「スプーンのいらない日が来た。」というキャッチフレーズで売り出されているヤマハのRMX FWは、SLEルール限界に迫る0.81のフェース反発係数とRMX史上もっとも低いヘッド重心設計によって、5番ウッドでも従来の3番ウッド以上に飛ばせるクラブだという。
その飛距離性能を確かめるべく、クラブアナリストのマーク金井に試打検証を依頼。
アマチュアゴルファーにも試打してもらい、どのぐらい飛ばせるのかを計測した。
- まーくかない●ゴルフクラブアナリストとして、最新クラブの性能分析や試打レビューを多岐にわたるメディアで展開中。東京の神田にあるゴルフスタジオ「アナライズ」主宰。
マーク金井のスタジオ「アナライズ」にRMX の5番ウッドを持ち込み、弾道計測器「GC2」を使いながら試打検証した。
RMX FWは、どれくらい飛ばせるFWなのか。飛ばせる秘密はどこにあるのか。
試打の1球目から、
打ち出し角、スピン量ともに文句ナシ!
ゴルフクラブの性能というのは、数球打てば分かります。軽くウォーミングアップしてからRMX FWの5番ウッドを打ってみたところ、いきなり一発目から理想的な弾道を打つことができました。打ち出し角が14.4度、スピン量は2898回転。これは地面にあるボールを打つFWで飛ばすには文句なしの数値です。トータル飛距離は、なんと245ヤードを記録しました。たしかに5番ウッドでこれだけ飛ばせるのならスプーンは必要ないでしょう。
試打の際には、ボクは最初の1球目の結果がいちばん大切だと思っています。なぜならクラブの性能にスイングを合わせるように打たないので、クラブ自体の基本性能、全体のバランスの善し悪しを判断しやすいからです。RMX FWは、間違いなく飛ばせるタイプのFWと言えますね。
フェースの弾きがバツグンにいいから、
打感はまさにドライバーのよう
試打してまず感じたのは、フェースの弾きの良さです。もともとヤマハは、反発のいいフェースを作るのがうまいメーカー。FWというのはドライバーに比べるとフェース面積が小さいぶん、フェースの反発を上げるのが難しいクラブになります。それにも関わらず、RMX FWがシャローフェースで0.81という反発係数を誇っているのは実はスゴイことなのです。
ルール上限は0.83ですが、工業製品という性格上の誤差を踏まえると、RMX FWの0.81というのはギリギリの数値でしょう。打感もまさにドライバー。フェースの弾きの良さを体感できます。
マーク金井の試打検証によって、飛距離性能の高さが証明されたRMXの5番ウッド。
アマチュアゴルファーに自分のスプーンと打ち比べてもらい、どちらが飛ばせるのかを計測した。その結果は?
- 山添晴夫さん
-
年齢:52歳
ゴルフ歴:30年
平均スコア:78
年間ラウンド数:100
飛ばしたいと思って普段はスプーンをバッグに入れて使っていますが、球が上がりづらくてキャリーが出ないのが悩みでした。RMXの5番ウッドなら、打ち出しが高くて強い球で飛んでくれましたね。この結果には自分でも驚きました。
- 大津淳一郎さん
-
年齢:44歳
ゴルフ歴:14年
平均スコア:80
年間ラウンド数:48
自分のスプーンの飛距離には満足しているのですが、できればもう少しラクに飛ばしたいと思っていました。その点でもRMXの5番ウッドは、ボールが高く上がってくれるので非常に打っていてラクですね。高く上がるのに、風に負けずに飛んでいってくれるところも気に入りました。
マーク金井のコメント
大津さんは、かなりのパワーヒッター。自分のスプーンでも飛ばせていましたが、ドロー系が持ち球なのでスピン量が2000回転を下回っていて、低弾道でランの多い球筋になっていました。もう少し球が浮いてくれたほうが、コースでは使いやすいはずです。RMXの5番ウッドは、適正な打ち出し角を得られるのが長所。この5番ウッドの使いやすさを、ぜひコースでも試してみてほしいですね。
