関雅史&鹿又芳典がFUBUKI VとDiamanaパターを徹底解説!
FUBUKIシリーズから最新モデル「FUBUKI Vシリーズ」がリリースされた。
「とにかく飛ぶシャフト」をテーマに、三菱ケミカルの開発陣4名がコストや製造難易度を無視して自信作を提出。
昨年度の女子ツアーでテストを重ね、「最も飛んだシャフト」を製品化したという。
新設計「インパクト スタビライジング テクノロジー」を搭載し、
ボール初速を最大化するこのシャフトを関雅史、鹿又芳典はどう評価するのか。
話題のヘッドとのマッチングについてもインプレッションを聞いた。
さらに、2人にはカーボンパターシャフト「Diamana Putter」も試してもらった。
クセがなく振りやすい
フェースが開かず力強い球筋に
しなりを感じながらタイミングよく振れるシャフト、スイングがよくなるシャフトという印象です。つかまりが良く、打ち出しもしっかり出るので、飛距離アップの可能性を感じます。幅広いゴルファーが「FUBUKI V-series」の性能を感じることができるのではないでしょうか。また、高初速・低スピンで飛ばすイマドキのヘッドとの相性とも抜群。「FUBUKI V-series」が適度なスピンを与え、高さを出してくれるのでさらなる飛距離アップが期待できます。
具体的な動きを解説すると、中調子でクセがないモデル。切り返しからハーフウェイダウンで中間部がしなり、インパクトまでに振り遅れずにしなり戻ってくれます。ポイントはフェース面が開かずにしなり戻ってくれるため、エネルギーを余すことなく効率的にインパクトできる点。芯で打ったときはもちろん、オフセンターヒットでも曲がりと飛距離のロスを最小限に留めてくれます。
EPICシリーズやMシリーズなど
イマドキのヘッドとの相性抜群!
いま注目を集めているEPICシリーズやMシリーズに代表されるのが、低スピンで初速を出して飛ばすヘッド。飛距離のポテンシャルを秘めていますが、デメリットは打ち出しが低くなりやすいこと、そしてボールがつかまりにくいことです。球を上げよう、球をつかまえようと力んでしまうと、大きなミスになってしまうこともあります。
しかし、「FUBUKI V-series」は先端の動きに特長があり、ボールをつかまえ、高く上げてくれる性能があります。つまり、イマドキヘッドの弱点を補って、パフォーマンスを最大限発揮できるシャフトといえるでしょう。
GROIRE F2 のような軽めの
ヘッドともマッチング◎!
HS40m/s前後のアベレージゴルファーに多く使用されているのが、「GROIRE F2」に代表されるやや重量の軽いつかまりのよいヘッドです。軽いヘッドはシャフトのしなりを感じにくく、そのポテンシャルを活かせないケースがありますが、「FUBUKI V-series」は違います。しなりを感じることができ、タイミングよくしっかり振り切れます。
また、軽いヘッドはインパクトで当たり負けしているフィーリングになることがありますが、「FUBUKI V-series」は先端側に「インパクト スタビライジング テクノロジー」を採用しているため、手応えのあるインパクトになるのも好印象。風に強い放物線を描いて飛んでくれます。
「先が動く」の既成概念を覆す!
意図通りに力強くインパクトできる
ボールをインパクトしたとき、シャフト先端側は飛球線と逆方向に押し戻される力が働きます。
これを最小限に留めようというのが、「FUBUKI V-series」に搭載された「インパクト スタビライジング テクノロジー」です。
従来のシャフト開発といえば、剛性分布による設計が一般的ですが、今回は重量分布と剛性分布のコンビネーションに着目し、
シャフト先端側から中間を設計。インパクト時のシャフト挙動を最適化したそうです。
シャフト先端に特長を持たせたモデルは、意図通りに動かずタイミングがズレるケースがありますが、
「FUBUKI V-series」にその心配は全くありませんでした。
自分のイメージ通りの動き、タイミングでインパクトできるからミート率が高まります。
振り心地も非常によく、飛距離がアップするシャフトです。
40gから70gまでラインナップ!
話題のヘッドとマッチするスペックは?
