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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/3号
2008/5/24更新
23歳以下なら実力伯仲。
U-23セガサミーでアマ薗田峻輔がプロを破ってV

 プロとアマチュアが同じ土俵で戦う。まさにそんな表現がふさわしい「スポニチカップU-23セガサミーオープンゴルフ ~ゴルフ北海道スイングへの道~」の第1回大会(鶴舞CC)を制したのはアマチュアの薗田峻輔(18歳)だった。

 この大会は昨年まで行われていたチャレンジツアー「セガサミーチャレンジ」を発展解消させたもので、出場資格を23歳以下の若手ツアープロ、アマチュアに限定したところが最大の特徴だ。

 これまでのトーナメントにはない年齢によるカテゴリーを設けたことについて主催者は、「石川遼選手をはじめとする若手ゴルファーの活躍で活況を取り戻しつつある男子ゴルフ界をさらに後押ししたい」(セガサミーホールディングス広報担当・夏目義嗣氏)としている。

 また、出場資格を23歳で区切った理由としては、

「プロとアマが競い合うという大会の趣旨からいえば、年齢の幅をあまり広げてしまうと経験に優るプロが有利になり、アマチュアが互角に戦うことが難しくなります。また、サッカーでもU-23という五輪代表のカテゴリーがあって、響きが新鮮なこともあります」(夏目氏)  

 果たして試合は、主催者の思惑通り、プロ、アマが競り合う展開となり薗田が23歳以下のプロ・アマ134人の頂点に立った。この優勝で、薗田はツアー競技の「セガサミーカップ」「サン・クロレラクラシック」「ANAオープン」3試合の出場権を手にした。

 ジュニアからプロを目指すには、かつての谷口徹、片山晋呉、近藤智弘、宮里優作、谷原秀人ら、現在ツアーで活躍するプロの多くがそうであったように、大学ゴルフ部を経てからプロテストないしQTを目指すのが一般的だった。

 しかし、今大会で2位に入った木下裕太は昨年10月に大学を中退してプロ宣言、同じく今大会に出場した前粟蔵俊太も弱冠17歳で高校を辞めてプロの道を選んだ。

 また、薗田はじめ現役学生・ジュニアゴルファーの中にもプロ志望を明確にする選手が明らかに増えている。

 実際、23歳以下のPGAトーナメントプロ会員がわずか14人なのに対し、JGTOツアープレーヤーのほうは約200人いることからもわかるように、プロテストを受けずともツアーに出られるという門戸が広げられたことが大きな要因だろう。

 そして今回、アマチュアが優勝したことで、さらにジュニアゴルフ界の裾野が広がることも期待できる。

「同世代でもプロになった人たちは、ゴルフに対する姿勢がまったく違うことがわかったのは大きな収穫でした」(薗田)

「1打の怖さを思い知りました。アマチュアに負けたことは悔しいけれど、来年はリベンジします」(木下)と将来プロを目指す学生やジュニアゴルファー、一足先にプロに進んだ若手、双方にとって大きな刺激となった。

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