先のボブホープ・クラッシックの初日、65のスコアを出してトップタイの成績だった丸山茂樹。2日目51位、3日目110位とスコアを崩して、棄権してしまったが、丸山に一体なにが起こったのか?
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日本よりひと足早い花粉症に負けた丸山
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初日、ひらめいたものがあったとかで、バック9で「米ツアーでは多分初めての6連続バーディー」(丸山)。
なにやら絶好調のような印象を与えていただけに、2日目の76、3日目の74というスコアには、日本のゴルフファンも驚いたはず。
そして順位も110位まで落として、棄権してしまったのだから、マルちゃんに一体なにが起こったのかと気になる向きもいるはずだ。
実は、棄権の理由は、なんと花粉症だったのだ。
「目が痒くて仕方がなかった」ということで、2日目以降は、プレーをする以前に、ゴルフができる状態ではなかった。
このボブホープ、カリフォルニアのパームスプリングスにある4つのコースで5日間、90ホールのプレーが行われるが、初日プレーしたコースでは、天候などの関係もあり、さほど花粉が飛んでいなかったことも考えられる。
もちろん、カリフォルニアだけに、杉花粉というわけではないだろう。
「何の花粉か分かりませんが、丸山プロは、もともと喘息、アトピーの持ち主で、一度検査したときには60数種類の花粉などに、陽性反応がでたということですから、ほとんどすべての花粉にダメということです。ですから、薬にしても、注射にしても、なにが効くのか、はっきりしないし、場所や季節よっても、薬が変わってくるはずです」(マネジャーの常住幸三氏)
ということで、棄権も「こればかりは仕方がない」状況だったという。
薬といえば、ドーピングテストの問題があるが、これに関しては、「すでに使用している薬をすべて、PGAツアーに提出しているが、まだ、何もツアーのほうから言ってきていないので、今までどおりの花粉症の薬を使っている」(常住氏)という。
あるいは、今年は温暖化の影響で、意外な花粉が早い時期から舞っているのかもしれない。
しかし、昨年苦しんだひざのほうは、痛んだという話を聞かないし、丸山自身が語るように、ゴルフのほうは、絶好調とは言わなくとも、かなり調子が良いようだ。
花粉さえなければ、今後の試合で、米ツアー4勝目もかなり期待できそう。
ただ、つらいのは、米ツアーは、ハワイから始まって西海岸、フロリダ、そして徐々に北に上がってゆくが、常に気候の良い場所で開催されるということだ。
つまり、常に花粉症が出る危険をはらんでいるということになる。
そういえば、アレルギーといえば、タイガー・ウッズも、花粉症で知られているが、温暖化による変化が、タイガーにとっても、丸山にとっても、今年の米ツアーの思わぬ伏兵ということになるのかもしれない。
ともに、調子が良いだけに、すばらしいプレーを期待しているのだが……。
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