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“MPアイアンの良さ”はそのままに進化を遂げて打ちやすくなった 手嶋多一プロと富村真治プロが語る MP-5アイアン MP-55アイアンの魅力

2015年9月18日、ミズノから新たに2モデルのMPアイアンが発売された。

2015年9月18日、ミズノから新たに2モデルのMPアイアンが発売された。それがマッスルバックの『MP-5』とキャビティの『MP-55』だ。従来モデル『MP-4』や『MP-54』から、新モデルはどんな進化を遂げているのか、新しいMPアイアンをバッグに入れてツアーを戦う2人のプロに、新モデルの性能やモデル選びのこだわりについて聞いた。

手嶋多一プロ Taichi Teshima Pro

手嶋多一プロのクラブセッティング

手嶋多一プロのクラブセッティング

手嶋プロは、『MP-55』の♯4〜PWをバッグに入れて使用中。
ヘッド塗装は、カスタムオーダー対応となっているダブルニッケルメッキ・サテン仕上げ。

打ちやすく進化した“MP-55”は、プロにとっても、ちょうどいい性能

手嶋プロ

GDO:手嶋プロは、以前から『MP-55』のプロトタイプを実戦で使用していたと聞きました。いつから使用されているのですか?

手嶋プロ:新しい『MP-55』は、7月の福島オープンから使用しています。それまで『MP-54』というキャビティアイアンを使っていたのですが、『MP-55』を試打してすぐに気に入ってバッグに入れました。マッスルバックの新しい『MP-5』も試打したのですが、これまで『MP-54』を使っていたので、少し敏感すぎて難しい印象を持ちましたね。

GDO:ショットメーカーの手嶋プロは、硬派なマッスルバックのイメージがありますが、ここ数年は比較的やさしく打てるキャビティアイアンを使われています。それはどういった理由からですか?

手嶋プロ:打ちやすさを重視するようになったからですね。ドライバーは年々進化していて、曲がりづらく、打ちやすくなっています。それと同じようにアイアンもやさしいモデルを使って、シンプルに攻めたほうがいいと数年前から考えるようになりました。マッスルバックと比べると、キャビティのほうが格段に打ちやすくてラクですよ。僕も歳をとりましたから、新しい道具の力に最大限に頼りたいんです(笑)。
MPアイアンが良いのは、やさしく打てるように進化していても、プロが求める操作性を犠牲にしていないところです。たとえやさしいアイアンでも、プロにとっては、まっすぐに打てるだけではダメなんです。イメージしたとおりにボールを曲げられる性能が、『MP-55』には備わっています。

手嶋プロ

GDO:従来モデルの『MP-54』と新モデルの『MP-55』を打ち比べたときに、どういった違いを感じましたか?

手嶋プロ:どちらのモデルもヘッドの重心が低く設計されていて、球を拾いやすく、高く上がりやすく、とても打ちやすいアイアンです。それでいて球がフケ上がってしまわないのが、気に入って使っている理由のひとつですね。2つのモデルを比べると、新しい『MP-55』のほうが従来よりもさらにやさしく打てるようになっています。ヘッドの打点エリアが肉厚になったことで、打感も良くなっていますよ。

GDO:手嶋プロがアイアン選びでもっともこだわるのは、どんなところですか?

手嶋プロ:アイアンの顔(ヘッド形状)ですね。以前に使っていた『MP-54』から新しい『MP-55』にすぐに乗り変えることができたのも、MPアイアンらしい顔の良さが踏襲されていたからです。それと、打感にはやはりこだわりますね。自分が打った感触どおりにボールが飛んでいるかどうかを重視するので、打感の良さは大切なんです。

GDO:最後に、アマチュアゴルファーに向けてアイアン選びのアドバイスをお願いします。

手嶋プロ:スコアを重視するなら、わざわざ難しいクラブを打ちこなす必要はないと思います。『MP-55』はアマチュアの方でも難なく打ちこなせる性能で、なおかつMPらしいシャープな形状や優れた打感を兼ね備えています。本当にちょうどいい性能のアイアンなんですよ。ぜひ皆さんも使ってみてください。

富村真治プロ Shinji Tomimura Pro

富村真治プロのクラブセッティング

富村真治プロのクラブセッティング

富村プロは、『MP-5』と『MP-55』を組み合わせて使用中。
♯4と♯5は『MP-55』、♯6〜PWが『MP-5』のコンボセットになっている。ミズノのカスタムオーダーであれば、こういったセッティングも可能になる。

