週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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ドライバーが打てるショートコースも完備

　横峯ファミリーが地元の鹿児島県鹿屋市の有明町に、横峯さくらの名前を冠した「さくらゴルフアカデミー」を開校すると発表した。

　この構想の発案者は横峯良郎氏で、有限会社さくら(横峯良郎社長)がその中心となる。アカデミーの中核となる施設は、良郎氏の実兄の横峯吉文氏が経営する社会福祉法人・純真会の保育園の600坪の施設内に増改築した宿泊施設。

　また、その施設から車で5分の場所にあるアリックスGCのショートコースもこの計画に参画する。

　これらの施設に、現在良郎氏がコーチを務める近隣の尚志館高校のゴルフ部員や、良郎氏が主宰するさくらが育ったゴルフ練習場の「めだかクラブ」の生徒達を寝泊りさせてゴルフの練習に専念させる計画だ。

　今回の「さくらゴルフアカデミー」の設立の趣旨を良郎氏はこう説明する。

「私が今の『めだかクラブ』を作った理由が、お金持ちの子供じゃないとゴルフができないというこの日本の現状に反発し、安いお金で子供達がゴルフを思う存分に出来る環境を作ってやろうということだった。娘の留衣やさくらがその『めだかクラブ』で練習をして、今やプロゴルファーになっていった。今後は、さくら達に続くプロゴルファーを育てるために、より大きくて充実した施設が必要になってきたので、今回のアカデミーの設立を決断した」

　良郎氏によると、宿舎の完成は3月20日を目指しているとのこと。また、入寮者は、今のところ尚志館高校のゴルフ部員10名を予定している。寮内の敷地には練習グリーンも設けてあるので、思いついた時に練習ができる。

　提携するアリックスGCは、9ホールのミニコースだが、短いホールでも150ヤード。長いホールは250ヤード前後のホールが3つあるので、ジュニアなど飛距離によってはドライバーを使うことも可能。また40打席の練習場とアプローチグリーンやバンカー練習場もあり、夜10時までは練習をすることができるとのことだ。

「尚志館高校からアカデミーの宿舎まで車で5分。宿舎からアリックスGCまでが車で5分。移動時間という最も無駄な時間がカットできることになり、練習をより濃密にできるようになる」（良郎氏）。

　入寮費用は3人部屋が食費込みで3万5000円を予定しており、冒頭に良郎氏が掲げた、安い費用で子供達にゴルフができるようにしたい、という理想を実現した形だ。

　格安の費用でこのシステムが構築できた理由について、良郎氏は、

「宿舎は兄が経営していた保育園の敷地と施設を利用しておよそ700万円で改修した。アリックスGCとは、施設の有効活用とゆうことで提携できた。また、今後は同施設の所在地である有明町と話し合い、町民のレクレーション施設として利用してもらい免税措置をしてもらえればとも考えている」とのことだ。

　オープン後の展開については、「将来的には宿泊施設を拡充させ、受け入れ人数を増やしていきたい。また学生だけでなく、研修生やプロゴルファーも受け入れ、彼らには練習の場を与える代わりに、子供達にゴルフを教えるといったシステムも確立していきたい」と話す。

　これまでも、かずかずのアイデアで周囲を驚かせてきた「話題の人」良郎氏。この「さくらゴルフアカデミー」から第二の横峯さくらが誕生するのはいつだろうか、いまから楽しみである。