直近2年の世界のメジャー大会で、12戦6勝という圧倒的な戦歴を
残したシャフトがあるのをご存知だろうか。
新たにプレミアムデザインをまとったそのシャフト、
『Diamana D-LIMITED』がいよいよ発売される。
そこで、有識者とゴルフコーチ、そしてアマチュアの試打を行い、
その性能に迫ってみた。
年間の試打本数は2,000本以上というクラブコーディネーター。
ゴルフ専門雑誌からテレビまで活躍の場は多岐にわたり、
そのシャフト評価には定評がある。
ゴルフショップ・マジック主宰。1968年生。
大学では最新ゴルフ理論、メンタルトレーニングの方法を学び、
QT挑戦後、エースゴルフクラブでレッスンを行う。
試合での実戦経験を活かして、その人それぞれに合ったスイングを見出す、
明るく丁寧なティーチングが持ち味。1997年生。
あの感動の優勝をサポートした
シャフトがいよいよ発売に!
2017-2019年に開催された海外男子メジャー大会、
12試合において、何とその半分の6試合で優勝したシャフトがあるのをご存知だろうか…。
このシャフトの性能はそのままで、外観を「プレミアムコスメティック」に仕上げ、
スペックのラインナップを充実させて発売されるのが、『Diamana D-LIMITED』だ。
ツアープロが使用するスペックはもちろん、50g台のRフレックスから、豊富に用意されている。
強靭な先端剛性と手元側の粘り感が特徴のフィーリングを持ちながら、
三菱ケミカルのピッチ系炭素繊維「DIALEAD™ 」を
バット部に採用することにより、
スイング中のシャフト変形を最小限に抑えて、
エネルギー効率を最大限に高めているシャフトだ。
今年一番叩けるシャフト!
手元調子の概念を変えました。
『D-LIMITED』の特徴を一言で言えば、今年1番叩けるシャフトということですね。慣性モーメントが大きくなった現代のドライバーの進化に対して、プレーヤーファーストでものづくりしているのが三菱ケミカルさんです。大型ヘッドは先端部の剛性が高いほうが、ボールに当てやすいのですがそこを追求しながら、球質や振り感を細かく変えられるラインナップがあります。
手元調子切り返しで粘るのが特徴ですが、『D-LIMITED』は、「DIALEAD™ 」を上手く使って、手元のしなり感と潰れ感を残しながら、ダウンスイングでのスピード感を出せるように仕上がっています。手元調子シャフトの概念、振り心地を変えたシャフトと言えますね。
『SIM MAX』はミスへの寛容性に優れた、まさに現代の大型ヘッドです。
頼りないシャフトではヘッドが遅れがちになりますが、『D-LIMITED』は切り返しで粘った後、力が飛球線方向に向かい、振り抜き感が出せます。
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面白いと思ったのが、50g台はカウンターバランスの傾向が強いように感じます。長くしても振りやすさが出せるように設計されています。
現在は、上級者でも50g台を選択するケースが増えています。フレックスによって、切り返し後のスピード感が変わるので、手元のしなり感を出してタイミングを取りたいなら50gのS。よりスピード感を出して飛距離のポテンシャルをあげたいなら50gのXという具合に、使い分けを楽しむような遊び方もありますよ。
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硬いシャフトはパワーがある人がつかうものと思われがちですが、ヘッドスピードが遅い人が、Xフレックスを選択して、3m/sくらいアップしてしまうほど、ハマることもあるんです。フレックスは「硬さ」というより、「張り感」ととらえて、先入観をなく、しなり戻りのタイミングが合うものを選ぶと良いでしょう。
先端剛性の強さによる安定感が、
最新スイングと最新ヘッドに合う!
『D-LIMITED』は、先端がしっかりしているので、左へのミスを恐れることなく、とにかく叩けるシャフトですね。私はヘッドスピードが50m/s以上ありますが、60g台でも70g台でも分厚くボールを押せるインパクトになります。
打つ前は、ハードなシャフトかなと想像していたのですが、手元側に粘り感のあるフィーリングがあるためか、硬さをあまり感じません。TXフレックスでもしなりを感じて、切り返しから叩いていけますね。
スイング面から考えると、飛ばすならやはり地面反力を使いたいのです。現在流行しているシャローなダウンスイングだと、反力は大きく使えるのですが、特にバーティカル(垂直方向)の力を使うと、ボールを大きく飛ばすことが出来ます。
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しかし、そのスイングでは飛ぶ反面、クラブが暴れてしまいがちなんです。『D-LIMITED』の先端剛性の強さがあれば、出球のバラツキやチーピンなどの大きなミスを防いでくれそうです。
私が選ぶなら、ヘッドは低スピン性能の高い『SIM』。シャフトは60g台のTXフレックスです。シャフトの追随性が良いので操作性が高く、強弾道でどこまでも飛ばせそうな組み合わせです。
常識にとらわれないスペック選びで、
ポテンシャルが発揮された!
越尾 篤さん 34歳 H/S 47m/s
ヘッドスピードは速いものの、ドライバーが散らばって、スコアがまとまらないのが悩みで、特に右へのミスが多い。
野球経験があり、アマチュア離れしたヘッドスピードを持つ越尾さん。しかし、ボールが右に逃げるのが悩みで、パワーの割に飛距離も出ず、スコアも100を超えてしまうこともあるという。
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クラブコーディネーターである鹿又氏が、スイングを見ながら、越尾さんのシャフトをフィッティングする。スポーツ経験があって、クラブを振る力は強いものの、まだキャリアが浅く、ボールが散らばってしまう人は多いようだ。
「越尾さんのようなゴルファーは、遠くに飛ばせるポテンシャルを持った人。その力を活かすために、インパクトでフェースを真っ直ぐに戻してきやすいシャフトが必要です」(鹿又氏)。
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鹿又氏が進めたのは、50g台のXシャフトで、ヘッドは操作性の高い『SIM』。100切りゴルファーにはハードに見えるスペックだが、越尾さんは、260ヤードを軽々と超える豪打を連発した。
「大型ヘッドよりも小ぶりなヘッドのほうが振りやすいゴルファーは多いんです。また、60g台だとクラブ全体の慣性モーメントが大きくなりすぎ、振り抜き感が出せなくなります。追随性の高いXを選択して、当てやすさを出しました」(鹿又氏)。スペックを合わせることで、パワーを受け止められる『D-LIMITED』の良さが発揮された格好だ。
撮影協力:カメリアヒルズカントリークラブ