マッスルバックの良さを備えながらも“MP-5”はミスへの許容度が高いモデル

MP-5

GDO:富村プロは、新しい『MP-5』と『MP-55』をセットで組み合わせて使用されています。その理由を教えてください。

富村プロ:以前からアイアンはこういったセッティングになっていて、現在は『MP-5』と『MP-55』ですが、その前は『MP-4』と『MP-54』を組み合わせて使っていました。コンボセットにしている理由は、ロングの番手では高い球を打って、上からグリーンを捉えたいからです。そのために4番と5番だけは、球が上がりやすいキャビティの『MP-55』にしています。3番は、もっと大きな球で飛距離も稼ぎたいのでアイアン型ユーティリティの『MP FLY-HI』を使っています。それぞれのモデルの性能的な特徴を、うまく自分のゴルフに取り入れられるように考えた結果ですね。

GDO:富村プロがアイアン選びで重視しているのは、どんなところですか?

富村プロ:いちばん重視するのは、顔(ヘッド形状)です。特に『MP-5』のマッスルバックの見た目のシャープさと、構えたときに球筋をイメージさせてくれるヘッド形状は素晴らしいですね。ミズノのクラフトマンさんが手掛けたMPアイアンでしか出せないものだと思いますし、それが気に入って『MP-5』をメインに使用しています。

富村プロ

GDO:従来モデルの『MP-4』と新モデルの『MP-5』には、どういった違いがありますか?

富村プロ:『MP-4』は、本当に美しいマッスルバックで球筋を打ち分けやすいモデルでしたが、少しシビアな雰囲気がありました。僕はピンをアグレッシブに攻めていくタイプなのですが、少しミスヒットすると飛距離が落ちてしまって、手前のバンカーに入ったり、池に落としたりということが何度かあったんです。
その点、新しい『MP-5』はマッスルバックの良さを備えながらも、スイートエリアが広くなっているように感じています。許容度が高められていて、ミスしたときの飛距離の落ち込みが少ないですね。ずいぶん打ちやすくなっているので、これからは『MP-5』に助けられることが多くなると思います。

GDO:マッスルバックの『MP-5』とキャビティの『MP-55』では、性能的には大きな違いがありますか?

富村プロ:いちばんの違いは、球の上がりやすさです。ツアーではラフからでもグリーンに止められる高い球を打たなければいけませんから、そこは道具の性能に頼ったほうがいいですよね。できれば、僕自身がもっとトレーニングをしてパワーをつけて、3番からPWまで『MP-5』を使いたいのですが、今の自分が持っている技術と体力、各モデルの性能を照らし合わせて考えると、200ヤード以上の距離を打つ4番と5番だけは『MP-55』が最適なのだと思っています。

GDO:最後に、アマチュアゴルファーに向けてアイアン選びのアドバイスはありますか?

富村プロ:『MP-5』と『MP-55』には、それぞれに良さがあります。そこをうまく理解して選んで使っていただければいいと思います。どちらのモデルを選んでも、ヘッド形状はシャープで構えやすく、ボールを打ったときに手に伝わってくるフィーリングは、MPアイアンにしか出せないものが備わっています。そんなMPアイアンの良さを、たくさんのゴルファーに体験していただきたいですね。

MP-5

No. ロフト角
(度)
ライ角
(度)
ソール角
(度)
FP
(mm)
長さ
(インチ)
3 21 59.5 2.0 3.5 38.75
4 24 60.0 2.0 3.5 38.25
5 27 60.5 2.0 3.5 37.75
6 30 61.0 3.0 3.7 37.25
7 34 61.5 3.0 3.7 36.75
8 38 62.0 4.0 3.9 36.25
9 42 62.5 5.0 3.9 35.75
PW 46 63.0 6.0 3.9 35.25

MP-55

No. ロフト角
(度)
ライ角
(度)
ソール角
(度)
FP
(mm)
長さ
(インチ)
4 22 60.0 2.0 3.3 38.25
5 25 60.5 2.5 3.5 37.75
6 28 61.0 3.0 3.7 37.25
7 32 61.5 3.0 3.7 36.75
8 36 62.0 4.0 3.8 36.25
9 41 62.5 5.0 3.9 35.75
PW 46 63.0 6.0 4.0 35.25

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