後藤楽々(SKE48)に拍手が!“初めての試合”を93でプレー
アイドルが大会に出場

後藤楽々(SKE48)
父兄からも拍手が!

“初めての試合”を93でプレー

雷雨による1時間の中断ののち、楽々ちゃんは愛鷹コース8番、9番をプレーして、15歳~17歳の部・選考会の18ホールをフィニッシュ。その瞬間、クラブハウスの2階テラスに陣取った父兄や選手から拍手が送られました。驚いて振り返った楽々ちゃんは、深々とお辞儀して応えました。

アイドルの子がどんなゴルフをするのか。いろんな関心をもって視線が注がれていました。朝の練習で近くの打席にいた実力者は「へぇー、結構上手いんだなと感じた」と。「あれが楽々ちゃん? やっぱファッションが違うゎ」「細ッ!」と遠巻きに眺める選手たち。

楽々ちゃんはもちろんその真意を理解しています。観られるのが仕事のアイドルですが、本気のジュニア選手にまじって競技する不安もあり、視線は重圧となりました。自身が納得できるような練習をできていたわけでもありません。そんななか、1番ティに立ったのでした。

桃園1番パー3はドライバーで打ちました。左の木の枝に当て、3打目でまだグリーン手前にいました。ところがです、そこから35ヤードをパターで70センチに! 才能なのか、やはりメンタルが強いのか……。2番パー5セカンド、フェアウェイウッドで会心のショット。3番パー4、ピン奥4メートルのバーディチャンスに付けました。4番打ち下ろしのパー4でもフェアウェイど真ん中へ。8番ではウッドでピン筋に打ってみせました。日々ゴルフしているジュニア選手に混じって、十二分に戦えていた、と評価できます。

もちろん他の選手ほど飛距離が出るわけではありません。ヒールヒットする癖をうまくカバーリングしながらのプレー。そもそもふだんはレディスティでゴルフしているのです。

「グリーンが遠いなぁと思いました。コースが難しくて、特に後半の愛鷹コースはうまくいきませんでした。頑張ろうと思った最後のほうで雨に降られちゃいましたしね。アドレスしようとしたら凄い雨になって、思わず笑っちゃいました」(楽々)

6322ヤードは彼女にとって、ちょっとしたガリバーの国。小学生級の体つきの中学1年生が、小学生のころとは違う長いコース設定で悶々とするのと似ています。雨のゴルフもしたことがない。中断から再開のラスト2ホールで5オーバーしていますが、「もしかしたら90切れるかな……と思いながらやっていました」(楽々)が実現していたかもしれない、そんな頑張りでした。

「楽々ちゃん、どうでした?」と訊いてくる選手たち。本人が名古屋に帰った本選中のことです。「えー、93!? それ、凄くない?」「アイドルで活動しながら、いつ練習したんだろう」。試合直前1週間の早朝6時からの短い練習や、8月の多忙ぶりをチラリと話すと、目を丸くしていました。「楽々ちゃん!」と一斉に笑顔になりました。そして「来年も来てくれないかなぁ」と口々に。

さすが、真剣にゴルフと向き合っている子たちですね。93というスコアが、どれほど頑張った結果なのかを肌で感じているんでしょう。初めての試合、初めての東名CC、初めて会う人たちとのゴルフ……みんな、さまざまな不安と闘ってきた経験があるんですね。楽々ちゃんの奮闘を称えることができる彼らにも、拍手です。遊びでゴルフするだけの大人ゴルファーには、感じとれない世界かもしれません。

一緒に回った3人のスコアは70、78、91。楽々ちゃんは初めてアンダーパーのゴルフを目の当たりにし、ジュニアゴルフの世界を直に感じとりました。「ジュニアゴルフ応援団長」としても、本当の意味で踏み出したといえます。

後藤楽々ちゃんの生声をひとつ残しておきますね。

「もうホントに、上手い!!!!! って感じ。輝いていました」(感嘆符無限レベル)

profile

ごとう・らら(SKE48)

ゴルフ歴8年。高校1年生。15歳~17歳の部・選考会に出場。
名古屋を拠点とするSKE48ではセンターに立って歌うこともあり、AKB48の楽曲でも選抜メンバーという、48グループ期待の星だ。英語も話せて、握手会には外国人もやって来る。今後海外を目指す可能性があるジュニアゴルファーにとっても刺激的な存在。
SKE48 の楽曲「金の愛、銀の愛」avex traxから絶賛発売中。