ゴルフダイジェストジャパンジュニアカップ

60台を出す中学生たち

上から4人は最終日69
(12歳~14歳の部・女子)

優勝した和久井麻由さん、2位の平木亜莉奈さん、3位タイの本明夏さんと阿部未来さん。2日間競技の後半18ホールを、彼女らはそろって69で回った。8位タイに食い込んだ長谷川せらさんも、69。

この大会の初期、16、17年前のことだ。60台経験のある中学生を集めて座談会をやったことがある。フツーの大人の質問として、こう聞いた。「どうやったら60台で回れるの?」。

彼らは「パープレーできるようになって、その後飛距離が出始めると、60台、出ちゃうんですよ」と口々に。70台もおぼつかない側からすれば、切り返す隙のない回答だった。しかし、成長とともにロースコアに慣れていくのは理解できた。

和久井麻由さん

平木亜莉奈さん

しかし今大会の上位の60台ラッシュは、次元の違う話だ。みんな優勝を目指して攻め抜き、狙って60台を出してきた。初日66で抜け出していた和久井さんまでもが、守ることなく、4連続バーディを取るなど前進をやめなかった。彼女は36ホールで9アンダーパー。ジュニアゴルフのレベルアップを、まさに今大会でも見ることができた(優勝で出場権を得たLPGAツアー、スタンレーレディスでの模様はメルマガにて)。

7打差の2位、平木さんと話をした。小6でこの大会に勝ち、表彰式では1番前に座っていましたね。昨年は中学生になり3番目に座っていましたね、毎回その界隈にいる選手の気持ちを聞かせてください、と。「3番目の椅子から、今年は2番目の椅子に来られたんで、来年は一番前に座れるかな、って」と彼女は笑っていたが、完全に本気なのだ。プレー中の彼女の鋭い視線を考えても、7打差を跳ね返そうとしていたに違いない。平木さんはまだ中学2年生。来年、どんな強さを身につけて、大会にやって来るのだろう。

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4アンダーから
44オーバーの少年73人

優勝を争う位置にいた選手たちはスタート時刻が遅く、2日目後半、雨にたたられた。それでも最終成績上位は、アンダーパーでプレー。2位タイ(通算1オーバー)の鈴木隆太くんは、最終ホールでダブルボギーを打っての71。同じく2位タイの栗原悠宇くんは70。みんな、地力がある。

そんな中、初日71、2日目も69で回りきった大谷元気くん。後続に5打差をつける優勝だった(通算4アンダー)。昨年の大会では、うまく行かず悔しがるシーンが多く優勝に届かなかったが、見えない上積みをしてきたに違いない。今年5月にはIJGT(インターナショナルジュニアゴルフツアー)への派遣選手としてアメリカに渡るなど、中学2年生にして経験値を高めている。

佐野健太くん

下位グループにも触れてみよう。

12歳~14歳の部・男子の最下位は、大谷くんから48打差。ゴルフダイジェストジャパンジュニアカップは、それでいいのだ。各人がそれぞれに目標に向かっていくのを応援している。スコアがいいのが偉い、といった気配は、昔ほどは感じられない。

試合後、中学1年生の佐野健太くんと話した。最下位のひとつ前、2日間36オーバーで72位だった。彼は小学6年生だった昨年、この大会で初めて79をマークし、その後ベストスコアは74まで縮まったそうだ。けれども12歳~14歳の部のコース設定は、成長途上の彼には長い。2打でグリーンに届かないパー4もあり、現在は3オン1パット作戦。ところどころパーを取って80台に突入させる。精一杯やっている姿を、仲間たちは競技者の感性をもって尊重しているようだ。

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2016年 大会レポート

8/22(月)
雨で始まった6日間大会

雨天中止(6歳~7歳の部・男女、8歳~9歳の部・女子)

8/23(火)
5人のプレーオフも

8歳~9歳の部・男子本選、10歳~11歳の部・男女本選

8/24(水)
選考会の日にドラコン

15歳~17歳の部
男女選考会

8/26~27
60台を出す中学生たち

12歳~14歳の部
男女本選

8/25~27
12アンダーの大会記録

15歳~17歳の部
男女本選

8/27(土)
わんぱくゴルファー来襲

キッズチャレンジ
小学1~6年生:初心・初級対象