「FUBUKI V-series」は40g台から70g台まで、各重量帯のフレックスも合わせると、13通りのスペックが用意されています。
それぞれの重量帯といま話題のヘッドとの相性を紹介しながら、どんなプレーヤーにマッチするか解説していきます。
少し前までは、やや軽めの重量だった50g台ですが、いまや一般的でスタンダードな重さになりつつあります。つまり、幅広いヘッドスピード、スイングタイプに対応する重量帯です。「M2」を打ってみて、右にミスすることが多い、スピン量が多いという場合は「FUBUKI V」がオススメです。つかまりがよく、しっかりスピンをかけてくます。
一方、「EPIC STAR」と「FUBUKI V」は万能の組み合わせ。飛距離を求めるあらゆるゴルファーにマッチします。
シャフトとヘッド、双方の効果で初速が大幅にアップするはずです。50g台のシャフトは長尺に組めるのもメリットのひとつ。どちらのヘッドも長尺にしてさらに飛距離を追求するのもアリですね。
60g台のシャフトはPGAツアーの選手も使用している重量帯。つまり、セミアスリートからアスリートゴルファーなど、パワーがあるプレーヤーにマッチするスペックです。「EPIC SUBZERO」は打ち出しが低く、強く出るヘッド。「「FUBUKI V」はその特長を邪魔せず、力強くサポートしてくれます。スピンが多くボールが吹けて飛距離をロスしている人、ボールが高く上がりすぎる人が安心して叩きにいける組み合わせといえますね。また、ヘッドとシャフト、どちらもボールのつかまりがいいので、しっかりとつかまえて飛距離をアップさせたい人にもオススメです。
パワー不足を感じているシニアゴルファーや振れる女性ゴルファーにオススメしたいのが40g台の「FUBUKI V」です。シャフト、ヘッドともにボールをつかまえてくれる性能があるので、スライスに悩んでいるプレーヤー、ボールをつかまえたいと考えているプレーヤーにマッチします。また、ボールが上がりにくい人はロフトを寝かせたヘッドをチョイスするといいでしょう。ヘッドとシャフトは、力強く、グングン前に進んでいく球筋になる組み合わせなので、ロフトをつけて球の高さを確保すれば、圧倒的な飛距離性能を体感できるはずです。
カーボンのパターシャフトというと、大きくしなる練習器具のようなイメージを持つかもしれませんが、「Diamana Putter Series」は必要な分だけしなってくれるシャフト。メリットはスチールシャフトでは味わえないフィーリングがあること、そして最後の“もうひと転がり”があること。ヘッドがボールを押してくれる感覚をイメージしやすいので、現状でパットに何かしらの悩みがある人にはぜひ試してもらいたいですね。
「Flex1.0」は、よりしなりがありマイルドなフィーリングを感じるモデル。ストロークのリズムがよくなります。ショートパットで打ち切れない人、手元が動かなくなってしまう人は思い通りにヘッドが動かすことができるはずです。
「Flex2.0」はあらゆるゴルファーにマッチするモデル。打ちすぎてしまう人や逆にカップに届かないなど、距離感に悩みを抱えている人に試してもらいたいです。
スチールシャフトとの違いは打感です。やわらかい中にもソリッド感があるフィーリングは、これまでのスチールシャフトでは味わうことができなかったもの。また、球の転がりも特長的で、グリーンにへばりつくような力強い順回転を体感できます。パターはヘッド、インサート、グリップが多様化していますが、それにシャフトという選択肢も加わったことになります。今まで何をしても悩みが解決できなかった人は、シャフトを換えると糸口が見つかるかもしれません。
「Flex1.0」は切り返しでヘッドの重さを感じます。適度なしなりがあり、ストロークのリズム、インパクトのタイミングが合いやすくなります。つかまるインパクトになるので下りスライスラインが苦手な人にマッチしそうですね。
「Flex2.0」はハリ感のあるシャフト。手のすぐ先にヘッドがあるような感覚でストロークでき、操作性の高さを感じます。手とヘッドが同調し、イメージ通りの振り幅、タイミングで距離感を合わせることができます。