- 伊藤嘉章さん
-
年齢:52歳
ゴルフ歴:15年
平均スコア:92
年間ラウンド数:24
自分のバッグにはスプーンを入れていますが、もともとFWは得意ではないのでコースではあまり使っていません。使ったとしても距離が出なくて……。RMXの5番ウッドはロフトがよく見えるので、やさしく打てそうな安心感がありますね。実際にナイスショットも多かったです。
マーク金井のコメント
伊藤さんは、インパクトでフェースが開いて当たりやすいタイプのゴルファー。現状ではスプーンでも打ち出しの高さを出せていますが、ボールが上がりづらいために、フェースを開いて当てるクセが付いているのかも知れません。RMX の5番ウッドを手にすることで、コースでも自信を持ってFWを打てるようになるでしょう。
- 藤川清幸さん
-
年齢:31歳
ゴルフ歴:18年
平均スコア:89
年間ラウンド数:100
RMXの5番ウッドは、構えたときにロフトが見えてスプーンよりも安心して打てます。高く上がってキャリーを出しやすいし、いかにも飛んでいそうな打感も打っていて心地よかったです。ボールスピードも速いような気がしました。
マーク金井のコメント
フェード系が持ち球の藤川さんは、少しフェースを開いてインパクトするスイングが特徴です。スプーンでも約12度の打ち出し角は得られていますが、スピン量がドライバーよりも少ないぐらい。RMXの5番ウッドで打ったほうが、キャリーが出て球筋も安定していました。トータルの飛距離もRMXのほうが出せていましたね。RMXの5番ウッドを手にすることで、コースでも自信を持ってFWを打てるようになるでしょう。
- 白倉豊和さん
-
年齢:44歳
ゴルフ歴:14年
平均スコア:80
年間ラウンド数:48
パー5の2打目ではスプーンを使いますが、安定感に乏しくて、もう少し球が上がってくれればいいなと思っていました。RMXの5番ウッドで打つと、球が上がってくれるうえに球筋も安定していましたね。グリーンを狙うときに頼りになるクラブだと思いました。
マーク金井のコメント
白倉さんは、ヘッドを上から打ち込むタイプのゴルファー。もともとロフトが少ないスプーンで打つと、打ち出し角が確保できずに距離を出せません。こういったタイプのゴルファーにもRMXの5番ウッドが最適。ロフトによって球を高く打ち出しても、ヘッドの低重心設計によって低スピンで飛ばせます。
SLEルール限界に迫る反発係数0.81。
こんなカップフェース、いままでなかった。
SLEルール限界に迫る反発係数0.81。
こんなカップフェース、いままでなかった。
反発係数を高めるために、カップフェース構造を選択。
フェースのたわみの可動域を広げて、反発エリアを拡大させている。
68gのインナーウェイト。
リミックス史上、最も低い重心設計。
68gのインナーウェイト。
リミックス史上、最も低い重心設計。
ボディ全体を軽量化し、余剰重量のすべてをインナーウェイトとしてソールの内側に設置。
初速と打ち出し角をアップさせ、バックスピン量を減らした結果、カップフェースとの相乗効果で前モデル比10ydの飛距離アップ※を実現した。
※ヤマハゴルフ調べ
抜けのよさがさらに向上。
新フリックオフ ソール(FRICKOFF SOLE)。
抜けのよさがさらに向上。
新フリックオフ ソール(FRICKOFF SOLE)。
前モデルよりも重心の後ろのソール部分をさらに削ることで、接地面積を減少させ摩擦をより軽減。抜群の抜けのよさを発揮する。
- 撮影協力:
- アナライズ神田スタジオ
カナーレゴルフプラザ流山
マーク金井のコメント
ドロー系が持ち球の山添さんは、ご本人の悩みの通りロフトの少ないスプーンだと球が上がりにくいのですが、ロフト17度のRMX 5Wを使うと打ち出し角が上がり、適正なスピン量と力強い球で飛距離がアップしました。FWで飛ばせる最適弾道が打てるようになった好例ですね。