> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/10号
2007/3/29更新
大学在学中のプロテスト受験はダメで進学減る!?
学連の新方針の余波

 女性ゴルフブームで、女子大生ゴルファーが増加傾向にある中で、なぜか今年、将来プロゴルファーを目指す女子高校生の大学進学率が、減少傾向にあるという。

 宮里藍が高校在学中にツアー優勝して以来、横峯さくらや諸見里しのぶなど、高校卒業年にプロ入りしてすぐに第一線で活躍する10代選手が増え、今、女子ツアーは低年齢化している。

 ナショナルチームのメンバーで、今年ゴルフダイジェストアワードジュニア大賞に輝いた櫻井有希(京都学園高卒)も、「早くプロテストに合格して、ツアーで優勝争いしたい」とプロ入りの道を選んだ。

 櫻井のように高校在学中に、プロの試合で優勝争いする者も珍しくないだけに、大学に進学しないで、早くプロを目指すのは当然の流れと言えるが……。

 だが、今年、日本学生ゴルフ連盟は、4月1日からある≪規制≫を設ける。それは「プロテストとQTを受験した者は、その後の学生の試合に出場できない」(4年生は就職活動の一環としてOK)というものだ。

「規制のきっかけは、昨年、連盟主催競技とプロテストやQT、トーナメントの日程が重なり、学生競技を欠場して、プロとアマの境がなくなっている現状にあります。あくまで学生は文武両道の精神を忘れてはいけませんから」(連盟事務局)

 確かに昨年プロ入りした宅島美香は、一昨年に日本女子学生に優勝してプロテストを受験し、名古屋商科大を中退した。

 プロ志望の学生にとって、プロテスト、QTで、日程的に連盟主催競技と重なれば、プロ受験を優先するだろう。

 ナショナルチームメンバーで4月から2年に進級する宅島の1年後輩の服部真夕も、「もし私もこの規制があったら、進学に戸惑ったかもしれません」という。

 この規制を聞いた同メンバーで先週アジア太平洋女子アマに出場した森田理香子(京都学園高・新3年生)は「プロテストに合格すればいいですが、失敗してその後の学生の試合に出場できないということを考えると、やっぱり大学へは進学しないかもしれません」

 この規制ができたことで、女子プロ予備軍の高校生たちは、大学進学を控える傾向がうかがえるのだ。

 一方、日本ゴルフ協会同メンバー顧問の内田洋一郎氏は、
「ナショナルチームにも属し、立命館大を5年かけて卒業してプロ転向した香山麻央のようなけ―スもあります。ナショナルチームの部員がプロテストに合格して、途中でメンバーをやめても、喜んでプロの世界へ送り出してあげます。その代わりプロでの経験を後輩たちにフィードバックしてもらえればいいんですから」
 と、同協会はアマチュア競技出場とプロ受験の≪併用≫はむしろ歓迎するという。

 ゴルフ界にとって、女子ツアーが低年齢化する時代の受験規制はプラス? マイナス? さてどうだろうか。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です