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WHAT IS
TOUR AD GC
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高慣性モーメント化、AIによるフェース設計、カーボンフェースの採用など、ヘッドの進化は止まるところを知らない。今求められているのは進化するヘッドの性能を最大限に引き出すシャフト。
それに応えるために開発されたのが、「TOUR AD GC」だ。
従来のシャフトは「走り系」「粘り系」に大別されてきたが、GCはそのどちらにも偏らない新世代のニュートラル。先端と手元の剛性を調整することで、さまざまなスイングに対応し、すべてのゴルファーが高性能ヘッドの恩恵を100%受けられる。
ニュートラルだからこそ、ヘッドも、使い手も選ばないゲームチェンジャーの登場だ。
PROFILE
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- EIJI YOKOTA横田英治(よこた えいじ)
- 1971年生まれ、広島県出身。
プロゴルファー兼コーチとして活躍し、レッスンやギア解説に定評がある。「CLUB HOUSE」代表。
「TOUR AD GC」誕生の背景─
なぜ“ゲームチェンジャー”なのか?
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ゴルフクラブの進化は目覚ましく、ヘッドの高慣性モーメント化やAI設計によるフェース構造の進化が加速している。それに伴いシャフトに求められる役割も変化。ヘッドの性能を最大限に引き出すには、シャフトの過度な挙動を抑え、スイング軌道やインパクト時のエネルギー伝達を最適化する必要がある。
そこで開発されたのが「TOUR AD GC」だ。従来のシャフトは、操作性重視の「しなり系」と剛性感を重視した「ハードヒッター向け」に大別されていた。
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「GC」はそのどちらにも偏らず、あらゆるゴルファーにとって“最適解”となるよう設計された。先端と手元の剛性バランスを調整することで、どんなスイングにも順応し、ヘッドのポテンシャルを最大限に引き出す。それが「ゲームチェンジ」の理由だ。クラブの挙動を安定させ、ゴルファーの意図した通りの弾道を生み出しやすくすることで、ミスの許容範囲を広げ、結果的にパフォーマンスの向上につながる。
最新テクノロジーが、
あなたのゴルフを次のレベルへ
- POINT 01ミスヒットに強い
-
従来よりも先端部を太く設計し、内径を拡大することで剛性が向上。これにより、インパクト時のシャフトの変形を抑え、エネルギーロスを最小限に。
- POINT 02振り心地が向上
-
スイング中のシャフトのつぶれを防ぐため、カーボン繊維をフープ状に配置。先端と手元の剛性差をなくし、しなりの一体感を向上させた。
- POINT 03あらゆるスイングに対応
-
先端剛性を高めつつ、手元側のバランスを調整した剛性設計により、シャフト全体の振動数(硬さ)が向上。ねじれやつぶれを抑え、適度なしなりでスイングをサポート。
「TOUR AD GC」と最新ドライバーの相性は?試打で実力を検証!
キャロウェイ ELYTE × TOUR AD GC
GCの安定感が飛距離性能を
最大限に引き出す
- ELYTE ドライバー
- ロフト10.5°
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「ELYTE」は非常に飛距離性能が高いヘッドですが、「TOUR AD GC」と組み合わせることで、より安定して飛ばせるクラブに仕上がります。フェースやや上部の有効打点エリアに打点が集まるので、常に2000回転台前半のスピン量で吹きあがりのない強い弾道のショットが打てました。「TOUR AD GC」は、クセがなくてしっかり感があるシャフトなので、インパクトのブレが少なく、フェースの良い位置でヒットしやすいんです。
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ロフト10.5度のヘッドを試しましたが、構えたときにロフトをしっかり感じられるので、「頑張って上げなきゃ」と力む必要がありません。ボールを上げようとすると、どうしてもフェースの下部でヒットしやすくなるので、これもインパクトが安定した要因。シャフトとヘッドの相乗効果と言っていいと思います。適正なスピン量で、最適な弾道で飛ばせる。飛ばしと安定、どっちも欲しい人にはピッタリの組み合わせですね。

