シャフトとグリップのメーカー4社による合同試打会がこの秋、全国3カ所で開
催された。参加したのはシャフトメーカーの「日本シャフト」「UST Mamiya」
「グラファイトデザイン」とグリップメーカーの「ゴルフプライド」。
打球計測システム「トップトレーサー・レンジ」を活用した試打の模様や各メー
カー担当者のイチ推し製品、参加したゴルファーの声をお届けする。
シャフトメーカーなどが一堂に会した合同試打会が全国3会場で開催された。4月の関東では「日本シャフト」「藤倉コンポジット」「KBS」が参加。6月の関西からはグリップメーカー「ゴルフプライド」も加わった。
メーカー各社のイチ推しとともに、参加したゴルファーの声をお届けする。
試打会は大盛況
早々に“満員御礼”の会場も
試打会は9月の久我山ゴルフ（東京）を皮切りに、10月にリンクス大山田（三重）、11月に星田ゴルフセンター（大阪）で行われた。
気になるギアを試す絶好の機会で、トップトレーサーで詳細なデータを比較できるとあって、
熱心なゴルファーが駆け付け、早々に枠が埋まった会場も。
抽選で豪華賞品が当たるスタンプラリーも実施された。
MANUFACTURER’S COMMENT
メーカー担当者 石川峻さん
『LIN-Q（リンク）』はアメリカでは2019年から展開しているシリーズ。PGAツアーの選手のニーズに応えた製品で「ATTAS」シリーズと比べると少しハードですが、プレイヤーのポテンシャルを引き出せるため抜群の安定感と飛距離を実現したブランドです。
第1弾の「LIN-Q
BLUE EX」中元調子のスタンダードともいえるモデル。「Q・Ply Care
テクノロジー」やフルレングスに採用している高強度・高弾性のマテリアルがポイントで、ロートルク化とエネルギー伝達の向上を図っています。振る力はあるけど、ボールに効率的に伝わっていないという方におすすめです。
MANUFACTURER’S COMMENT
メーカー担当者 石井康広さん
『VF』は全体的にしっかり感のある、中元調子の粘り系です。PGAツアーでジャスティン・トーマス選手が使ったことで話題になりました。ドライバーショットを左に行かせたくない人がしっかり叩いて振り抜けるシャフトです。
赤黒のカラーは最近あまりなかったのですが、力強い、精悍なイメージを出しています。昨年出た「CQ」が先中調子だったので、特徴としては真逆のモデルになります。
MANUFACTURER’S COMMENT
メーカー担当者 髙山康寛さん
『CP2 WRAP』は弊社で初めての“コンフォート・カテゴリー”のモデル。ソフトなフィーリングによって握った時の力みをなくし、グリップと手が一体になったようなグリップ力とフィット感が味わえます。グリップ上部にコアという硬い素材を使うことで、ねじれすぎることを抑制しています。
サイズはミッド、スタンダード、アンダーの3展開。グリップはどう握るかによって適正サイズが異なります。操作したい番手は細めに、余計な動きをしてほしくなければ太めがいい場合も。実際に手に取って試していただきたいですね。
自分に合ったシャフトの硬さをデータで納得
アイアンショットのスピンが多くて吹き上がってしまうのが悩みでした。
「N.S.PRO MODUS³ TOUR115」のフレックスXを使用中で、ヘッドスピードがそんなにあるわけではないので125か130のRがいいのかなと思っていましたが、130のSかXでも大丈夫と言われて驚き。実際に打ち比べてトップトレーサーのデータや球の上がり方を見て自分でも納得、という感じです。
久冨正裕さん 30代 ゴルフ歴10年 ハンディキャップ18
専門家の助言でFWも1Wと同じシャフトに
ドライバーに挿している「N.S.PRO Regio Formula B＋」で満足しているのですが、パー5の2打目をバーディーが取れる所に置けるようにしたいので、フェアウェイウッドも同じシャフトか違うシリーズか、別のメーカーがいいのか決めたくて参加。結果はドライバーと同じシャフトにするのがいいということで、専門の方に見ていただいたので安心です。
渡辺斉士さん 40代 ゴルフ歴６年 ベストスコア78
パワーを効率的に伝えられる最新作の試打結果は
サッカーをやっていて力はあるのですが、ドライバーのスピン量が多くて、いい当たりだと思っても吹き上がってしまうのが悩み。パワーを効率的にボールに伝えられる、しっかりしたシャフトが欲しいので並行輸入品を使ったりしていました。今回は「LIN-Q」がアメリカ発のシャフトというので試したくて来ました。スペックも色々と試して納得できたのですぐにリシャフトしたいと思います。
岡澤昌典さん 40代 ゴルフ歴11年 平均スコア100切りが目標
競技で全国常連をめざす父＆父に勝つことが目標の息子
競技で全国常連をめざす父＆父に勝つことが目標の息子
競技で2日間70台をそろえて安定して全国大会に行くことが目標。飛ばなくなってきたのでアイアンを替えようと思い、それに合うシャフトを選びに来ました。「MODUS³」のTOUR115のSか125のSの“番手ずらし”がいい感じでした。番手ずらしの試打ができたのはビックリ。グリップも「MCCプラス4」を試すことができたのが一番の収穫。
中谷和彦さん 50代 ゴルフ歴15年 ハンディキャップ5
70台を出すことと父に勝つことが目標。ドライバーの飛距離は270ヤードぐらい。いまはシャフトに合わせた打ち方をしているので、心地よく振れるシャフトがないかと参加。いろいろなメーカーを打ち比べることができたのが良かったです。
中谷裕輝さん 20代 ゴルフ歴３年半 ベストスコア81
同じ弾道が打てるシャフト探し＆初のグリップ試打
同じ弾道の球が打てるシャフトを探しにきました。ヘッドスピードは47m/sぐらい。ウッド系が曲がっちゃうタイプなので安定性を求めたくて。グラファイトデザインの「ツアーAD PT」もキャディバッグに入っているんですが、「ツアーAD VF」を打ってみてR1のスペックがいい感じでした。他も初めて打ちましたが、複数のメーカーを打ち比べる機会は良かったです。グリップの試打も初めて。右手を抑制してくれるので「MCC プラス4」を使ってみようと思っています。
星野慶さん 30代 ゴルフ歴２年 ベストスコア76
グリップはあまり考えずに使っていたので試打できたのは良かった。左利きで左が強くて、ひっかける癖があったのですが、「CP2 PRO」などいくつか試したら全然違うことがわかって新しい発見でした。ドライバーのシャフトを替えるときにCP2 PROにしてみます。
50代男性 ゴルフ歴20年 平均スコア80台
目当てのシャフトがあって来ました。フィッティングをして使っているいまのシャフトの方が落下角度などの数値は良かった。そういう答え合わせができてスッキリしました。トップトレーサーによって主観だけでなく数値で見られるのが安心できる材料になりました。
30代男性 ゴルフ歴３年 平均スコア88 ベストスコア81
MANUFACTURER’S COMMENT
メーカー担当者 栗原一郎さん
弊社のシャフトは国内女子ツアーのアイアンでの使用率が55％、ウェッジは80％近く。メーカー標準スチールシャフト（アイアン）のシェアで7割超の「N.S.PRO MODUS³」シリーズの特徴に合わせて開発したのがウッド用カーボンシャフト「Regio Formula」シリーズで、『MB+』は前作より弾き感をプラスして、より飛距離性能に特化したモデルです。
シャフトの役割は自分のタイミングで振った時にいかにフェースのいい所でボールを打てるかをサポートすること。ドライバーもアイアンの自分の傾向に合わせることが大事です。