> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/29号
2008/7/17更新
梅雨明け前に早くも熱中症多発!
体が暑さに慣れていない今が危ない

 7月に入るや、4日に平年より13日も早く四国地方で梅雨明けの発表。続いて6日には九州地方と山口県で梅雨が明けた。その後、列島の梅雨明けは足踏みしているが、この時期は突如一気に真夏の蒸し暑さがやってくることがある。そこで増えるのが熱中症の発生だ。

 梅雨の合間の真夏日~猛暑日(最高気温35度以上)は、心身ともに夏を迎える準備ができていないためか、大いにこたえる。

 まさにそうした一日だったのが5日の土曜日。全国的に今年の最高気温を記録した。梅雨明け前にもかかわらず、岐阜県多治見市で36.0度、群馬県館林市で35.3度の猛暑日に。東京でも6月中は一度もなかった真夏日を(前日に続き)記録。全国各地で熱中症で倒れる人が続出した。

 山梨県でも県内各所で30度を突破し、都留市内のゴルフ場では熱中症になって救急車で病院に搬送されるゴルファーも出てしまった。

 熱中症になったのは66歳の男性。昼食(アルコールは飲まなかった)を終え、後半のスタート後、間もなく吐き気とめまいを覚えたためプレーを切り上げ、クラブハウスへ戻った。だが、しばらく休んでも症状が治まらないので、コース側が救急車を呼ぶことを強く勧めると、最初は嫌がっていた男性も納得し、午後2時ごろに救急搬送された。

 幸い症状は軽く、病院で点滴を打つと症状が治まり、その日のうちに帰宅できたそうだ。

「吐き気とめまいが治まらないお客さんには、早めに救急車を呼ぶことにしています。脳梗塞とか、心臓発作ということが考えられますから」と支配人。

 かつては救急車の要請は、ゴルフ場も本人も「そこまで大げさにしなくても」と慎重だった。しかし、今ではどのゴルフ場も“万が一”の事態を避け、早め早めに対処するようになった。特に外資系の上場企業が経営するゴルフ場では徹底したリスク管理がとられているからだ。

 しかし、救急搬送となれば、本人はもちろん、一緒の仲間の一日も台無しになってしまう。熱中症はちょっとした心掛けで防げる症状。改めてその回避策を、神田クリニックの藤井裕之院長(日本医師会認定健康スポーツ医)に指摘してもらった。

 まずは、誰もが知っている多めの水分補給なのだが、「のどが渇いてから飲むというのでは、もう遅いんですね。夏場はホールごとに、自らを半ば強制するようにして飲んでください」

 スタート前に、ペットボトルを数本用意するのも手。1本だけでは足りなくなるからだ。また、昼食時のビールは避けるべきといわれるが、夏場はそれも辛い。

 そこで藤井院長は「ビールでは水分補給にならないと理解してください。ですから午後のスタート前に、(ビールで満腹でも)無理しても水分をとってください」。その際には、水よりもナトリウムを含んだスポーツ飲料のほうが良いとのこと。

 もうひとつ。汗に濡れたウェアは皮膚からの汗の蒸発を妨げ、体温が下がりにくくなる。速乾性ウェアを着用するか、ハーフで乾いたウェアに着替えること。本格的な夏を前に、頭の中だけは夏を迎える準備を!

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です