GARMIN

“超効率的”にゴルフ上達 高機能な弾道測定器「Approach R10」で練習の質を向上しよう!

ガーミンから新登場した「Approach R10」は、ポータブル弾道測定器としては低価格の8万8800円(税込)ながらも、ショットデータを細かく計測・分析できることで注目を集めている。

打ち出し角、ボールスピード、飛距離などの弾道データだけではなく、ヘッドの動きまでを計測できるのが大きな特長だ。ゴルフテックの吉田幸太郎コーチとライターの鶴原弘高さんが使い方や計測数値について解説し、普段の練習での役立て方を考察した。

製品紹介

PRODUCT INFO

GARMIN Approach R10

ドップラーレーダー方式を採用したポータブル弾道測定器。本体を飛球線後方に設置してスマホの専用アプリ「Garmin Golf」(無料)と連動させることで、打ち出されたボールの弾道や飛距離だけでなく、クラブパス(ヘッドの軌道)やアタックアングル(ヘッドの入射角)などのクラブデータも数値で確認できる。スマホのカメラを利用したスイングの自動同期撮影にも対応。1回の充電で最大約10時間稼働する。

主な測定可能項目

  • トータル飛距離
  • キャリー飛距離
  • ヘッドスピード
  • ボール速度
  • 打ち出し角/方向
  • クラブパス
  • クラブフェース角
  • サイドスピン
  • バックスピン
  • アタックアングル(入射角)
  • スピン軸の傾き
  • 最高到達点

インプレッション

IMPRESSION

吉田 幸太郎

YOSHIDA KOUTARO

PGAティーチングプロ資格を所持し、「ゴルフテック by GDO」のコーチとして活動中。YouTubeで配信中の【ミタナラバコウタロウ】では軽妙なギア考察トークを繰り広げ、ネット上での人気も急上昇!

鶴原 弘高

TSURUHARA HIROTAKA

ゴルフライターとして多方面で活躍し、GDOでは試打の連載企画「新製品レポート」でもおなじみ。これまでに多種類の弾道計測器の使用経験があり、自身もプロユースの高額な弾道計測器を所有している

鶴原
吉田コーチ、今日はどうぞよろしくお願いします。さっそくですが、これが「Approach R10」です。
吉田

こんなに小さいんですか!? 本体はボール2個ぶんぐらい。付属の専用ケースに入れても、キャディバッグの前面ポケットに収まるサイズですね!

鶴原
本体に付属の三脚マウントはマグネット式になっていて、取り扱いもラクなんですよ。プロダクトとして、非常によくできています。では、さっそく本体を設置して計測をはじめましょう!

設置から計測まで

  • 充電済みの本体とスマホを接続する

    スマホに専用アプリ「Garmin Golf」をインストールしておく。本体の電源を入れ、アプリ内の設定画面から「Approach R10」とスマホをBluetoothで接続する

  • 飛球線の後方に本体を置く

    ボールから1.8~2.4m離れた後方に本体を設置する。1.8mは、7番アイアン2本ぶんの距離だと覚えておこう。本体上部の赤いラインが、飛球線となるターゲットラインをまっすぐに指すようにセットするのがポイント

  • アプリ内で
    「Driving Range」を選んで計測!

    スマホアプリ「Garmin Golf」の中から「ゴルフシミュレーター」を選び、そこから「Driving Range」を選んでタップ。あとは打つだけ! すぐに弾道計測ができる

POINT.1

これだけでレッスンできちゃうくらいの多機能ぶり!

鶴原
吉田コーチにドライバーを打ってもらって弾道計測してみましょう。どうぞ!
吉田
わっ!打ったら瞬時にスマホに計測データが表示されました。めちゃ早っ!それに、こんなにも多くの計測項目が用意されているとは驚きです。クラブパスやインパクト時のフェース向きまで表示されるとは!

