今週開催される女子ツアー、スタンレーレディス(7月18日~20日・東名CC)で、櫻井有希(19)はマンデートーナメント出場のため主催者推薦を受ける予定だった。現在欧州ツアー(LET)で活躍し、来年のシードをほぼ確実にした実績を持つだけに、本戦出場の期待がかかった。しかし、マンデーで勝ち上がっても本線に出場できないことがわかり、急きょマンデー出場を見合わせた。マンデーを通過しても本線に出場できないとは、一体なぜ?
|
ビジュアル系で人気もある櫻井有希。
出れば見たい人も多いのに……
|
昨年、櫻井は京都学園高校卒業後、日本女子ツアーの出場を目指し、プロテストとQTを受験したがどちらも失敗。QT2次まで受験したので、日本女子オープンに出場するにあたりプロ転向を表明した。しかし、このプロ転向が後に、櫻井を苦しめることになる。
米ツアーのQTも失敗した櫻井だがLETでは出場機会を得る。2月の豪州レディスで5位など、賞金ランクは現在41位と大健闘。日本では実績はないもののビジュアル系でもあり、実力を備えた櫻井を主催者推薦したい声も多く上がっていた。
プロゴルファーなら誰でも日本のプロの試合に出場できるのではと安易に思えるが、そうではなかった。
「実は、QT2次を通過していない櫻井は非会員登録ができない。協会の規定では、会員もしくは“非会員登録”をしてないプロは、日本の試合に出場できないんです」(日本女子プロ協会)。
アマチュアだったら、それまで櫻井がそうであったようにいくらでも推薦されれば出られたのだが、プロであることが、プロの試合に出場することに大きなネックとなってしまった。
それなら、海外で活躍するプロゴルファーと同様、欧州ツアー選手である櫻井に海外選手としての出場資格があるのだろう。
米ツアーのポーラ・クリーマーや韓国ツアーのシン・ジエが出場する招待選手の扱いだ。 出場規定では、米ツアー選手なら、それだけで日本の女子ツアーに出場することができる。
韓国選手は前年の賞金ランク10位まで、櫻井と同じ欧州選手は20位までに資格がある。前年にランキングされてない櫻井に、当然その権利はなかった。
それでも、出場規定には例外というのものがある。「大会7週間前までに協会で認められれば出場できる可能性は櫻井にもありました」(日本女子プロ協会)。
ただ、今回の櫻井のケースはマンデーの主催者推薦。マンデーとは文字通り、月曜日に行われることが多い、本戦の主催者推薦枠を競い合う大会で、あくまでも主催者の大会。マンデーに出場するのはいいが、櫻井は本戦に最初から出場できなかったのだ。
欧州ツアーに出場しながら、日本のプロテストを受験していた櫻井は2次を順当にパスして、7月28日、最終テストに挑む。
欧州ツアーで遠回りしたが、プロテストを突破し、この秋、堂々と日本デビューを果たしたいところだ。
|