美紀さん・15歳の大舞台の1日目は苦闘だった模様。バーディ3つ、ボギー5つ、ダブルボギー2つの78(+6=147位タイ)でした。2日目もバーディ1つ。通算10オーバーでのフィニッシュとなりました。
帰国したら、いったいどんな体験だったのか、聞いてみましょう。
その他の日本人選手は、野村敏京が69で10位タイ、永井花奈が70で21位タイ、宮里美香71で39位タイ、横峯さくら73で72位タイ、酒井美紀74で94位タイ、上原彩子77で141位タイ、小貫いおり80で154位タイという初日で。今日、2日目のスコアは……日曜まで各選手の動向を注視してください。