実際の計測画面

吉田
わっ!打ったら瞬時にスマホに計測データが表示されました。めちゃ早っ!それに、こんなにも多くの計測項目が用意されているとは驚きです。クラブパスやインパクト時のフェース向きまで表示されるとは!
鶴原
付属のスマホマウントを使えば、こんなこともできるんですよ。
吉田
これまた驚いた! 計測と同時にスイングを自動撮影してくれるんですね。このスイング動画と計測データがあれば、僕はリモートで生徒さんをレッスンできちゃいそうです(笑)。これは本当にスゴイです!
POINT.2

クラブパス、フェース角、入射角に注目!

鶴原
吉田コーチは、「Approach R10」で得られる計測データのどんなところに注目しますか?
吉田
打ち出し角、ボールスピード、スピン量などの飛距離に関する弾道データは、クラブの性能比較やクラブフィッティングなどで使えますよね。ゴルフの上達に役立つ情報としては、クラブパス、入射角、フェース角に注目したいです。
鶴原
吉田コーチはドローヒッターなので、計測数値ではクラブパスが右、軌道に対するフェース角(クラブパスに対するフェース向き)は左を向いています。結果、打ち出された弾道はきれいなドローになっていますね。
吉田

そうなんです。細かく説明すると話が長くなってしまうので割愛しますが…。覚えておいてほしいのは、基本的にボールが飛び出す方向はインパクト時のフェース向きに依存するということ。そして、クラブパスはボールの曲がりに影響します。

鶴原
ヘッドの入射角は、どのように考えるべきですか?
吉田
ヘッドの入射角は、クラブパスにも影響する要素ですが、これも少しややこしい話なので…。ドライバーの場合はアッパーで打つほうが飛距離を伸ばせるので、計測値が0度から+5度ぐらいになっているかを確認してほしいです。アイアンやウェッジの場合は、マイナス(ダウンブロー)になっているかをチェック!
鶴原
僕の8番アイアンのショットでは、マイナス4.6度と計測されています。
吉田
いいヘッドの入射角だと思いますよ。鶴原さんはフェードヒッターなので、クラブパスが左、軌道に対するフェース角が右を向いているところもオッケーです。
鶴原
こういったクラブの動きが数値化されていると、何が原因で球が曲がっているのかを判断できますよね。
吉田
僕がレッスンに従事しているスタジオ「ゴルフテック by GDO」ではプロユースの弾道計測器を使っていますが、同じようにクラブパスやヘッドの入射角などをチェックして生徒さんに指導していますよ。
POINT.3

最高到達点の数値をチェック!

鶴原
「Approach R10」で計測されるデータのなかで、僕が便利だなと思ったのは弾道の最高到達点が表示されるところです。
吉田
いいところに目を付けましたね!
鶴原
ゴルフクラブは、番手ごとの飛距離差を階段状にするのがセオリー。そのためには番手が変わっても弾道の高さ(最高到達点)を揃えることがキモになります。
吉田
そのとおり! 番手が変わっても、最高到達点が同じ高さになるのがベスト。そうすることによって、番手ごとの適正弾道を作ることができます。
鶴原
具体的な数値を挙げると、最高到達点の理想値は23~32mぐらい。その間に収まっていればオッケーなんです。僕のアイアンショットは、自分のイメージよりも少し高すぎました。もう少し抑えて打つ練習をしないといけませんね。
吉田
僕は普段のレッスンでは、ボールの落下角度に注目しています。アイアンショットでグリーンに止まる球を打つためには、落下角度が45度以上でなければいけません。「Approach R10」で計測した最高到達点が23m以上であれば、落下角度45度をクリアできていると判断できます。
鶴原
クラブごとの飛距離差をうまく作れていない人、アイアンでグリーンに球を止めにくいと感じている人は、この最高到達点の数値をチェックするといいですね。
POINT.4

アプリ内でバーチャルラウンドも楽しめる

吉田
スマホアプリで気になっていたのですが、ひょっとしてシミュレーションゴルフもできるんですか?
鶴原
そうなんです。プレーできるんですよ。こちらは月額課金となりますが、無料のお試し期間が設けられているので、視察プレーはできますよ(笑)
吉田
世界各国の4万2000コースが収録されているとは、これまたすごい! やみくもに練習するばかりではなく、こうやって実戦的に楽しむのもいいと思います。自分で狙った距離を打てているかどうか、ショット力もチェックできますね。