茨木国際ゴルフ倶楽部(大阪府)

茨木国際ゴルフ倶楽部(大阪府・27H)

立地の特長を生かした都市型クラブハウス

広大な緑のゴルフコースがあることは同じでも、
高原リゾートと都市型ゴルフ場では雰囲気は大きく異なり、
クラブハウスのコンセプトもまた違ってくる。

木や石で温もりを出しつつ、
眺望を重視してデザイン

 標高120mの高台から大阪平野が見渡せる。南西に景観が開けて、大阪の中心街のビル群や遠く六甲山も望める。そんな立地を生かすべく設計されたハウスである。

「都市型のゴルフ場として、外観は一見無機質なイメージがありますが、内部は自然の木や石を使って温もりを感じさせてくれます。また構造的には、2階レストランからの眺望を重視したデザインになっています」(支配人・福田朋久氏)

 クラブハウスは平面形状のL字型で、表玄関側はフロント・ロビーにショップ、括れた側にロッカーや浴室と、はっきりと分かれている。ロビーは小さく、フロント横にスタートテラスの出入口があるのも特徴的だ。基本的に、フロントでハウスへの出入りはすべてチェックできることになる。無駄のない造りだ。

 また、2階はロッカー・浴室の上に従業員控え室などのバックヤードを集めており、フロント・ロビー側の上だけが、来場客用のスペースとなる。フロントヤードとバックヤードを整理することで、来場客の動線は極めてシンプルである。

 そして、このハウスの最大の特長である2階は、単にレストランだけでなく、その横にある広いテラス、さらにパーテーションで4室に仕切られるコンペルームと、ラウンジ以外のすべての利用スペースで景観が楽しめる。開放感は抜群だ。

「都会の街並が一望できるというのは、ゴルフ場のクラブハウスでは珍しいことだと思います。レストランはどうしても窓側の席から埋まってしまいます」(福田支配人)

 なお、大きな窓のため西日なども懸念されるが、庇を長く突き出しており、直射日光はあまり当たらないという。眺望を重視するうえでの細かな配慮も施されている。

外観

ロビー

比較的値の張る商品がラインナップされたプロショップ

大阪市街が見渡せるレストラン。25卓

2階のなかにあって、唯一窓から離れ、ゆったりと寛げるラウンジ

広々とした屋外テラス。8卓

テラスには団体客にも対応できるスペースがある

コンペルーム。4室80名収容

男性は黒系、女性はクリーム系の浴室。脱衣室は女性のみ、個々に仕切られたパウダーコーナーがある(左/男性浴室、右/女性浴室)

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
大阪府茨木市大字宿久庄
開場
昭和35年9月
ハウス設計者
㈱日建設計
ハウス施工
三井住友建設㈱
延べ床面積
4281.15㎡
構造
鉄筋コンクリート

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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