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テーラーメイド Qi35 × TOUR AD GC
ハードヒッターがもっと
飛ばすための最適解
- Qi35 ドライバー
- ロフト10.5°
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大型ヘッドの性能を最大限に発揮させる。「Qi35」と「TOUR AD GC」はまさにそんなマッチングになりました。「Qi35」はMaxと見間違えるぐらい投影面積の大きいヘッドです。ヘッドが大型になると、トゥダウンなど、さまざまな方向に圧がかかるのですが、しっかりした「TOUR AD GC」がそうした余計な挙動を抑えてくれます。カーボンフェースとは思えない打球音と相まって大型ヘッドでも本当に気持ち良く振ることができました。
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付け加えておきたいのは見た目でも、試打の結果からも「Qi35」のロフトが10.5度表記にしては立っているという点です。十分にボールを上げることができるパワーヒッターならば、問題ありませんが、ヘッドスピードが遅めのアマチュアゴルファーにはもう少しロフトが必要ではないかと感じます。ドライバーが得意で、飛距離も出る方が大型ヘッドの特性を生かして、さらに飛ばすには最適の組み合わせになるはずです。


PING G440 MAX × TOUR AD GC
つかまるヘッドと癖のない
シャフトのベストバランス
- G440 MAX ドライバー
- ロフト10.5°
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つかまる要素を全て兼ね備えた「G440 MAX」に「TOUR AD GC」を組み合わせることで操作性を兼ね備えたクラブになりました。「G440 MAX」は構えてみると、ネックの部分が落ち込んでいて、アップライトに感じますし、460㏄のヘッド体積にしては、シャフトからスイートスポットの距離が短く見えます。今回試打したのは各社の中間的な位置づけのモデルということですが、そのなかでも一番やさしいクラブだと思います。
「TOUR AD GC」と組み合わせるとさらに操作性の良さも感じました。
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自分が何かをしようとしたときにはシャフトには余計なことをせず、おとなしくしていてほしいのですが、「TOUR AD GC」はクセがなく、静かにしていてくれます。
試しにフェードを打ってみると、「G440 MAX」はつかまるヘッドなので、左には曲がらないという安心感のあるストレート系のショットが出ました。逆に言えば、まずスライスは出ないので、ドライバーが苦手なアマチュアにすすめたいです。明日のラウンドにいきなり持っていってもすぐに結果が出る、そんな組み合わせだと思います。

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COLUMN
横田プロが感じた
「TOUR AD GC」の特徴
時代が求めていた
オーソドックスな中調子
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POINT 01
「新時代のニュートラルシャフト」というコンセプト通り、クセのない、どんなヘッドにもどんな人にもマッチしやすい、当たり外れのないシャフトです。近年はヘッドが高性能化しているので、シャフトには余計なことをしてほしくないので、時代がオーソドックスな中調子を求めていたんだと思います。実際に打ってみると硬さの中に最低限のしなやかさを感じることができます。「硬い=難しい」というイメージがあるかもしれませんが、硬さには扱いやすさ、しっかりしているというポジティブな面もあります。ヘッドに自分の意思を伝えるという意味ではしっかり感は絶対に必要です。
少し長くしたり1フレックス下を
選ぶのもオススメ
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POINT 02
今回の試打では私がいつも使っている45.5インチのシャフトを用意してもらいましたが、少し短く感じました。ゴルファーは調子がいい時ほど、クラブが短く感じるものですが、それは振り遅れ感がないからです。「TOUR AD GC」はその感覚を味わわせてくれます。これならば、少しシャフトを伸ばしてみてもいいですし、私自身も少し長めのものを試してみたいと思いました。長くすることのデメリットはミート率の低下ですが、そこはシャフトが補ってくれると思います。
しっかりしたシャフトなので、スペックを選ぶ際には1フレックス下を試してみることもオススメしたいです。ヘッドのねじれを抑えてくれるしっかり感があるので、高慣性モーメントの大型ヘッドとの相性は抜群ですし、大型ヘッドが苦手でミニドライバーなどを試してきた方も、このシャフトならドライバーが得意になるかもしれません。