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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/15号
2008/7/3更新
小麦色の肌はもう古い! 
米LPGAツアーが日焼けどめ対策を開始

 地球温暖化が深刻化している昨今。オゾン層が破壊され紫外線(UV)の猛威がたびたびニュースを賑わすなか、アメリカではLPGAツアーのトーナメント会場を利用し、皮膚がん予防キャンペーンが盛んに行われ始めている。

 日焼け対策の重要性を説く皮膚科の医師ヴァレリー・カレンダー博士によると、「2008年には米国だけで新たに100万人が皮膚ガンを発症すると言われています。日常的に紫外線にさらされているゴルファーの発症率は日頃日光にあたっていない人よりずっと高いことが容易に推測されます」

 カレンダー博士は、先の全米女子プロ選手権でも選手やギャラリー向けに啓発活動を行った。

 会場に設けられた専用ブースには日焼け止めクリームやUV関連の試供品が並べられ、片隅には“スクリーニング”と呼ばれる、皮膚ガン検診がその場で受けられる装置も完備。

 希望があれば問診、特殊カメラ撮影によるシミ診断、皮膚ガンの危険性の有無、有効な日焼け対策まで、懇切丁寧にアドバイスしてくれるという徹底ぶり。メジャー大会を観戦に来た熱心なゴルフファンたちが足を止め、真剣な表情でアドバイスに耳を傾ける姿が印象的だった。

 女性のための皮膚科ソサエティのWDSは今年、化粧品大手のロレアルとスポンサー契約を結び現在『PLAY SAFE IN THE SUN(太陽の下、安全にプレーを楽しもう)』キャンペーンを大々的に展開している。そのなかで、ゴルファー向けに『日焼け対策10カ条』なるものを提唱しているので、ここで紹介してみよう。

(1)屋外に出る30分前には、SPF値15以上のUVAあるいはUVBのサンスクリーン(日焼け止め)を塗る。 (2)適量はサンスクリーン、ゴルフボール1個分。 (3)皮膚が露出している部分すべて―顔、頭、耳、首(首筋)、肩、腕、足、手の甲―をサンスクリーンでカバーする。 (4)9ホールごと=2時間ごとに同量のサンスクリーンを塗り直す。もちろん晴れの日だけでなく曇りや涼しい日でも同様にする。 (5)唇には日焼け止め効果のあるリップバームやサンスクリーンを塗る。 (6)日焼け止め関連商品はすべて使用する前に消費期限を必ず確認する。 (7)コースでは積極的に木陰に入り、ホール間の移動の際は日傘をさす。 (8)かぶるならキャップではなくツバの広い帽子がお勧め。色は黒が望ましい。帽子は顔、耳、首を紫外線から守ってくれる。 (9)UV防御効果のあるサングラスを着用する。 (10)織り目の細かい紫外線防御効果のあるUVウェアを着用する。可能であれば長袖、長ズボンが好ましい。

 注目すべきは1回に使用する日焼け止めクリームの適量がゴルフボール大であるということ。2時間ごとには塗り直さなければならないというのも、ことの重大さを感じさせる。小麦色の肌がもてはやされたのはバブルの時代まで。今や“美白”が常識だが、ゴルファーは日焼けに対する認識がまだまだ甘いということかもしれない

 カレンダー博士によると「白人よりも黄色人種の方が皮膚ガンにはかかりにくい」そうだが、転ばぬ先の杖。夏本番を前にUV対策を真剣に考えてみるのも必要だろう。

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